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2019年6月28日金曜日

ハチャトゥリアン・コンチェルツ

2019-06-28 @みなとみらいホール


川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

石坂団十郎:チェロ
佐藤卓史:ピアノ
郷古廉:バイオリン

アラム・ハチャトゥリアン
 チェロ協奏曲ホ短調
 ピアノ協奏曲変ニ長調
 バイオリン協奏曲二短調

石坂団十郎(チェロ)、佐藤卓史(ピアノ)、郷古廉(バイオリン)によるハチャトゥリアンが書いた全協奏曲を一気に聴くという企画だ。

みなとみらいホール館長の池辺晋一郎の企画ということで、開演前の解説も同氏が登壇した。

バイオリン協奏曲はランパルが編曲したフルート版を含め何度か聴いているが、他の2本は初聴きだった。

作曲年代順に明らかに民族臭が露風・欧風に変化したのがよく分かる。

いずれも賑やかな音楽だったが、一番古いピアノ協奏曲(1936)が一番土臭く、派手で面白い。

バイオリン協奏曲(40)は多少馴染みもあったが、改めて聴くと成る程これがアルメニア色かと合点。

一番新しいチェロ協奏曲(46)はむしろショスタコーヴィチ作と言われたら信じてしまいそう。

オケは川瀬賢太郎指揮神奈川フィル。

神奈川フィルは全作品を弦12型というコンパクトな編成で演奏した。これが引き締まってとても良かった。

チェロ協奏曲では金管はホルンとトランペットのみ(編成表はなかったので見た目の判断)。他の2曲にはトロンボーン、チューバも入っていたが、出番はホンに少ない。やはり、独奏楽器を引き立てるための楽器編成なのだろう。

全体として、すこし辟易する感じの田舎臭さで、もうたくさん、という感じもしたが、池辺氏曰く「もう、二度と聴く機会がないであろう<破茶滅茶トゥリアン3部作>」という訳で、まあ、いいか。

ところで、余談:
バイオリン協奏曲で、1楽章カデンツァの途中、郷古の楽譜を賢太郎がめくっていたのには吃驚!

独奏者が楽譜を見ながら協奏曲を演奏する場合において、ピアノ以外の独奏楽器にめくりが付くのは見たことがない。現に、今日はチェロ協奏曲とバイオリン協奏曲が楽譜を見ながらの演奏だったが、いずれにもめくりは付かなかった。
普通、独奏者用の楽譜には自分でめくれるようにページの最後に音楽の休止が来るように書かれているはずだが、今日はそうではなかったらしい。譜面台には2ページ分が見開きで置けるのだから、2ページに収まりきらない楽譜だったのか。
いや、これまでもこの協奏曲は数回聴いているが、譜めくりはつかなかったし、指揮者が独奏者の楽譜をめくる姿は見たことがない。
一体どうしたことだろう?
やっぱり、楽譜はiPadの時代だな。

♪2019-090/♪みなとみらいホール-26

2016年4月9日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第318回

2016-04-09 @みなとみらいホール


川瀬賢太郎:指揮
田村響&佐藤卓史:ピアノ
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

コダーイ:ガランタ舞曲
プーランク:2台のピアノのための協奏曲ニ短調 FP.61
ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14

コダーイとプーランクの作品はいずれも初聴きだったが、「ガランタ舞曲」は現在はスロバキア(その前はチェコスロバキア。その前はオーストリア・ハンガリー帝国)に属する「ガランタ」という地方の民謡(実質はロマの音楽)を素材にしているだけに、大げさな哀愁に満ちた、情緒溢れる、まさしく「ロマ」ンチックな音楽で、初聴きでもこれはほとんど抵抗感なく楽しめる。

プーランクの方も民謡やモーツァルトのピアノ協奏曲(第21番の第2楽章)、自身の過去作のフレーズなどが組み込まれた、作曲家の遊びのような作品で、これも気楽に聴ける作品だ。
楽器の編成(パート毎の人数)と配置が楽譜に指定されているそうだ。と言っても特に変わったところもなかったが。

いずれも賑やかな音楽だ。

その後、本日のメインイベント。
大編成に衣替えした大管弦楽団が前二者に倍するけたたましきベルリオーズの幻想交響曲を渾身の力で演奏。何しろ、ティンパニーも大太鼓も2セットというのがすごいね。
大いなるカタルシスを得て最近の鬱屈が一時的にせよ晴れた。

♪2016-040/♪みなとみらいホール-11