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2016年5月4日水曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016 No.216 大自然のスペクタクル〜天地創造の壮大な歌劇

2016-05-04 @東京国際フォーラムA


ダニエル・ロイス:指揮
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ローザンヌ声楽アンサンブル

リュシー・シャルタン:ソプラノ
ゾエリーヌ・トロイエ:アルト
ファビオ・トゥルンピ:テノール
アンドレ・モルシュ:バリトン

ハイドン:オラトリオ「天地創造」


ハイドン「天地創造」。ナマで聴くのは初めてだった。尤もCDも(持っているけど)一度も通して聴いたことはないなあ。^^;
親しみやすい音楽だが「四季」に比べて馴染みが少ないので心動かされるまでには至らなかった。

大きすぎるホールAだが今回は1階11列というベストポジション?の為か管・弦・声楽のバランスも良く、弦も問題なく響いてきた。
とはいえ、ホールCくらいの大きさの会場で聴いたらもっと没入できたと思う。


♪2016-59/♪東京国際フォーラム-08

2016年5月3日火曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016 No.125 自然へのオマージュ〜文学と音楽の至福の出会い

2016-05-03 @東京国際フォーラムB7


ダニエル・ロイス (指揮)
ローザンヌ声楽アンサンブル
サイモン・サヴォイ (ピアノ)


プーランク:7つの歌
ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの詩による3つの歌
ラヴェル:3つの歌
ヒンデミット:古い詩文による6つの歌 op.33
フォーレ:ラシーヌの賛歌 op.11/魔人たち(ジン)op.12


ヒンデミット以外は全員フランス人作曲家の作品。
どうしてフランスもので固めなかったのだろう?

最後のフォーレ「魔人たち」のみピアノ伴奏付き、他はすべてア・カペラ。どうして全部ア・カペラで固めなかったのだろう?

と、プログラムには疑問を持ったが、声はきれいだしアンサンブルも見事。
「ラシーヌの賛歌」以外すべてが初聴きだったが透明感のある歌声に満足。


♪2016-54/♪東京国際フォーラム-03

2015年5月4日月曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015 No.343 祈りのバロック~バッハとヘンデルによる宗教音楽


2015-05-04 @東京国際フォーラムC

ダニエル・ロイス:指揮
ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル

J.S.バッハ:ミサ曲 ト短調 BWV235
ヘンデル:「主は言われた」(ディキシット・ドミヌス)HWV 232


ここから3日目。
昨日に引き続きローザンヌ声楽・器楽アンサンブルによるバッハとヘンデル。

バッハのミサ曲はロ短調ミサ曲が圧倒的に有名でほかに4曲の小ミサ曲があるとは知らなかった。
ロ短調の方は約2時間の大曲だけど、こちらは30分程度(小ミサと呼ばれているのはその為か。)。

ミサ曲の定型はなぞっていない。
「クレド」、「サンクトゥス」、「ベネディクトゥス」、「アニュス・デイ」というタイトルを持つ曲はなくて、「キリエ」と「グローリア」は共通するけど、他の4曲は聞いたことのないタイトルだ。
これはバッハがルター派(プロテスタント)であったことと関係しているらしい。
ミサ曲は本来カトリックの典礼音楽だが、ルター派教会ではミサを行っていたのでそのために作曲したらしい。
ロ短調ミサ曲では定型に沿って作られているが、ト短調ミサなどの少ミサ曲では「キリエ」と「グリーリア」はカトリックのテキストを用いたが他は別のテキストを用いている。

ト短調ミサの全6曲はすべてバッハ自身のカンタータ過去作からの転用だそうだ。この当時はごく普通に行われていたことらしい。

明るく軽い調子で小難しさは全くなくて、文字どおりの声楽と器楽のアンサンブルを楽しめる。


ヘンデルの「主は言われた(Dixit Dominus)」もこういう作品があることを初めて知ったので、当然初めて聴く曲だった。
これが宗教音楽であることはタイトルから分かるが、宗教音楽の中でどういうジャンルに分類されるものか分からない。当日の配布資料にもなんにも書いてないし、ネットで調べてもなかなか正解に行き当たらなかったが、どうやら教会カンタータに分類されるらしい。

テキストは旧約の詩篇第110番。内容はもっぱら主(神)を称えるものだ。ここでは当然イエス・キリストは登場しない。
バッハのト短調ミサ曲と同様に抹香臭さはなく、荘重さも重厚さもあまり感じなかったが、耳ざわりの良い音楽として楽しめた。


この2曲はいずれも初めて聴いたので、両者(同じ1865年生まれ)の音楽に2人の個性を聴き取ることはできなかったなあ。
熱心なファンなら聴き分けられるのだろうか。


♪2015-42/♪東京国際フォーラム-06

2015年5月3日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015 No.216 受難曲の傑作~バッハの金字塔「ヨハネ」



2015-05-03 @東京国際フォーラムA


ミシェル・コルボ:指揮
ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル

J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245


ミシェル・コルボの指揮、ローザンヌ声楽・器楽アンサンブルでは、これまで「熱狂の日」でモーツァルトの「レクイエム」しか聴いたことがなかったが、マタイの次に楽しみにしていた「ヨハネ受難曲」をこの演奏で聴けるとは実に嬉しい。

人気のプログラムなので、今年も国際フォーラムの最大キャパのホールA(5,102席)で行われた。できることならホールC(1,502席)くらいの規模で聴いてみたいのだけど。

前日の「マタイ」で失敗した歌詞の訳詞は事前に自前でプリントして持参した。訳詞はネット上にいくらでも見つけられるが、何種類かの異なる版があるようで、手持ちのCDとも、今回の演奏とも若干の違いはあったが、歌で綴られる受難劇の進行が逐一分かるのが嬉しい。

この曲も演奏時間は「マタイ」(3時間)ほど長くはないけど、2時間を要する大曲で、しかも「マタイ」と違って途中に休憩がなかった。
音楽は2部構成になっているのだから、その中間で休憩がほしいところだ。20:30という遅い開演だったが、午後からは水一滴飲まずに我慢したよ。

「ヨハネ受難曲」はヨハネ伝による受難劇だが、テキストが違う(一部はマタイ伝も使っているそうだ。)からか、音楽の様子がだいぶ異なる。4つの福音書のうち「マルコ」、「マタイ」、「ルカ」は共観福音書と言われているが、素材が共通なのだろう。
一方、「ヨハネ」は最後に書かれた福音書で、ギリシャ哲学の影響を受け、哲学的で世界布教を意図して書かれた、という記事を何処かで読んだ記憶がある。
「始めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。」は有名な冒頭の言葉だけど、不信心で不勉強な読書家はまずここでつまずくのではないか。

それはともかく、「マタイ」に比べて劇的緊張度が高いように思う。
各役(エヴァンゲリスト、ペテロ、イエス、ピラトなど)のレシタティーヴォの応酬の間にアリアとコラールが入ってくるが、アリアの比率が低いようだ(曲の絶対数も「マタイ」に比べて少ないのだけど)。
「マタイ」にはまことに美しいアリアがあり、コラールも覚えやすいきれいな同種旋律(賛美歌#136の転用)が繰り返されるが、「ヨハネ」では(たぶん)全部異なっていると思う。

ま、詳しいことは分からないけど、バッハの受難曲をまず聴いてみようという向きには「ヨハネ」の方が入りやすいかもしれない。劇的構成と何より1時間も短い。

そうそう、この演奏でも男性アルト(カウンターテナー)だったが、この人の場合は、さほどに違和感を感じなかった。高音部も自然に伸びていたから。結局歌手によるのかな。

♪2015-40/♪東京国際フォーラム-05