ラベル 広上淳一 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 広上淳一 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年1月16日木曜日

MUZAランチタイムコンサート 01月 マエストロ・デュオ〜ピアノ連弾&トーク〜

2025-01-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール



マエストロ・デュオ 〜ピアノ連弾&トーク〜
 広上淳一
 沼尻竜典

ドビュッシー:『小組曲』から 第1曲「小舟にて」
ドボルザーク:スラブ舞曲 第10番
尾高惇忠:『音の旅』から 第1曲「小さなコラール」
中田喜直 編:『こどものための連弾曲集』から
- きらきら星
- 靴が鳴る
- ゆりかごの歌
- めだかのがっこう
- 汽車は走るよ





この2人が「連弾」ってそれ自体がおかしい。当然「漫談」になると思っていたけど、そのとおりの展開に。

お客もそちらを期待していたけど、それじゃ申し訳ないと思ったか、結構、下手くそな連弾に時間をとってしまった。

沼さんはそこそこの腕前だけど、広上センセ(髭剃っていたよ!)が足を引っ張る。ピアニカで参加すれば良かったのに。
漫談の方も、打ち合わせもなかったようで、放談がふわしかったか。

一番傑作は、広上センセが発見したというプログラムの誤植!言われるまで気が付かなかった。

♪2025-006/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2024年3月9日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第393回定期演奏会

2024-03-09 @みなとみらいホール


広上淳一:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

スメタナ生誕200周年
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」(全曲)
 Bedrich Smetana / Má vlast
第1曲:ヴィシェフラド
 No.1 Vysehrad
第2曲:ブルタヴァ(モルダウ)
 No.2 Vltava
第3曲:シャールカ
 No.3 Sárka
第4曲:ボヘミアの森と草原から
 No.4 Z ceských luhủ a hájủ
第5曲:ターボル
 No.5 Tábor
第6曲:ブラニーク
 No.6 Blaník





「わが祖国」全曲版は、長らく最初の2曲しか馴染めないでいたが、ここ数年来だんだん良くなる法華の太鼓だったので、楽しみにしていたが、今回、初めて全曲版の面白さに目覚めた。
睡眠不足で出かけたが、なぜか一睡もせず!刮目して全曲を聴き終えた。

全6曲は、なかなか面白く作ってあるな。
第3〜第4曲もいいけど、特に5曲と6曲目が、ワクワクさせた。
ひょっとして、スメタナは大まかには1-2、3-4、5-6の3部構成にしたのではないだろうか?
プレトークも聞かず、プログラムには何にも書いてなかったが、3部構成として捉えると全体の構成感がはっきりした…気がした。

神奈川フィルは、持てる力を最大限発揮したように思う。
特に管楽器が見事。

スコア表記だとホルンは4本だが、今日は8本。その頂点が坂東ちゃんで、上手いね。実に安心感がある。

ところで、第1曲の終盤に、序曲「1812年」の行進曲みたいなのと同じ旋律が出てくるのが予てから気になっているが、今回も解説では言及していなかった。

半年ぶりの広上センセイ。髭を蓄えていたが全然似合わないよ。

♪2024-036/♪みなとみらいホール-06

2023年8月6日日曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 新日本フィルハーモニー交響楽団 〜広上淳一のザ・ベートーヴェン!〜

2023-08-06 @ミューザ川崎シンフォニーホール


広上淳一:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

ベートーべン:交響曲第6番ヘ長調 「田園」 Op.68
ベートーべン:交響曲第5番ハ短調 「運命」 Op.67



今日のプログラムは、本来ならミッキー(井上道義)が振る予定だったが、病気のために広上淳一に代わった。
その時に曲目もご破産にすべきところ、これを変えず、しかも、ミッキーの考えた趣向をそのまま取り入れてやることになった…とプログラムや開演前の説明にある。

一体どんな趣向だったのか?詳らかには知る由もなし。
ベト6番を小編成で、ベト5番を大編成で、ということだったのだろうか?
であるなら、そのなぜそうするのか、理由を明らかにしてくれないと聴いている方は気分がもやもやだ。

独りよがりの企画を受け継いだ方も独り合点して本来の「趣旨」…そんなものが本当にあったのか疑問だが…は聴衆に正しく伝わったのだろうか?


とまれ、6番の弦編成はVn1から順に8-6-4-4-2計24人という極小サイズだった。こんなに小さくても8型と言うのだろうか?言っては誤解を招くと思うが。

5番は16-14-12-10-8という16型の標準形だった。計60人だ。

どちらも現代の感覚では小さすぎー大きすぎる。
5番も6番も12型か14型が多い。5番を16型で演奏した例は「何でも16型でやりたい都響」以外では聴いたことがない。

べートーべンが書いた管打楽器の数は決まっているので、それに相応しい弦の数として、12-14型に落ち着いてきているのだろう。
なのに、両方とも極小-極大にして演奏した趣旨は那辺に在りや!

なお演奏はいつもの新日フィルの演奏で、問題はなかったし、それなりに楽しめたけど、やはり6番は薄かったな。


そもそも、ベトの5番-6番初演時の弦の編成はどうだったのか?
これがなかなか分からない。

そこで、しょっちゅう嘘を答えて謝ってばかりのChatGPTに尋ねてみた。

添付画像はその時の答えだ。
アテにはできないが、反証できないし、こんな感じかなとも思う。


♪2023-139/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-18

2023年7月8日土曜日

日フィル第752回東京定期演奏会 〜歌劇《道化師》演奏会形式〜

2023-07-08 @サントリーホール



広上淳一:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学
児童合唱:杉並児童合唱団

カニオ(座頭/道化師役
 ⇒笛田博昭
ネッダ(女優・カニオの妻/コロンビーナ役
 ⇒竹多倫子
トニオ(のろま役の喜劇役者/タデオ役
 ⇒上江隼人
ベッペ(喜劇役者/アルレッキーノ役
 ⇒小堀勇介
シルヴィオ(村の若者
 ⇒池内響
農民:岸野裕貴、草刈伸明
A/B )はAが劇中の役Bが劇中劇の役


レオンカヴァッロ:歌劇《道化師》
(演奏会形式オペラ)



「道化師」は、深く考えなければ単純な物語だけど、台本の欠陥か、作者の知恵が深すぎるのか、よく分からないところがある。この点については後記することにしよう。長くなりそうだから。

最近、どのホールも響が良い。エアコンがんがん入れているからか、お客が軽装になったからか分からないけど、サントリーでさえ全く不満はなかった。

横浜定期を振り替えてもらったので、好みの席ではなかったけど、まあ、許容範囲で、オペラ向きに舞台からも近くて良かった。

演奏会形式だ。それも全員正装で譜面台の後ろに立つ。もちろん多少の身振り手振りはあるけど、簡易な舞台装置もなく、小道具もなし。照明も通常のコンサートと同じ。

東フィルや神奈川フィルのオペラの場合、演奏会形式といっても、スカーフを纏うとか、小道具を手にするとかそれなりの役作りがあり、照明も工夫されているが、こんなにすっからかんに割り切ったのは初めてだ。
しかし、これはお客の方も割り切れば良いので、ひたすら、歌唱を、音楽を味わうにはこれもありだろう。


歌手陣の中では、やはり主役の笛田博昭が声量も豊かだし、歌いながらの演技という面でも一番良かった。彼は藤原歌劇団でこの役を演じているから、自家薬籠中のものとしているのだろう。

今日は、大勢の合唱団もP席を使わず舞台最後列に並んだので、跳び箱二段重ねのような高い指揮台に立った広上センセが、踊って落ちやしないかと心配だったが、いつもながら小さな身体を目一杯大きく使ってエネルギッシュに指揮をしているのはなかなか形が美しいなと感心をした。

休憩なし70分が予定されていたが、実際は幕まで80分くらいだった。


最後のセリフ「喜劇は終わった」を、今日はカニオが言った。トニオが言う演出もあり、先日家で観た藤原歌劇団のビデオではトニオだった。念の為、我がコレクション計4枚を終幕のところだけ再生したら、2対2だった。

僕が演出家なら、当然、トニオのセリフにするけどな。
なぜなら、オペラの冒頭、幕の前で(今日は幕がなかったが)トニオが前口上を述べる。これがこれから始まるオペラへの口上なのか、オペラの中で演じられる劇中劇に対する口上なのかはっきりしない。いや、はっきりしていて、前者が正解だと思うが、演出によっては、劇中劇でトニオが演ずるタデオ役の衣装を身につけて口上を言うものもあるからだ。しかし、そのように解してはオペラ全体の時制が混乱してしまう。

だから、冒頭のトニオの口上は、トニオではなく、もちろんタデオでもない、レオンカヴァッロ本人の口上だと考えるべきだ。そしてこの時制はいわば時を超越した《超越》時制だ。

幕が開くと、オペラ《劇》の始まりだ。カニオと妻ネッダは険悪になるがカニオは怒りを抑え、間も無く始まる芝居の準備をする。以上が《劇》第1幕。
第2幕が始まると今度は《劇中劇》の世界だ。偶然にも《劇》第1幕と同じドラマが展開され、カニオは劇中であることを忘れ妻とその恋人を殺めてしまう。
とんでもないことをしてしまった、と我に帰ったのが《劇》の世界。その混乱をおさめるセリフが「喜劇は終わった」だ。そのセリフはどの時制から発せられるのか?
「喜劇」が《劇中劇》を指しているなら、《劇》の時制から。
「喜劇」が《劇》を指しているなら、《超越》時制からと言うことになる。
しかし、《劇中劇》は我に帰った時点で《劇》になるのだから、「喜劇」とは《劇》そのものであり、それを「終わった」と宣告できるのは、オペラの冒頭「時」を超越して前口上を述べた時制と同じでなければならないはず。つまり、「喜劇は終わった」は、《劇中劇》ではタデオを演じ、《劇》中ではトニオを演じていた、その実正体はレオンカヴァッロ自身ではないか、と思うのである。

…と仮説を立てて、次回観るときの観察視点としよう。


♪2023-120/♪サントリーホール-15

2022年12月4日日曜日

第13回 音楽大学オーケストラ・フェスティバル2022[東京音大/国立音大]

2022-12-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール


広上淳一:東京音楽大学
尾高忠明:国立音楽大学

東京音楽大学シンフォニーオーケストラ
国立音楽大学オーケストラ

東京音大:
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
R.シュトラウス:交響詩「死と変容」作品24 Trv158

国立音大:
シベリウス:交響曲第2番ニ長調 作品43


以前は4回券買って踏破したものだけど、今年は今日だけ。
東京音大は広上淳一指揮で「火の鳥」と「死と変容」。
国立音大は尾高忠明で「シベリウス2番」。
前者は管のソロに僅かな瑕疵あり。
後者は語尾の処理でやや残念賞。
とはいえ、相変わらず音大オケはうまい。

今日の発見。
❶これまでプロの演奏を何度聴いても面白くなかった「死と変容」にちょっと楽しみの足がかりができた。
広上センセが母校に愛の鞭を振るったか終盤のアンサンブルの美しさに驚いた。まるでミューザの大オルガンが鳴っているかのように透明感のある管弦の交わり。思わずオルガンを見上げたよ。オルガニストはいなかった。

❷前半が終わって休憩から席に戻る時、前を歩くのが金子信雄(仁義なき戦い!)のそっくりさんだった。
非常に小柄である。
これまで何度も見ている。
フィリアの白熱教室ではかなり近くで。
今日は無防備な後ろ姿ゆえかあまりに小さいので驚いた。
それがちょこんと指揮台に乗るとそうは感じさせないところが凄い!親近感が湧いたよ。僕も小さいから。

❸シベリウス2番は中学時代に吹奏楽部で「フィンランディア」を演奏した縁で聴き始めて大好きに。その後アマオケでも下手なVcで格闘した思い出の曲だ。
これまで数えきれないほど聴いていたが、どの楽章も条件反射的にアドレナリンが噴出する。

しかし、今日は終楽章が長過ぎた!
尾高氏の呼吸と合わなかったのだろう。

♪2022-184/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-45

2022年7月3日日曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第379回横浜定期演奏会

2022-07-02 @県民ホール


広上淳一:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
福間洸太朗:ピアノ*

ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58*
ベートーベン:交響曲第6番《田園》ヘ長調 op.68
--------------------
レヴィッキ:魅惑の妖精*
シューベルト:音楽劇「ロザムンデ」間奏曲



ベートーベンが2本。王道のプログラム。
こういう弦が主体の響は気持ちが安らぐよ。
必要に応じて適切な管・打が付加される。ハンマーなんて登場しない。

ピアノ協奏曲第4番は、今年代打で登場した小林愛実+都響が実に好印象だったが、その後、広瀬悦子+東響五重奏でその真価に触れた思いがした。

全曲魅力的だけど、特に第2楽章のピアノとオケの対話の妙。ピアノ・ソロのアタッカに繋がるスリリングな抒情が堪らない。

独奏の福間君は、最近あまり見かけない燕尾服で臨んだ。
気合十分だったが、奈辺に原因があるのか分からないがテンポの合わない部分も僅かに。誠に惜しい。

「田園」で日フィルの弦5部は一層快調に。
弦の重厚な響きを楽しんだ。

珍しくオケのアンコールも。
しかし、これは余分だったな。あまりリハに時間をかけなかったか、それまでの弦の透明感が最後に来てもやもやっとなってしまった。

余談ながら、広上センセの後頭部を見ながら、金子信雄にクリソツだと発見。

♪2022-095/♪県民ホール-09

2021年10月10日日曜日

マエストロの白熱教室2021 指揮者・広上淳一の音楽道場

2021-10-11 @フィリアホール



広上淳一:指揮&指導
東京音楽大学学生
東京音楽大学特別オーケストラ

シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D485

厳密にはコンサートではない。

オケのリハでもなく、指揮者の卵のオケ付きレッスンだ。


2度の休憩を除き正味3時間余。

誠に白熱教室だった。


シューベルトの5番を材料に、卵が入れ替わり8人かな?

指導は広上師に加えて、東京音大の現役の教授陣。


現役の教授陣7〜8人が加わる事で引き締まった感じがある。

広上センセだけでは無駄なお喋りが長い。


オケのリハではないので響きを作るという作業はない。

音楽を作るという作業も今回は見られず、もっぱら、音楽にどう取り組むかといった抽象的な内容で、期待した面白さはなかったが、シュベ5を、もう散々聴いた。


3時間のレッスン中音が鳴っていたのは2時間超(全曲6回分に相当)だろう。

ずっと聴いていたのだけど、その魅力がだんだんと染み込んできたよ。


最後に、学生に混じってビオラを弾いていた先生曰く「シューベルトこそウィーンの音楽だ」。そういえば!と思う処もあり。


♪2021-109/♪フィリアホール-05

2021年8月4日水曜日

フェスタサマーミューザ2021 京都市交響楽団 ≪古都の名門のサウンドが遂にミューザに響く≫

2021-08-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



広上淳一:指揮
京都市交響楽団

バイオリン:黒川侑*
チェロ:佐藤晴真*

ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102*
ベートーベン:交響曲第3番「英雄」変ホ長調 作品102


ひょっとして半世紀ぶりくらい…かな?

ともかく、ずいぶん久しぶりに聴いた京響は、こういう言い方は失礼かもしれないが、在京オケと遜色ない響だった。


ブラームスとベートーベンという重量級。

オケの弦編成は2曲とも12-12-8-6-5(対抗配置ではない)。


前日にシューマンのバイオリン協奏曲を8型?でスッキリと聴いていたので12型では暑苦しいのではないかと思ったが、独奏者の腕も良いのだろう。

音楽の輪郭も明瞭でとても良かった。


広上氏は元々奇を衒うようなタイプじゃなく、正統的だと思っているが、交響曲第3番「英雄」はまさに正統的で堂々たるベートーベンだった。


が、少し僕の好みとは異なった。

全体に悠々たるテンポは、手持ちの朝比奈+新日フィルのCDを思い起こさせたが、朝比奈の方は、あえてゆっくり振ったと言う演奏時間は1時間1分。


今日の広上+京響は4楽章以外は朝比奈ほど遅くなかったが、4楽章のちょうど中頃 Andante から非常に遅い。

その結果、演奏時間55分を要した。


テンポは全体として説得力があれば、疾走するベートーベンも好きだし、つんのめりそうなテンポも好きだ。

今日の広上の4楽章前半迄は好感して聴いていたが、後半、あまりに遅いので、終曲が盛上りに欠けたと思う。


上述の如く京響の演奏はとても良かった。

コンマスに神奈川フィルの石田組長が座っていたのには驚いた。


♪2021-079/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-020

2021年1月3日日曜日

第64回NHKニューイヤーオペラコンサート

 2021-01-03 @NHKホール


広上淳一:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団/二期会合唱団/藤原歌劇団合唱部

■出演
 ソプラノ:伊藤晴/大村博美/幸田浩子/砂川涼子/田崎尚美/中村恵理/森麻季/森谷真理
メゾソプラノ:林美智子
テノール:笛田博昭/福井敬/宮里直樹/村上敏明/望月哲也
バリトン:上江隼人
バス:妻屋秀和
ピアノ:反田恭平

■司会
秋元才加
森田洋平アナウンサー

ベートーベン:交響曲第9番ニ短調 作品125「合唱つき」第4楽章から「歓喜の歌」
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」
 Tn宮里直樹
ベッリーニ:歌劇「清教徒」から「ラッパの響きが聞こえ」
 Br上江隼人、Bs妻屋秀和
ヴェルディ:歌劇「椿姫」から「ああ、そはかの人か~花から花へ」
 Sp伊藤晴、Tn宮里直樹
ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」から「あの草を摘みとって」
 SP中村恵理
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」から「見よ、恐ろしい火よ」
 Sp田崎尚美、Tn笛田博昭
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」から「慕わしい人の名は」
 Sp幸田浩子
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」から 女心の歌「風の中の羽のように」
 Tn望月哲也
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」から 四重唱「美しい乙女よ」
 Sp幸田浩子、Ms林美智子、Tn望月哲也、Br上江隼人
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」から 巡礼の合唱「ふるさとよ、また見る野山」
チャイコフスキー(リスト編):歌劇「エフゲーニ・オネーギン」から「ポロネーズ」
 Pf反田恭平
シューマン(リスト編)」:献呈
 Pf反田恭平
カタラーニ:歌劇「ワリー」から「さようなら、ふるさとの家よ」
 Sp田崎尚美
ビゼー:歌劇「カルメン」からハバネラ 「恋は野の鳥」
 Ms林美智子、Tn村上敏明
ビゼー:歌劇「カルメン」から 花の歌 「おまえが投げたこの花は」
 Tn村上敏明
プッチーニ:歌劇「つばめ」から「ドレッタの夢」
 Sp森麻季
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」から「はなやかに着飾っても」
 Sp砂川涼子
グノー:歌劇「ロメオとジュリエット」から ジュリエットのワルツ「私は夢に生きたい」
 Sp森谷真理
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」から「われらの胸に友情を」
 Tn笛田博昭、Br上江隼人
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」から「ある晴れた日に」
 Sp大村博美
ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」から「ある日、青空をながめて」
 Tn福井敬
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から「親方たちをさげすんではならぬ」
 全員(と合唱)
ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」から「ぶどう酒の燃える流れに」
 全員(と合唱)

大晦日の東京のコロナ新規感染者1,300人超えで、危険がいっぱいの東京に行くのは止めようかと思ったが(横浜だって危険がいっぱいなんだけど🥲)、やはり我慢はできぬ。

僕には抗体がある!と暗示をかけていざ、NHKホールへと出かけた。

久しぶりのNHKホールだが、これまで以上に警戒厳重で、中に入るのもしっかりSDを保たないと叱られる。

不安を抱えつつのコンサートだが、第1曲(全員で「第九」の「歓喜の歌」)が始まった途端、来て良かった!と思った。

考えてみれば、「歓喜の歌」が昨年の聴き納めだったが、新年の聴き初めも「歓喜の歌」だった。
元気を出すにはもってこいの音楽だ。

そのあとはどの歌もどの歌手も愛おしい。
その一瞬一瞬が宝のようだ。

馴染んだ名曲の釣瓶打ちに癒されるというか、じわじわと幸福感に満たされてゆく。

最後はオペレッタ「こうもり」から”シャンパンの歌”を全員で賑やかに歌って〆たが、その前が「マイスタージンガー」の親方の歌。

「国が滅びても芸術は残る」の趣旨。
ここでは歌がその芸術だ。誠に感無量で聴いた。

帰宅後、録画をざっ~と見たが、最後の最後に1階客席がぼんやり写り無観客ではないこと、拍手はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートのようにオンラインではなくお客がその場で手を打っているという事が分かる。

しかし、そこに至る迄は、客席は見事なくらい映らないので、今時観客入れて開催するのか!という批判に気を使ったのかと思った。少なくとも昨年は客席がもっと鮮明に映ったし、1階席前方にいたみつばち先生の薄くなった頭頂部を確認できた。

でも、よく開催してくれたよ。
同じ場所で3日前の「紅白」は無観客だったし(見てないけど)。

関係者のひとかたならぬ苦労があったのだろうな。

在仏の大村博美の出演も嬉しいかった。

我がマドンナ砂川涼子姫は並々ならぬ美声の持ち主であることを再確認した。やはり、ナマでないと伝わらないものがある。

リスクを冒して出かけたが、この至福の2時間は僕にコロナ抗体を植え付けてくれたように思う。

2021-001/♪NHKホール-01

2020年12月17日木曜日

新日本フィルハーモニー交響楽団 「第九」❸特別演奏会2020

 2020-12-17 @みなとみらいホール


広上淳一:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
二期会合唱団

ソプラノ:小林沙羅
アルト:林美智子
テノール:西村悟
バリトン:加耒徹

ベートーベン:交響曲第1番ハ長調 op.21
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」op.125

今年3回目の「第九」だが、前2回は変種(ピアノ独奏による「第九」と古楽アンサンブルによる「第九」)だったので、本格的なモダンオーケストラと「合唱付き」なのは今日が最初だった。

ベートーベンの交響曲第1番とのカップリング。腕慣らしにはちょうどいい。

不揃いのピチカートで始まった1番だったが、オケはすぐ持ち直した。

第1番・第9番、いずれも弦楽器の編成は12型(低域増)で、1番では管楽器が弦に埋もれている風だったが、その分弦の透明感が増して好感した。

管楽器が増えた「第九」でも、管楽器がやたら吠えまくるという事なく、管弦のバランスがとても良かった。

また、今日の新日フィルはホームである隅田トリフォニーホールで聴くより弦が光っていた。

広上氏の指揮は踊っている割には正統的で素直に受け入れられる音楽だった(71分)。

驚いたのは合唱だ。僅か16人。男女同数。P席に横一列。

 第4楽章の主題が始まったところで2階上・下手から静かに登場したのを見た時、ちょっと胸に迫るものがあった。

こんな形であれ、「第九」を演奏しよう、それを聴きたい、という熱い思いが客席と舞台に漲っているのを感じた一瞬だった。

ソリスト級二期会16人は仲々迫力があった。
とはいえ、僅か16人だ。

覆い尽くされるような大合唱には程遠い。
せめてもう16人並べられなかったか…。

さて、今年の「第九」はあと5回。
今日の演奏を70点として以後の演奏を「お好み」で評価してみよう。

♪2020-093/♪みなとみらいホール-27

備考:
弦の編成:12-10-8-7-6
合唱:女声8/男声8
演奏時間正味:71分19秒
1Mov⇒16:56
2Mov⇒12:12
3Mov⇒16:27
4Mov⇒25:44
Total⇒71:19

2020年7月25日土曜日

フェスタサマーミューザ2020 NHK交響楽団 ≪北欧の巨人とベートーベン≫

 2020-07-25 @ミューザ川崎シンフォニーホール


広上淳一:指揮

NHK交響楽団


グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」

ベートーベン:交響曲 第8番

-----------------

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲



2月東フィル定期以来の本格的オケ…と言っても弦27・管打13の小規模編成。残り物セールで自分で選んだ3C席だが、思いの外よく響く。

まことにMuzaはスイートエリアが広い。

しかしこの響の良さが問題でもある。

どんなオケでもそこそこ聴こえてしまうから。


前半の弦楽合奏は、遠いせいで音圧が物足りないのは止むを得ないとして、少人数の割には透明感が不足。

後半管が入ってだいぶ賑やかになったが弦(87642)が相対的に少ないのではないか。スカスカの配置が管弦アンサンブルの厚みを(視覚的にも)減じている気がした。

コロナ仕様で心躍らず。


3C最前列は1人飛ばしだったが、2列目は1人席の両隣は3席飛ばし。

その後ろにペア席を作った為だろう。

完売ということだったが、欠席も少なからず。

ブラボーもなく大人しく座っているだけなのにここまでしなくともと思うが、業界ガイドラインに従っているんだね。




♪2020-032/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07

2019年12月14日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第353回横浜定期演奏会<第九③>

2019-12-14 @みなとみらいホール


広上淳一:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学

ソプラノ:中村恵理
アルト(カウンターテナー):藤木大地 
テノール:吉田浩之
バリトン:大西宇宙

J.C.バッハ:シンフォニア変ロ長調 作品18-2
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125

ソプラノ独唱が中村恵理。何度かオペラで、昨年の秋山「第九」でも聴いたのにあまり印象に残っていなかったが、新国立劇場「トゥーランドット」のリューのアリアで僕はこの人に覚醒した。
男子3人(Altはカウンターテナーの藤木大地)の独唱相手に一歩も引けを取らず歌い上げたのはさすが。

肝心のオケだが、なんてうまいんだ。
東響も良かったが、今日の日フィルは格違いのうまさだった。管、特にホルンの抜群の安定感。弦は透明感を終始保った。オケはこうでなくちゃ。

多少の不満は、広上淳一の指揮はメリハリがはっきりしすぎ。それは聴きやすいのだけど、聴き手の集中力を削ぎ易い。

一音も聴き逃すまいと集中しなくとも、適度なメリハリ感が音楽を心地よく伝えてくれるので楽なのだけど、提供されるだけの喜びの様な気もして、一体感は得にくい…とこれは贅沢な不満。3⇒4楽章も一息で入って欲しかったな。

独唱者が舞台前に立った(東響は後方)。それだけに独唱が鋭く響き渡った。


♪2019-206/♪みなとみらいホール-57

2018年12月21日金曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第2回 ---「第九」❸

2018-12-21 @県民ホール


広上淳一:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団

髙橋絵理:ソプラア
平山莉奈:メゾソプラノ
宮里直樹:テノール
浅井隆仁:バリトン

ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125

客席も舞台も広い県民ホールで聴く「第九」は一層の祝祭性を帯びて気分高揚。
残響が少ない為、弦はシャリシャリ感が残るがこれこそナマならではのリアルな感触。
その弦が高い透明感を保って心地良い味わい。

広上節は全体にテンポ鷹揚。特に第4楽章は外連味利かせテンポの変化が頻繁で歌わせすぎではないか。声楽独唱はそれこそ「歌え」ば良いのだけど、オケはできるだけ無表情にテンポを保って欲しい…というのが、僕の好み。

終楽章の低弦のレシタティーヴォは特に朗々と歌わせたが、こここそは限りなくイン・テンポで聴きたい。

演奏時間は楽章間休止含め71分位。

声楽陣と打楽器3人は第2楽章の後登壇した。
ならば、第3楽章から第4楽章への乗り換えは一呼吸で入れたのに、広上センセイ、フツーに休止時間をとったので肩透かし。Apple Watchで計測していたが、22秒間もお休みあそばした。これではテンションが下がってしまう。

神奈川フィルの出来は上々だった。先日の日フィルと良い勝負だ。また、合唱団は中高年中心で110名くらいだが、迫力あった。東京音大合唱団(日フィルの「第九」)にも負けていなかったな。
そして、声楽ソロも(テノールは急遽の代演だったが)みんな良く通る声で聴き応えがあった。
テノールは訂正済み

今季3回目の「第九」だが、声楽ソリストが舞台の前方(指揮者を挟む形)に立ったのは今回初めて(他の2回はオケの後ろ。)。やはり、前方に立つと声がよく通り、4声部の絡みもはっきり聴き取れて気持ちがいい。

事ほど左様に、オケも声楽陣もとても良い出来だったが、指揮者の演出が好みではなかったので80点としよう。

♪2018-175/♪県民ホール-05

2018年11月24日土曜日

N響第1899回 定期公演 Aプログラム

2018-11-24 @NHKホール


広上淳一:指揮
NHK交響楽団

鈴木優人:オルガン*

バーバー:シェリーによる一場面のための音楽 作品7
コープランド:オルガンと管弦楽のための交響曲*
アイヴズ:交響曲第2番
-----アンコール-----
J.S.バッハ:我ら苦難の極みにある時も BWV641*

20世紀前半のアメリカ音楽3本立て。

客演コンマスは白井圭。11月9日の日フィル定期でグラズノフとショスタコーヴィチの壮烈な大曲を演奏した際も彼が客演コンマスだった。13日のクラシック・マチネ〜トリオ・アコードでのブラームスのピアノ・トリオ全曲演奏会でも彼の演奏を聴いているので、ここ2週間で遭遇は3度目だ。オケからの信頼も厚いのだろう。

チェロの首席も日フィルの辻本玲で、ストラディヴァリウスの美音が響いた。

独奏客演オルガンは鈴木優人。腕前は一流だろうが、NHKホールのオルガンの音がイマイチ。作曲家の意図なのかもしれないが、まるで昔の小学校の足踏みオルガンに拡声器をつけたような深みに欠ける音だ。広い会場に鳴り渡る深々とした響きが欲しい。でなければ、パイプオルガンを使う意味がないではないか。
アンコールで弾いたバッハでは全然違和感がなかったので、個人的には不本意ながらコープランドはそういう音色のオルガンを求めたのかもしれない。

指揮も客演の広上淳一。

今日の3曲は全曲初聴きとは言え、いずれもそこそこは楽しめる作品だった。ただし、アイヴズの交響曲の冒頭、弦楽合奏の聴き苦しさは作曲家が音を重ね過ぎた為か、演奏技術の限界か、リハ不足?N響らしからぬ音だったのは残念。

♪2018-154/♪NHKホール-11