2015-11-01 @みなとみらいホール
マリア・ジョアン・ピレシュ(ピアノ)*
アントニオ・メネセス(チェロ)**
ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ 第2番ト短調 作品5-2
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008**
ベートーベン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 作品111*
ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ第3番イ長調 作品69
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J.S.バッハ:パストラーレ ヘ長調BWV590
無印はデュオ
マリア・ジョアン・ピレシュは若い頃から名前は知っていたが、彼女の弾くCDは1枚も持っていないし、さあ、放送で聴いたくらいだろうか。
なんとなく、遠くであこがれているといった感情をピレシュには抱いていたので、生のコンサートはとても楽しみだった。
チェロのアントニオ・メネセスという人は全く知らなかった。
ピリスとは時々コンビを組んでいるようで、デュオのCDもリリースされている。経歴を見ても華々しいもので、世界的にも一級のチェリストなのだろう。
ピレシュのピアノには何の違和感もなかったし、ベートーベン最後のピアノ・ソナタは大好きな曲だけにとても心地が良いというか、安心感をもって楽しむことができた。
が、メネセスのチェロは特異だった。
ケレン味というものが一切ない。
無伴奏など、テンポもゆっくりめで、ダイナミックレンジは狭い。
実に綺麗な音で、上品な音楽なのだけど、物足らない。
一度足りとも、低弦がガリッと脂を飛ばすような場面が無かったのが寂しい。
やはり3番が一番聴き馴染んでいるし、この変更はむしろラッキーだった。メネセスが体調を壊して十分なリハーサルができなかったからと書いてあったが、このクラスの演奏家がそんなことで曲目を変更するとはにわかに信じ難かったけど。
♪2015-108/♪みなとみらいホール-32