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2018年4月20日金曜日

N響第1883回 定期公演 Cプログラム

2018-04-20 @NHKホール


ヘルベルト・ブロムシュテット:指揮
NHK交響楽団

マリア・ジョアン・ピレシュ:ピアノ*

ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58*
ベートーベン:交響曲第4番変ロ長調 作品60
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アンコール
ベートーベン:6つのバガテル 作品126から第5番ト長調*


N響定期4月はABCともブロムシュテットの指揮なので、定期会員ではないB、Cもチケットを買った。
N響の場合、どうやら定期会員の割合が高いらしく、1回券を買おうとしてもなかなか希望するエリアが手に入りづらい。
今日の席も1階後方でセンター(指揮者席)からはやや上手しか取れなかった。それでもS席だし音だけを考えたら問題はない。
ところが不思議なもので、見た目が大切だ。やはり、センターに座ってオケを見ながら聴くのと、今日の配置で言えば第2バイオリンの5プルトあたりが正面になる席からオケを見ながら聴くのとでは没入感が違う。しかも、かなり後ろの方で、普段聴き慣れている席とは音圧が小さいのも没入を妨げた。

ブロムシュテットの指揮で聴く作品はN響でもゲヴァントハウスでも独墺系が多かったし、ご本人も得意としているのではないか。

今日は、ベートーベンの2本立て。
ピアノ協奏曲も交響曲もいずれも第4番と、なかなか渋いプログラムだ。

ナマのピレシュは以前、チェロのアントニオ・メネセスとのデュオ・リサイタルを聴いたきりだが、その際も彼女が取り上げたのはベートーベンのピアノ・ソナタ32番とチェロ・ソナタ3番だった。
ベートーベンを得意分野としているのかどうかは知らないが。

まあ、そんなことで、プログラムに不満は無いどころか大いに期待をしていたが、一つには、如上の席の問題があって、音楽がなかなか琴線に触れてこない。
演奏は、一定水準以上なんだろうな。2曲とも弦楽アンサンブルに毛の生えた用なこじんまりした編成で、弦のアンサンブルはシャキシャキしてメリハリがついている。この辺は、ブロムシュテットの技ではないかと思いながら聴いた。

ピレシュのベートーベンは流れるようにきれいだが、ガツンという山場のようなところがなくて、ひたすらきれいに収まった。この人はコンチェルトよりソナタ向きではないかと思ったりもしたが、ともかく、あまり没入できなかったのだからいいかんげんな感想だ。

♪2018-044/♪NHKホール-04

2015年11月1日日曜日

マリア・ジョアン・ピリス&アントニオ・メネセス デュオ・リサイタル

2015-11-01 @みなとみらいホール


マリア・ジョアン・ピレシュ(ピアノ)*
アントニオ・メネセス(チェロ)**

ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ 第2番ト短調 作品5-2
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008**
ベートーベン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 作品111*
ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ第3番イ長調 作品69 
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J.S.バッハ:パストラーレ ヘ長調BWV590

無印はデュオ


マリア・ジョアン・ピレシュは若い頃から名前は知っていたが、彼女の弾くCDは1枚も持っていないし、さあ、放送で聴いたくらいだろうか。

なんとなく、遠くであこがれているといった感情をピレシュには抱いていたので、生のコンサートはとても楽しみだった。

チェロのアントニオ・メネセスという人は全く知らなかった。
ピリスとは時々コンビを組んでいるようで、デュオのCDもリリースされている。経歴を見ても華々しいもので、世界的にも一級のチェリストなのだろう。

ピレシュのピアノには何の違和感もなかったし、ベートーベン最後のピアノ・ソナタは大好きな曲だけにとても心地が良いというか、安心感をもって楽しむことができた。

が、メネセスのチェロは特異だった。

ケレン味というものが一切ない。
無伴奏など、テンポもゆっくりめで、ダイナミックレンジは狭い。
実に綺麗な音で、上品な音楽なのだけど、物足らない。
一度足りとも、低弦がガリッと脂を飛ばすような場面が無かったのが寂しい。

本番の10日ほど前になってみなとみらいホールからはがきが届いた。予定されていたベートーベンのチェロ・ソナタ4番、5番を2番と3番に変更させていただくという通知。
やはり3番が一番聴き馴染んでいるし、この変更はむしろラッキーだった。メネセスが体調を壊して十分なリハーサルができなかったからと書いてあったが、このクラスの演奏家がそんなことで曲目を変更するとはにわかに信じ難かったけど。


♪2015-108/♪みなとみらいホール-32