2023-07-02 @みなとみらいホール
アレクサンダー・ソディ:指揮
読売日本交響楽団
反田恭平:ピアノ*
〈生誕150年記念〉
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 作品30
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36
-----アンコール--------------
リスト(シューマン):献呈*
前半:反田恭平のピアノでラフマニノフ協奏曲第3番。
僕の経験が乏しいのか、4つある協奏曲中1番と4番は多分ナマでは聴いたことがない。2番と3番だけ。それも2番が7割で3番が3割だ。僕の好みではなく、各オケが定期演奏会で取り上げる割合でもある。せっかくの記念年なのに普段聴けない1番や4番をどこか演奏してくれたらいいのに。
3番は、ラフマ印が刻印されているとはいえ、2番に比べると相当現代的で、実験的だと思う。ピアノの技術をことん追求して、これでもかと超絶技巧を聴かせるのは、それ自体面白い。でも、管弦楽作品としては、オケの聴かせどころが見当たらず、協奏曲というよりピアノの為のオケ伴奏曲か。
気になったこと:普通、独奏者は登壇時、終演時、カーテンコールやアンコール演奏で出入りする時などのいずれかの機会に、コンサートマスター(CM:今日は長原幸太)と握手したり、会釈をしたりするものだが、今日の反田は、何度も出入りしたのに、CMには一瞥もくれなかった。これは見ていて気持ちの良いものではないね。
アンコール演奏が、リスト編:シューマンの「献呈」で、これは大好物。昨日、「おんがく交差点」で小林沙羅の歌う原曲を聴いて幸福感に浸っていたが、不思議な偶然だ。
後半:昨日、N響で聴いたばかりのチャイコフスキー交響曲第4番。
聴きながら思ったのは、N響が、響のよくない葛飾ホール(偶々昨日だけの現象だったかもしれないが)での演奏だったが、なんと力強い熱量を孕んだものであったかを今にして思い返した。今日の読響も、いつもの力を発揮したと思うが、どうも、昨日のN響が頭に残っていて、響が薄いというか、熱量が足らん、と思えて仕方がなかった。
ようやく来たか、と思えたのは終楽章クライマックスだ。読響ブラス!も咆哮し、やっと人心地ついた。
♪2023-116/♪みなとみらいホール-24