2021年8月4日水曜日

フェスタサマーミューザ2021 京都市交響楽団 ≪古都の名門のサウンドが遂にミューザに響く≫

2021-08-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



広上淳一:指揮
京都市交響楽団

バイオリン:黒川侑*
チェロ:佐藤晴真*

ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102*
ベートーベン:交響曲第3番「英雄」変ホ長調 作品102


ひょっとして半世紀ぶりくらい…かな?

ともかく、ずいぶん久しぶりに聴いた京響は、こういう言い方は失礼かもしれないが、在京オケと遜色ない響だった。


ブラームスとベートーベンという重量級。

オケの弦編成は2曲とも12-12-8-6-5(対抗配置ではない)。


前日にシューマンのバイオリン協奏曲を8型?でスッキリと聴いていたので12型では暑苦しいのではないかと思ったが、独奏者の腕も良いのだろう。

音楽の輪郭も明瞭でとても良かった。


広上氏は元々奇を衒うようなタイプじゃなく、正統的だと思っているが、交響曲第3番「英雄」はまさに正統的で堂々たるベートーベンだった。


が、少し僕の好みとは異なった。

全体に悠々たるテンポは、手持ちの朝比奈+新日フィルのCDを思い起こさせたが、朝比奈の方は、あえてゆっくり振ったと言う演奏時間は1時間1分。


今日の広上+京響は4楽章以外は朝比奈ほど遅くなかったが、4楽章のちょうど中頃 Andante から非常に遅い。

その結果、演奏時間55分を要した。


テンポは全体として説得力があれば、疾走するベートーベンも好きだし、つんのめりそうなテンポも好きだ。

今日の広上の4楽章前半迄は好感して聴いていたが、後半、あまりに遅いので、終曲が盛上りに欠けたと思う。


上述の如く京響の演奏はとても良かった。

コンマスに神奈川フィルの石田組長が座っていたのには驚いた。


♪2021-079/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-020