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2024年6月15日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第21回 〜「第九」初演200周年記念公演〜

2024-06-15 @県民ホール



現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

神奈川ハーモニック・クワイア
独唱者:ノン・クレジット
ダンス:森下真横+森下スタンド ルードヴィヒ5
森下真樹/伊藤奨/黒田勇/中村駿/中村理/山口将太朗

ベートーべン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125




「第九」初演200年記念はいいけど、フツウーにやって欲しかったよ。

全楽章、コンテンポラリーダンスとやらがオケの前で踊るのだけど、バレエなら所作が美しいから歓迎できるけどコンポラダンスはちっとも美しくない。

終楽章の独唱・合唱も舞台の前でダンサーと一緒に歌う。

ダンスは音楽の邪魔をし、音楽はダンスと遊離し、結局自己満足に過ぎないと思ったよ。

オケの演奏だけをとっても雑だった。
特に管がピリッとしない。

第二楽章の超スローテンポには驚いた。朝比奈隆もビックリだ。
終楽章低弦のレシタも遅く独自なアーティキュレーションに加え、一部音を変えていなかったか?

感心したのは、ノン・クレジットの独唱者(合唱団メンバー)が、舞台最前列で歌ったこともあって、とても明瞭で気持ちよく聴けたことかな。

♪2024-083/♪県民ホール-4

2023年11月4日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第17回 「吹奏楽 in オーケストラ」

2023-11-04 @県民ホール



現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
須川展也:サクソフォン*
佐藤采香:ユーフォニアム**

バーンズ(大橋晃一編):アルヴァマー序曲(管弦楽編曲版初演)
保科洋:管弦楽のための「風紋(原典版)」
スパーク(大橋晃一編):パントマイム**
リード:アルメニアン・ダンス・パート(管弦楽編曲版初演)
挾間美帆:サクソフォン・ソナタ第1番「秘色の王国」(管弦楽編曲版-須川展也委嘱作品)*
ラヴェル:ボレロ* **
東海林修:管弦楽のための「ディスコ・キッド」


プログラムには何にも言及してなかったが、チラシには「吹奏楽 in オーケストラ」と書いてある。
大昔、中高時代吹奏楽をやっていたのだけど、その頃と今では様変わりで、近年の事情はさっぱり分からない。

でも、どうやら、今日の演奏曲の大半は、吹奏楽の世界ではヒット曲らしい。

ラヴェル「ボレロ」以外は初聴き?だと思うが、みんな調子の良い、わかりやすい音楽で、とても楽しく聴いた。

しかし「吹奏楽」と銘打つなら、2、3曲は本当の吹奏楽編成で聴きたかったな(木管調達が大変だろうだけど。)。

(昔、N響のコンサートで、<N響吹奏楽>と称して、吹奏楽編成でヴォーン・ウィリアムスの「イギリス民謡組曲」などを聴いた。あの名人上手が演奏する吹奏楽のオリジナルで同曲を聴けたのはホンに嬉しかったよ。得難い体験。)


演奏はどの曲も見事なのだけど、特に「ボレロ」の出来には感心した。スネアも中低弦のピチカートも最初はやっと聴こえる程度の弱音から始まる。最初に主題を引き受けるのがFlだが、ここで、それまでのぎりぎり抑えた静寂の世界をいっぺんに台無しにするような音量で登場することが少なくないのだ。しかし、前にも聴いた経験があるが、神奈川フィルの江川女史は違う。よくこんなに抑えて吹けるなと思うくらい弱音でスネアに乗ってくる。もうその辺からゾクゾクしてくるよ。


今日の弦は12型だった。これが良かった。12型の「ボレロ」は初めてかも。

広々とした、特に奥行きのある舞台に12型だから、管打はゆったりと並んでいた。県民ホールは舞台の四方を頑丈な反響版に囲まれているから、音の抜けが良い。細大漏らさず客席に飛んでくる感じだ。スッキリと12型で明瞭な音楽が残響重視のホールとはまた違った味わいを見せる・聴かせる。

今日のコンマスは読響から小森谷巧氏が客演した。神奈川フィルの総大将はあちこち出稼ぎで忙しいのか。でも、いろんなコンマスを迎えるのは良いことだと思うよ。今度マロさん呼んで親子共演を聴かせて欲しいな。

♪2023-190/♪県民ホール-1

2023年2月28日火曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団特別演奏会 珠玉のオペラ合唱名曲コンサート 〜神奈川フィル合唱団創立20周年を讃えて〜

2023-02-28 @みなとみらいホール



現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団#

大久保光哉:バリトンBr
鈴木玲奈:ソプラノSp
山本康寛:テノールTn

●ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」から
「序曲」/「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」#
●マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から
「オレンジの花は香り」#
●ヴェルディ:歌劇「椿姫」から
第1幕への「前奏曲」/「あの人から遠くはなれていては」Sp/「ああ、そは彼のひとか〜花から花へ」Sp/「乾杯の歌」Sp/Tn/#
●ワーグナー:歌劇「ローエングリン」から
第3幕への「前奏曲」/「婚礼の合唱」#
●ワーグナー:歌劇「タンホイザー」から
「夕星の歌」Br/「歌の殿堂を讃えよう」#
●エルガー:行進曲「威風堂々」第1番#







神奈川フィル専属のアマチュア合唱団。創立20年ということで、合唱団が主役のコンサート。
主としてオペラの合唱曲主体だが、ソプラノやテノールのプロ歌手の独唱も。
全て、聴き馴染んだものばかりで楽しめた。

合唱団は、名簿を数えたら凡そ女声60、男声30。

P席全部とRA・LAの一部を2人空けの拡大市松模様で並んだが、男声が上手側にちんまり収まったのはどうも迫力を欠いた気がする。
スカスカ配置だから、アマチュアといえども全員NoMaskだ。

「第九」の合唱のように高域で声を張り上げる曲がなかったせいか、全て良くできました!感じ。

定期演奏会ではなく1回券なので、久しぶりに…調べたら、2016年11月の独カンマーフィル以来だから6年3月ぶりに2階席で聴いてみた。正面最前列。

やはり1階席中央とは様子が違う。
遠い。
生々しさがない代わりにぼんやりとまとまりがいい。

評価のレンジは2-4という感じ。安全に聴けるというところか。
僕の好きな、1階席中央の中央だとレンジは1-5だ。非常に良い時もあるがひどい時もある。その僅かな5の機会を求めて席にこだわっている。

♪2023-038/♪みなとみらいホール-09

2022年8月10日水曜日

フェスタサマーミューザ2022 日本フィルハーモニー交響楽団 ≪入門者も本格派も歓迎のドイツ音楽プロ≫

2022-08-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール




現田茂夫:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:森谷真理*

J.S.バッハ:G線上のアリア
R.シュトラウス:4つの最後の歌*
ブラームス:交響曲第1番
------------------
ブラームス:ハンガリー舞曲 第4番


長く通っているミューザで、予てから座ってみたい席があった。ミューザは音響面では魔法が創り出したかと思えるような優れたホールだけど、流石にこの席は最悪だろうと思われる席だが、ついに長年の念願を叶えた。

アマオケ公演では大抵舞台周りの席は売られないので畏れ多くも日フィルでやってしまった。
日フィルには申し訳なかったが、このオケの実力に十分敬意を払いつつ、今回は僕の好奇心を優先させた🙇🏻‍♂️

問題の席は3RA2列33番(3LA2列1番も同じ)だ。


いつも下から、仰ぎ見て、ミューザ2千席中最悪席ではないか?だとしたら、どんな響きがするのか?

着席すれば、それはもう、かつて見た事がない異次元の景色だった。
普通に座るとオケは遥か下に下手1/3しか見えない。それでもギリギリ指揮者は見える。少し前のめりになると半分くらいみえ、手すりから顔を出せば90%くらいは見える。

音は、十分な音圧を以て聴こえる。音は塊として聴こえるが、不思議な立体感を維持している。

が、Audio道で言えば、粒立ちも定位もよろしくない。

何より、下界で奏でられている音楽の渦中に自分が共存できていないという浮遊感を拭えず、最初から最後まで、僕は音楽を聴いていないと思った。



でも、秘密基地遊びをしているような楽しさがあった。寝袋持参で泊り込みOKかも。定宿にして音楽を堪能しながら、密かに蚕を育てるのもアリか。

♪2022-117♪ミューザ川崎シンフォニーホール-030

2020年2月15日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第7回 「ドイツ」~楽聖の名曲で辿る、その光と苦悩~ オール・ベートーベン・プログラム

2020-02-15 @県民ホール


現田茂夫:名誉指揮者
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団
田添菜穂子:司会

奥村愛:バイオリン*
長富彩:ピアノ**

オール・ベートーベン・プログラム
「レオノーレ」序曲第3番 Op.72b
ロマンス第2番ヘ長調 Op.50*
Pf協奏曲第5番変ホ長調 Op.73「皇帝」から第1楽章**
交響曲第1番ハ長調 Op.21から第1楽章抜粋
交響曲第3番変ホ長調 Op.55「英雄」から第1、第2楽章抜粋
交響曲第5番ハ短調 Op.67「運命」から第1楽章
交響曲第6番ヘ長調 Op.68「田園」から第1、第4楽章抜粋
交響曲第7番イ長調 Op.92から第1楽章抜粋
交響曲第9番ニ短調 Op.125「合唱付」から第4楽章抜粋

ベートーベン生誕250年、神奈川フィル創立50年記念といっても寄木細工みたいなプログラムってどうかと思うけどな。
それでベートーベンの作曲手法が明らかになるとか、人生観の変遷を見せるとかの仕掛けがあれば別だが、単なるつまみ食いセットではベートーベンもかわいそう。お客も物足りない。

しかし、神奈川フィルの演奏そのものはとても良かった。

県民ホールは雑な演奏だとすぐボロが出る、曖昧さを許さないホールだが、硬く締まった中にも透明感があって管弦楽を聴く楽しさを感じた。

今日はN響定期とダブりで、途中離脱は残念。

自席は真ん中の真ん中だが、途中退席に備えて休憩後は案内嬢に断って1階最後列通路側で聴いたが、これが結構良い響きなので驚いた。音圧は不足するが、まろやかだ。
しかし、ポケットに入れていたチョコレートみたいで輪郭が甘い。やはり真ん中の真ん中がよろしい。

♪2020-023/♪県民ホール-01

2018年7月14日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第1回

2018-07-14 @県民ホール


現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団:Ch

久元祐子:Pf
礒絵里子:Vn
鷲尾麻衣:Sp
宮本益光:Br
上野由恵:Fl
山宮るり子:Harp

〜オール・モーツァルト・プログラム〜
歌劇「後宮からの逃走」K384 序曲
バイオリン協奏曲第5番イ長調K.219から第3楽章
フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299から第1楽章
ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467から第2楽章
ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466から第3楽章
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527から「お手をどうぞ」Sp+Br
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527から「シャンパンの歌」Br
歌劇「フィガロの結婚」K.492から「恋とは、どんなものかしら?」Sp
歌劇「魔笛」K.620から「パパパの二重奏」Sp+Br
レクイエムニ短調K.626より「ラクリモーサ」Ch
モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618Ch
交響曲第40番ト短調K.550から第1楽章 
交響曲第41番ハ長調K.551から第4楽章

ホール改修後、ようやく始まった今季第1回の県民ホール定期はモーツァルト尽くし。
序曲やアリアはともかく協奏曲や交響曲など多楽章で構成されているものも1楽章のみの演奏という隔靴掻痒の構成出、果たして楽しめるのかと懸念があったが、果たして存外に楽しめた。
司会・進行の女性が、各ソリストや指揮者から興味深い話を引き出して彼らの人間性・音楽観を通じてモーツァルト像の輪郭表現に成功。こういうアプローチもありか、と納得した。

ソリストたちの中で、声楽の鷲尾麻衣と宮本益光はこれまでのオペラ、「第九」、マーラー作品などで複数回聴いているが、そういう場面では彼らの人柄などは分からないし、もちろん分からない方がいいのだけど、今回のように自由なおしゃべりタイムによって明らかになった、素の?人柄に親しみを覚えた。
残る4人は初めての見る・聴く人達だったが、それぞれに好感が持てた。特に、ピアノの久元女史はモーツァルトの研究においてかなりの業績を残しておられる(国立音大教授)ようだ。また、彼女は日本で唯一人のベーゼンルドルファー・アーティストとして、ベーゼンドルファーで録音したモーツァルト作品集を残している。
あいにくと、この日はスタインウェイだったが、これは編成の大きなオーケストラと2,500人も入る大ホールだったための選択なのか、おそらく、県民ホールにベーゼンドルファーは常置していないだろうから協奏曲の1楽章のためにどこかから運んでくることができなかったのかもしれない。


余談:
指揮者の現田茂夫のコメントの中で、ジュピターの終楽章の冒頭のCDFEの音型(ジュピター音型)はブラームスやシューマンの交響曲の作曲にも影響を与え、それぞれの1番から4番までの調性は、
ブラームス⇒Cm、Dd、Fd、Em
シューマン⇒B♭、Cd、E♭、Dm(長2度上げるとCDFEとなる。)
で、ジュピター音型をなぞっている、と説明していたが、なるほど吃驚。しかし、考えてみれば、これは意図したものではなく、結果がそうだったということだろう。両者とも4番までしか書かないつもりではなかったはずだし、シューマンの曲番号は作曲順とは異なっているのだから。
ま、そうだとしてもこの偶然の一致には驚く。

♪2018-082/♪県民ホール-01

2016年7月16日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホールシリーズ 第8回

2016-07-16 @県民ホール

現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横浜少年少女合唱団*
神奈川フィル合唱団**

三宅理恵:ソプラノ♡
中井亮一:テノール♭
吉江忠男:バリトン#

モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から
・序曲
・酒が回ったら今度は踊りだ#
・ぶってよ、マゼット
・私の幸せは彼女にかかって
・お互い手を取り合おう#

オルフ:カルミナ・ブラーナ#**

神奈川フィルfacebookから
待望の「カルミナ・ブラーナ」。
編成が大きいのでなかなか取り上げられない。
ようやくにして初めてナマ演奏を聴くことができた。

3人の独唱に児童合唱と成人の混声四部合唱に三管編成(とはいいながら打楽器・鍵盤楽器は数も種類も多く、ティンパニ<5>、グロッケンシュピール、シロフォン、カスタネット、クレセル、クロタル、トライアングル、アンティーク・シンバル3、シンバル4、タムタム、鐘3、チューブラーベル、タンブリン、小太鼓、大太鼓にチェレスタ、グランドピアノ2を含む大掛かり)のオーケストラという編成だ。

映画音楽などでよく使われている冒頭の「運命の女神」が始まった途端、オルフの描く奇妙な世界にいっぺんに惹きこまれてしまう。
重厚で荘厳な響あり、自然賛歌あり、官能的な歌、清らかな世界を描く歌など聖俗混淆のごった煮が、次から次へと繰り出され、原始脳を刺激する狂乱の60分。

声楽、合唱も素晴らしかったが、神奈川フィルにとっては恩師ともいうべき現田マエストロの期待に応えんとしたか、オケの出来栄えも素晴らしいものだった。

前日のN響には随分がっかりしていたが、今日の神奈川フィルは昨日のN響を凌ぐ力演・熱演・怪演だった。
たまにやってくれるんだよな。こういうホームラン級の演奏を。


♪2016-099/♪県民ホール-02

2015年6月28日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホールシリーズ 第4回

2015-06-28 @県民ホール


現田茂夫:指揮(名誉指揮者)
大隅智佳子(ソプラノ)♭
並河寿美(ソプラノ)♯
西村悟(テノール)♪
ジョン・ハオ(バス)*
井上雅人(バリトン)*
神奈川フィル合唱団(合唱)*

神奈川フィルハーモニー管弦楽団


<オールプッチーニプログラム> 
・交響的前奏曲イ長調 

・歌劇「ラ・ボエーム」から
「冷たい手」♪
「私の名はミミ」♭♪
「麗しの乙女」♭♪

・歌劇「蝶々夫人」から
「ある晴れた日に」♯

・歌劇「妖精ヴィッリ」から
「妖精の踊り」

・歌劇「トゥーランドット」ハイライト(演奏会形式)♭♪♯*


プッチーニのオペラ以外の作品は知らなかった。
交響的前奏曲は初めて聴いたが、オペラの旋律同様分かりやすい歌謡調の作品だった。帰宅後調べたら、18歳頃の作品だ。
そうと知ればそんな程度の軽さだったかも。

続くアリア集は、全て聴き馴染みの曲ばかりで、歌手たちもみんな上手で楽しめた。

最後のお楽しみは、「トゥーランドット」のハイライト(といっても80分の長尺)を演奏会形式で聴かせてくれることだったが、これには不満が残った。
音楽そのものはいいし、オケの演奏も、歌唱もとても良い。

しかし、プログラムには物語のあらすじもどのアリアを誰が歌うのか、その内容はどんなものかについても何の説明もないのは困ったものだ。まあ、およそのあらすじは知っていたけど、演奏会形式なので、イタリア語も分からないし、今、どういう場面か、何が歌われているか分からない。
アリアそのものはよく馴染んでいても何を歌っているかまでいちいち覚えている訳ではない。

字幕があれば良かったがそれもない。

その代わりにナレーターが状況を簡単に説明してくれるのだけど、これが本当に簡単過ぎて、肝心の誰が何を歌っているかが分からない。よほど「トゥーランドット」に精通していなければこの程度の説明では内容を把握できないだろう。

だんだん眠くなってきて、超有名なアリア「誰も寝てはならない」で、僕は寝てしまった。

最近の神奈川フィルのプログラムにおける楽曲解説はつまらない。


♪2015-60/♪県民ホール-01

2014年12月1日月曜日

神奈川フィル フレッシュ・コンサートVol.9 未来へと飛び立つ次世代の旗手たち

2014-12-01 @みなとみらいホール


現田茂夫(名誉指揮者):指揮
大江馨【ヴァイオリン】(2013年日本音楽コンクール1位入賞)
阪田知樹【ピアノ】(2013年ヴァン・クライバーン国際コンクール入賞)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
----------
パガニーニ:「24のカプリース」より第24番(Vnソロ)
ラフマニノフ/坂田知樹編曲:歌曲「ここは素晴らしい所」作品21-7(Pfソロ)


「フレッシュコンサート」というのは、神奈川フィルが神奈川県に縁のある若き俊英をソリストに迎えて演奏の機会を提供し、応援しようという企画だ。
主に20歳代前半(今回のバイオリンの大江くんは94年、ピアノの阪田くんは93年生まれ。)で、著名なコンクールの優勝・上位入賞者が招かれている。


今回も、バイオリンの大江くんは63回全日本学生音楽コンクール(⇒学音)優勝者であり、82回(昨年)日本音楽コンクール(⇒日音)第1位というから、素直にすごい。

ピアノの阪田くんも61回学音2位、昨年のヴァン・クライバーン国際コンクールその他いろいろ入賞というからこちらもなかなかのスグレモノなのだろう。

今日(12/06)、たまたまNHKTVが今年の日音の最終審査の様子をドキュメンタリーとして放映したのを興味深く見た。
熾烈な競争というより、結局は自分との闘いを制した者が勝利するのではないかと思いながら見ていたけど、このレベルになると技術や音楽性の違いなど僕に分かるはずもない。

少なくとも、練習を積んできた挑戦曲に関しては、もう出来上がっているのではないかと思えるような演奏ぶりだった。


さて、「フレッシュコンサート」の2人が披露した曲は、いろんなコンクールでも弾いた曲だったのかもしれない。すると、今、2千人のお客様の前であらためて「演奏家」として演奏することに大きな興奮や感慨があっただろうなあ。

2曲とも叙情性たっぷりの曲なのでベタベタになりやすい気もするけど、そこは若いとはいえど磨き上げた感性がケレン味を抑えていたのではないか。心地よく楽しめた。

横浜在住など、横浜と縁のある2人なので、今後も聴く機会があるだろう。若い才能がすくすく育って再会できた時に果たして僕の感覚はボケていないだろうか心配だが。

余談:
先月末に第68回学音の横浜市民賞選定員としてバイオリン部門を聴きに行った際に、一般的にはその作品が知られていないヴィエニャフスキの作品を弾く子が多くて、どうしてかなあ、と思っていたら、この作曲家はバイオリンの名手で、その名を冠した国際コンクールがおよそ5年に1回開催されていることを知り、前回の「フレッシュコンサート」(今年3月)に登場したバイオリンの小林美樹さんが直近(2011年)の同コンクールで2位だったことを記録を手繰って知った。

因みに、今をときめく神尾真由子(07年チャイコフスキー・コンクール優勝)もヴィエニャフスキ~の2001年の第4位だというのだから、このコンクールは相当ハイレベルなのだろう。

という事情からもこの「フレッシュコンサート」に登場する新人たちがかなりの腕利きだということが分かる。


♪2014-112/♪みなとみらいホール大ホール-48

2014年10月5日日曜日

神奈川県民ホール リニューアル&開館40周年記念 マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」

2014-10-05 @県民ホール


現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ソプラノ:横山恵子、並河寿美、菅英三子
アルト:竹本節子、小野和歌子
テノール:水口聡
バリトン:宮本益光
バス:ジョン・ハオ
合唱:県民ホール特別合唱団、湘南市民コール、洋光台男声合唱団、小田原少年少女合唱隊 

マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」


マーラーの交響曲は、ブルックナーとともにオーケストラが取り上げる機会が多い。でも、1番(巨人)、2番(復活)、6番(悲劇的)といったところが多く、8番(千人の交響曲)はめったに舞台に上がらない(2011年のN響の演奏会は、19年ぶりだったそうだ。)。
言うまでもなく、演奏に大掛かりな人員を要するからで、僕も生で聴くのは今回が初めてだった。

昨年末から行われていた県民ホールの修復工事が終わって、リニューアルオープンのこけら落としとしてこの大曲が選ばれた。

マーラーは大好き!という訳じゃなく、むしろ若い自分は敬遠していたし今なお懐疑的だ。
でも、オーケストラの魅力という意味では外せない作曲家だし、千人の交響曲は大規模管弦楽に加えて声楽とのコラボレーションの魅力もある。

さりとて、これをテンションを維持したまま聴き通すというのは長時間を要する(約90分)ということもあり、なかなか困難で、これまで、手持ちのCDなど最初から最後までちゃんと聴いた覚えがなかった。

そこで、今回のコンサートを前にしてできるだけ時間を作ってCDやビデオディスクを聴き直した。

結論。
まず、CDで聴く音楽ではない。
CDでも、スコアと翻訳テキストを見ながらなら少しは没入度が高まるが、これも試したけど手間の割に効果は少ない。

やはり、映像付きだ。ビデオディスクを3種類*持っているので一応全部(部分飛ばしながら)視聴した。
テキストは字幕で出てくるし、長大曲の今、どこにいるのか、が分かるのはとても精神衛生に良い。
でも、問題は、(自宅では)大きな音で再生できないということだ。
そう言いながらも結構大きな音を立てているが、腹に堪えるような重低音や耳をつんざく高音は控えなくてはならないということだ。
ま、それでも、CDを聴くより何倍もの情報量があるので、楽曲理解に関してはとても効果的だった。

そんな風に、たっぷり予習をして臨んだ。



県民ホールは年が明けると設立40周年だ。多目的ホールとはいえ、アコースティックなコンサートにも対応した立派なホールでキャパシティは2500。みなとみらいホールより大きい。
耐震化などかなり大規模な修復工事だったようだが、デザイン・配色も以前のままに、じゅうたんの敷き替えや壁など塗装のやり直しですっきりときれいになった。

そのこけら落としに千人の交響曲だ。
チケットはだいぶ前に完売になったようで、満席。

千人の交響曲と名付けられているように、マーラー存命時の初演にはオケと合唱、ソリストで千人を超える大規模な演奏だったらしいが、現代、実際にはそんな大規模で演奏されることはないと思う。

野外音楽堂だとか、武道館のような施設に特設ステージを作ればひな壇に千人並ぶかもしれないが、普通のコンサートホールではそんなには載りきらない。

3種類のビデオディスクで見た限りでは、最も大規模なオーケストラ編成でも170人。それに合唱団が何人いたか分からないが、800人を超えることはないように思った。
他の2枚のディスクではさらに規模は小さい。

今回の神奈川フィルはオケが約130名、声楽ソリストが8名、合唱団が約500名で、合わせて約「650人の交響曲」と相成ったが、まあ、コンサートホールで演奏するには普通のサイズだろう。
オケも声楽もほとんど限界効用に達しているから、あと無理に帳尻合わせに人数を増やしてみても音楽効果は実質的には変わりはないと思う。

なお、オーケストラは、バンダ(舞台外別働隊)としてホーン・セクションが7本とソプラノが1人含まれている。今回は2階下手の客席に配置された。

とにかく各パートの人数が多いだけでなく使われる楽器も多彩だ。驚いたのは、シンバルが3組計6枚がジャーンと鳴らされるところが少なくとも2度はあった。ティンパニーの2組は時に見るけど、シンバルの3組は初めて観た。
≪そういえば、ビデオで観たドゥダメルの指揮でもはりシンバルは3組6枚だった。
シャルル・デュトワのNHK交響楽団もサイモン・ラトルのナショナル・ユース・オーケストラでも確かシンバルは2組4枚だった。このへんは自由に編成してもいいらしい。≫

音楽は、交響曲とはいい条マーラーは当初描いていた4楽章構成を変更して2部構成に仕立て直した。
全2楽章とも言えるし、(第1部の約30分に対し)第2部は約60分なので、これを3つに区分して3楽章、全曲では普通の交響曲のように全4楽章と解釈する見方もあるらしい。

ベートーベンの第9番のように声楽は終楽章だけに入るのではなく、しょっぱなから最後まで出ずっぱりの歌いっぱなし。


第1部は賛美歌(「賛歌」とも)「来れ、創造主なる聖霊よ」というラテン語のテキストを歌っている。
このテキストは手持ちのCD「グレゴリオ聖歌集」の中でも歌われているし、先日イングリッド・バーグマン主演の「ジャンヌ・ダーク」(48年)をビデオで観ていたら、このグレゴリオ聖歌「来れ、創造主なる聖霊よ」が流れるシーンがあった。
賛美歌については(も)詳しくないけど、この歌詞は中でも有名なもののようだ。

もっとも、マーラーが採用したのは歌詞だけでメロディは独自のものであり、グレゴリオ聖歌とは大違いの派手派手しい音楽で、全体は祝祭音楽のようである。

さて、第1部が終わると20分の休憩があった。
少なくとも予習したビデオディスク3枚の演奏では、すべて第1部の終わりに短い休止があるだけの休憩なしで演奏されているので、今回のように休憩を挟むのは珍しいのかもしれない。

第1部が終わると休憩になることが予めアナウンスされていたこともあり、その時点で拍手がパラパラ始まり、その輪が広がって大きな拍手になったけど、拍手しないで厳かに休憩に入るというのも居心地が悪いし、まあ、これで良かったのだろう。

第2部はゲーテの「ファウスト第2部」から最後の場面をテキストとしている。当然ドイツ語で歌われる。

クライマックスの歌詞はこうだ。
「乙女よ、母よ、女王よ、女神よ、ずっと慈悲深くいらしてください!」~「永遠に女性的なるものが、私達を高みへ引き上げるのだ。」

マーラーの高邁な精神性は分からない。
けど、女性の愛を神がかりの至高のものとして崇めている。

第1部は聖なる祝典曲で第2部は愛による救済といえるのかな。

本当に、本気で、マーラーがそういう精神性を追求したのかは疑問だ。

しかし、この長大曲が少しも飽きさせること無く、刺激に満ちた壮大な世界に誘ってくれるのは確かだ。
IMAX3DでSFアクション映画を観ているような体験に似ているかな。

でも、聴き終えて、ヤンヤの喝采と熱狂的なブラボーの嵐の中で、早くも僕は少しずつ覚醒していった。
興行師的才能も持ち合わせていたというマーラーの大掛かりなショーに付き合わされてような気がどうにも払拭できないでいる。

もちろん、こういう音楽があってもいい。
大管弦楽と声楽ソリスト+大合唱が奏でる大風呂敷の音楽アトラクションは楽しい。そこに言葉(テキスト)による祈りだの愛だのエロスだのとややこしいことを言い出すから、ちょっと抵抗を感ずるのだ。
でも、…いつか、素直になってマーラーの境地に近づけるだろうか?



*
サイモン・ラトルとユースオーケストラ(02年/ロイヤル・アルバート・ホール)、
シャルル・デュトワとNHK交響楽団(11年/NHKホール)、
グスターボ・ドゥダメルとベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団(13年/ザルツブルク祝祭大劇場)

♪2014-91/♪県民ホール-01

2014年5月16日金曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団第299回定期演奏会

2014-05-16 @みなとみらいホール



﨑谷直人(Vn/第1コンサートマスター)
現田茂夫(名誉指揮者)

團 伊玖磨:交響組曲「アラビア紀行」
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218
ドボルザーク:交響曲第7番 ニ短調 Op.70
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アンコール
ハイドン弦楽四重奏曲第1番「狩」から第3楽章
(﨑谷直人+弦楽3部の首席)

現田茂夫(名誉指揮者)

團 伊玖磨:交響組曲「アラビア紀行」は、その存在さえ知らなかったくらいで、当然聴いたのは初めて。これまでに、あるいは、電波に乗ったことがあるのかもしれないけど、Youtubeにも見当たらず。

さて、その名も「アラビア」を冠するだけに異国情緒たっぷりだ。
断言はできないけど、いわゆるジプシー音階(C-D-Eb-F#-G-Ab-B-C)か、彼の地のその類の旋法によっているのだろう。
この例ではEb-F#、Ab-Bにできる増2度が、西洋音楽に馴染んだ耳にはとても刺激的なのだ。
エキゾチックを感ずる所以でもあるけど、全6楽章、約40分の大曲で、睡眠不足の身にはかなり堪えたなあ。

最後のドヴォルザークも、後期ロマン派である以上にチェコの国民楽派で、スラブ舞曲に代表されるような哀愁を帯びた土着的・民族的なメロディーやリズムが特徴的だ。ブラームスの指導を得てからは、かなり、独墺的な抑制と構築性を獲得したようだが、やはり、(好みだけど)民族色が強く残っている。もっとも、だからこそ、広く好まれるのだろうけど。


このコテコテの情緒性に挟まって、モーツァルトのバイオリン協奏曲第4番は、なんと軽やかで透明感があって、可愛らしいことか。

このソロを弾いたのが、この4月から若干26歳(27歳?)で神奈川フィルの第一コンサートマスターに就任した﨑谷(さきや)直人で、当然、腕前に不安はないが、弾き終えてから仲間からの祝福を受けて相当照れていた。

<直江智沙子(第2バイオリン首席)>

何度かのカーテンコールの後に楽譜を持ってアンコールに応えるべく登場した。
曲はソロバイオリニストのアンコールにつきものの無伴奏作品ではなく、オーケストラの仲間から残る第2バイオリン、ビオラ、チェロの各首席奏者が一緒になってハイドンの弦楽四重奏曲の緩徐楽章を弾いた。
これもきれいな曲だ。



神奈川フィルはお客様を大切にしている。終演後は1階ロビーで、全員ではないが、楽団員が楽器を片手に(持たない・持てないパートもあるが)整列して、ありがとうございましたと声をかけてくれる。その砲列の中を歩くのはとても恥ずかしい。

♪2014-55/♪みなとみらいホール-23