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2026年6月20日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「トスカ」

2026-06-20 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横浜市立田奈中学校合唱部(児童合唱)
神奈川ハーモニック・クワイア(合唱)


佐藤康子⇒トスカ
シュテファン・ポップ⇒カヴァラドッシ
上江隼人⇒スカルピア
妻屋秀和⇒アンジェロッティ
澤武紀行⇒スポレッタ
市川敏雅⇒シャルローネ
晴雅彦⇒堂守
宮下嘉彦⇒看守
芝野遥香⇒羊飼い



Dramatic Series
プッチーニ:歌劇「トスカ」<セミステージ形式>

全3幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉

予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕45分
 --休憩20分--
第Ⅱ幕40分
 --休憩20分--
第Ⅲ幕30分




大変結構でした。なんの不満もなし。いや、終演時のCCで写真を撮らせてくれたらなお良かったが。

トンデモ演出でない限り「トスカ」はいつでも楽しめる。

歌手陣はすべて良かったが、特にカヴァラ役のシュテファン・ポップ氏が、初聴きだけど、愛嬌があって良かったな。

そうでなくとも音響の良いみなとみらいは、雨の日は一段と響が良い。ピットの音も好きだけど、やはりステージで聴くオケは一皮剥けた明瞭さだ。

それはそうと、テ・デウムでパイプオルガンが鳴ったのには驚いた。新国立劇場も日生劇場も県民ホールも文化会館もオルガンはないのだから、テ・デウムでオルガンが使われているとは知らなかった。
調べてみると、プッチーニはスコアで指示しているんだ。
だから、ピットでは電子オルガンを含む小型のオルガンかシンセサイザーを使っているようだ。
確かに、あの場面は一際荘厳な音が欲しい。

今日は、みなとみらいのルーシーがここぞという出番を得て晴れがましく響き渡った。

♪2026-070/♪みなとみらいホール-18

2026年4月18日土曜日

神奈川フィルみなとみらいシリーズ定期演奏会第413回

2026-04-18 @みなとみらいホール




沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
石田泰尚:バイオリン*


ショスタコーヴィチ:バイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調 Op.129*
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番二短調 Op.47
-----------------
ショスタコーヴィチ:2つのバイオリンとピアノのための5つの小品から V.ポルカ
 バイオリン:石田泰尚/佐久間聡一
 ピアノ:沼尻竜典




楽季初め。なぜかショスタコ2本立て。
ショスタコのVn協といえば、ほとんど毎回1番を聴くが、今日は珍しい2番だった。記録では半年前にイブラギモヴァ@都響で初めてナマを聴いて以来だ。馴染みが少ないので面白みが分からない。あちこちにショスタコ印が刻まれていているから、初めて聴いたとしてもショスタコだと分かるだろう。
どこがいいんだろう?と思いながら聴いていたが、後半は組長の繊細なバイオリンも猛々しく鳴って、面白みが出てきた。

メインは交響曲5番だが、これがなかなか難しいな。
若い頃は胸躍らせて聴いたものだけど、最近はとてもコーフンできない。なんだか、うまく出来過ぎている。狙いどおりに作りましたよ、とショスタコがほくそ笑んでいるような気がして、素直にカタルシスを得られないよ。

ただ、演奏は、組長の独奏も含め、オープニングにふさわしい隙のない仕上がりだ。
また、今更だが、みなとみらいホールの音響の良さをつくづく感じた。
昨日の天才?アルマ・ドイチャー率いる新日フィルも、みなとみらいで聴いたらもっとすごい演奏になったろうにと思ったね。

♪2026-043/♪みなとみらいホール-09

2025年6月21日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 楽劇「ラインの黄金」

2025-06-21 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

青山貴⇒ヴォータン
黒田祐貴⇒ドンナー
チャールズ・キム⇒フロー
澤武紀行⇒ローゲ
妻屋秀和⇒ファーゾルト
斉木健詞⇒ファフナー
志村文彦⇒アルベリヒ
高橋淳⇒ミーメ
谷口睦美⇒フリッカ
船越亜弥⇒フライア
八木寿子⇒エルダ
九嶋香奈枝⇒ヴォークリンデ
秋本悠希⇒ヴェルグンデ
藤井麻美⇒フロースヒルデ

Dramatic Series
ワーグナー:楽劇『ニーベルングの指環』序夜
「ラインの黄金」<セミステージ形式>

全1幕〈ドイツ語上演/日本語字幕付〉

予定上演時間:
約2時間30分(休憩なし)




過去鑑賞分を含め最上の「ラインの黄金」だった。
冒頭の、ラインの水煙や水の流れを表す低音の持続音に少しずつ音が重なって同じ音形を繰り返しながら徐々に音量を増すところの緊張感がまずは見事で、弦も管も美しい。
弦は16型で、総勢100人以上いたのではないか…特大編成のオケが、ピットとは異なり、見事に明瞭に唸る様が実に聴きものだった。みなとみらいホールの鳴らせ方を熟知している沼さんと神奈川フィルの最良の演奏を聴いた思いだ。

今後、「ワルキューレ」〜と全作を是非ともやってほしい。

残念だったところは、P席と左右の舞台周りのRA、LAを潰したのなら、そこをうまく活用してもっと芝居に立体感を持たせられなかったか?
照明もかなり大掛かりな機材が別途持ち込まれていたが、プロジェクターマッピングも駆使できなかったか?



歌唱は1人を除いてとても良かった。
最初はラインの乙女から始まるが、これが良い出来で、もうすっかり惹き込まれた。

残念なのは、ヴォータンと並んで大役のアルベリヒ役の志村文彦で、一人だけ譜面台にしがみついていた。これでは芝居が流れない。この神奈川フィルのDramatic Seriesの第1作「サロメ」でも一人だけ譜面台を持ってうろうろしたのがいたが、この場合は急遽の代役だったからやむを得ない。しかし、今回は代役でもないのに譜面台はよくない。また彼の舞台は何度も聴いているが、歌唱そのものも以前の巧さが感じられなかった。

ま、そこは目を瞑って、全体としてはまたとない優れた演奏・演唱だった。



ところで。
2時間半は長すぎるよ。5時間を超えるオペラもあるけど、必ず幕間休憩が入るもの。1幕もので150分は最長だと思うな。

♪2025-084/♪みなとみらいホール-017

2025年5月18日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 2025-2026 ミューザ川崎シリーズ 第1回

2025-05-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
清水和音:ピアノ*

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83*
ベートーべン:交響曲第6番ヘ長調 Op.68「田園」



川崎も神奈川フィルにっては地元だが、東響との兼ね合いもあるのか、ミューザでの演奏会はFSMuzaや特別演奏会とみなとみらいホールの改修中に限られて、定期演奏会はなかった。

今季から、ようやく待望のミューザ定期だ。
といっても、年に3回では物足りんよ。県民ホール定期の代わりという位置付けなのだろうが、せめて5回に増やしておくれ。

その3回はすべてベートーベンが取り上げられるが、なぜか、今回だけ、ベトのPf協ではなく、ブラPf協2番がカップリングされた。好きな作品だから、これはこれで歓迎だけど、やはりベートーベンで徹底すれば良かったのに。

ブラームスのPf協は、記録にある14年以降で前回が16回目。1番と2番は8:8の互角というのも珍しい。
今日の演奏で、2番が一歩リードしたが、不思議なことに、2番の方が印象に残る演奏が多い。昨秋のオピッツ@日フィル、ゲルシュタイン@都響は、まだ記憶に新しいせいか、とても良かった。

そして、今日の清水和音の演奏もとても楽しめた。
やはり、ミューザのピアノだ。広域はコロコロを明るくころがり、中低域は重くならず、ビ〜ンと響く。
これといったヴィルトォーゾ的なPfの聴かせどころはないのだけど、べらぼうに難しいらしい。全篇がピアノ付き交響曲風でほんに聴き応えのある作品だ。


メインは「田園」だったが、今日に限っては前半がメインという印象だった。
もちろん、丁寧な演奏だし、これといった破綻もなく、水準以上の演奏だった。

ただ、みなとみらい定期ではあくまでも本格を追求して欲しいが、ミューザでは、いわば武者修行みたいなもので、普段やらないような大胆な解釈を聴かせるとか、ちょっと遊んでみてもいいのではないかと思ったよ。

今日のプログラム。とても良かったが、終わって、膨満感に襲われたよ。

♪2025-063/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-04

2025年4月26日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第404回

2025-04-26 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
上森祥平:チェロ(神奈川フィル首席)*


グラジナ・バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための協奏曲
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番変ホ長調 作品107*
ショスタコーヴィチ:交響曲第12番ニ短調 作品112「1917年」
-----------------------
ブリテン:無伴奏チェロ組第2番から「チャッコーナ(シャコンヌ)」*





Gバツェヴィチって、これまでEncピースしか聴いたことなし。でも、冒頭の弦のユニゾンが実に美して、今日の神奈川フィルの弦はいいかも…と思いながら聴いていたら、いつまで経っても管打が入ってこない。それもそのはず、舞台に奏者がおらん。弦楽オケのための作品だった。
終始、破綻なく、良い響きで、初聴きでも、抵抗感なく楽しめた。

Vc協1番は、ショスタコの全作品中でもトップに揚げたいくらい大好物。それだけになかなか満足した覚えがないけど、協奏曲のソリストとしては初めて聴く上森翔平のチェロはとても心地良かった。欲を言えば、もう少し、低弦など、ゴリ〜というような力強さが欲しかったけど、小ホールで聴くかぶりつき室内楽のようにはいかんのだろうな。

メインのショスタコ12番。これは多分生で聴くのは2度目。
前回が7年ほど前で、なんの印象も残っていなかったが、これも冒頭低弦の強奏がきれいでインパクトがあって、ずるずる引き込まれてしまった。終わってみると、これって全4楽章なのにすべて続けて演奏されるんだ。
何だか、騙されたように腑に落ちないモヤモヤ感あり。
全部アタッカで繋がっているのか。なら、最初から単一楽章で書けば良いのではないか?

ま、演奏は良かった。弦に破綻がなかった。


♪2025-052/♪みなとみらいホール-09

2025年2月15日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第402回

2025-02-15 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
服部百音:バイオリン*
佐藤晴真:チェロ*

ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調 Op.102*
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調 Op.93
-----------------------
ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア*



前半のWコンチェルト。ブラームスならなんでも好きだけど、昔から、第1&第3楽章のパッションに対して第2楽章に物足りなさを感ずるのは、僕の修行が足らないのか。

それはともかく、旬の、と言っていいか分からないが、聴く度に技術を磨き音楽性を高めている(ような気がする)若手の俊才が見事なものだ。

最近の3回はいずれも客演コンマスだった神奈川フィルに4月ぶりに石田組長が戻って、指揮も沼さんとあってか、オケの方もずいぶん引き締まっていた感じで、出来は上等だった。



後半のショスタコ。

完全記録している14年以降に限定すれば、
15曲ある交響曲のうち聴く機会が多いのは当然5番の15回で全体の1/3を占めるが、次に多いのが何と!本日の10番(7回)だ。
ショスタコだから、わざわざ1回券を買って聴きにゆくこともないし、ショスタコだから聴きにゆかないということもない。この回数・割合は、つまりは各オケが定期でショスタコを取り上げる傾向をそのまま反映している。
因みに次に多いのが7番(レニングラード)だが、多いと言っても4回でしかない。

比較的多数回聴いている10番。
最高傑作だと書いてあるものもあるが、正直なところ一度も面白いと思ったことはないな。7番や13番の方がよほどか親しみやすいのだけど、これも修行が足らんか。

♪2025-023/♪みなとみらいホール-05

2025年2月5日水曜日

新国立劇場オペラ「フィレンツェの悲劇」/「ジャンニ・スキッキ」

2025-02-04 @新国立劇場



指揮:沼尻竜典
演出:粟國淳
美術:横田あつみ
衣裳:増田恵美
照明:大島祐夫
舞台監督:斉藤美穂

管弦楽:東京交響楽団

●フィレンツェの悲劇
グイード・バルディ⇒デヴィッド・ポメロイ
シモーネ⇒トーマス・ヨハネス・マイヤー
ビアンカ⇒ナンシー・ヴァイスバッハ

●ジャンニ・スキッキ
ジャンニ・スキッキ⇒ピエトロ・スパニョーリ
ラウレッタ⇒砂田愛梨(三宅理恵の代役)
ツィータ⇒与田朝子
リヌッチョ⇒村上公太
ゲラルド⇒髙畠伸吾*/青地英幸
ネッラ⇒角南有紀*/針生美智子
ゲラルディーノ⇒網永悠里
ベット・ディ・シーニャ⇒志村文彦
シモーネ⇒河野鉄平
マルコ⇒小林啓倫*/吉川健一
チェスカ⇒中島郁子
スピネッロッチョ先生⇒畠山茂
アマンティオ・ディ・ニコーラオ⇒清水宏樹
ピネッリーノ⇒大久保惇史
グッチョ⇒水野優
*は2-4日のみ代役


アレクサンダー・ツェムリンスキー:
「フィレンツェの悲劇」
全1幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉

ジャコモ・プッチーニ:
「ジャンニ・スキッキ」
全1幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約2時間20分
フィレンツェの悲劇
 60分
 --休憩25分--
ジャンニ・スキッキ
 85分




新国立劇場の前回公演は6日前に観た「オランダ人」で、今回は間隔がとても短い。その前作にオランダ人の代役で登場した河野鉄平が「ジャンニ」にも引き続き登場していた。ご苦労なことだよ。

彼は今回は代役ではないが、「ジャンニ」では早くから発表されていたラウレッタ役(砂田愛梨)のほかに、インフルエンザに感染した3人が、急遽、今日と次回のみカバー歌手に代わった。
いやはや最近代役が多い。
公演間隔やカバーの立て方など問題が多いと思うが。

新国立劇場でこのWビルは19年に続き2回目でスタッフは全く同じだ。指揮は沼さん、オケは東響。東響は「オランダ人」でもピットに入っていたから、結構ハードだよ。

歌手が変わっただけの再演だが、今回の方がずっと洗練されていたと思う。


わずか3人しか登場しない「フィレンツェ」は緊迫感に富み、オペラというより心理サスペンスで、前回は腑に落ちなかった結末も、今回は説得力を感じた。

「ジャンニ」は大勢が登場するのでバラバラになりそうな話だが、こちらも前回に比べてずっと分かりやすい。2度目ということもあるだろうけど。

「私のお父さん」が馴染みすぎて、全体の中で浮いた感じになるのは仕方がないけど、あれがなくちゃつまらない。

舞台セットは、ガリバーの「巨人国」みたいに、部屋の調度や置き物は人間の大きさに比べてとても大きく作ってある。なぜそのようにしたのか分からないが、舞台美術としては、もしこれらの作り物が実物大であったら、舞台は実に平凡なものになってしまうだろう。うまくできているな、と思ったよ。

♪2025-019/♪新国立劇場-04

2025年1月16日木曜日

MUZAランチタイムコンサート 01月 マエストロ・デュオ〜ピアノ連弾&トーク〜

2025-01-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール



マエストロ・デュオ 〜ピアノ連弾&トーク〜
 広上淳一
 沼尻竜典

ドビュッシー:『小組曲』から 第1曲「小舟にて」
ドボルザーク:スラブ舞曲 第10番
尾高惇忠:『音の旅』から 第1曲「小さなコラール」
中田喜直 編:『こどものための連弾曲集』から
- きらきら星
- 靴が鳴る
- ゆりかごの歌
- めだかのがっこう
- 汽車は走るよ





この2人が「連弾」ってそれ自体がおかしい。当然「漫談」になると思っていたけど、そのとおりの展開に。

お客もそちらを期待していたけど、それじゃ申し訳ないと思ったか、結構、下手くそな連弾に時間をとってしまった。

沼さんはそこそこの腕前だけど、広上センセ(髭剃っていたよ!)が足を引っ張る。ピアニカで参加すれば良かったのに。
漫談の方も、打ち合わせもなかったようで、放談がふわしかったか。

一番傑作は、広上センセが発見したというプログラムの誤植!言われるまで気が付かなかった。

♪2025-006/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2024年8月4日日曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2024 NHK交響楽団 沼尻竜典&N響のブラームス

2024-08-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沼尻竜典:指揮
NHK交響楽団
戸田弥生:バイオリン*


ブラームス:バイオリン協奏曲ニ長調 op.77*
ブラームス(シェーンベルク編):ピアノ四重奏曲第1番ト短調 op.25(管弦楽版)
-------------------------------
ハンガリー舞曲第1曲




鑑賞した芝居・音楽会は感想をツィートすることを自分に課しているので(最近ヌケが多いが)、一応聴きに行ったことを投稿しておこう。

というのも、前半は遅刻して聴けなかったし、後半もなんだか眠くて楽しめなかった。

ただ、このブラームスPf四重奏曲1番の管弦楽版は過去10年で、読響2回、東響、都響と今日が5回目なので2年に1回のペースで聴いているが、全回に共通するのは、これを16型の管弦楽でやる意味がさっぱり分からないということ。

やかましくて、全然面白くないよ。
特に今日の演奏はN響とも思えない、ガサツさ。

「いつも」、だが、終楽章のみ、聴く価値があると思うが。

寝ぼけ眼での感想だけど、刮目して聴いていたとしても感想は変わらなかったろう。

おっと、アンコールのハンガリー舞曲1番は、滅多に聴けない分厚い重奏。

♪2024-113/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-09

2024年5月25日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第20回「嗚呼、昭和のレトロ・クラシック!」

2024-05-25 @県民ホール



沼尻竜典:指揮
松田理奈:バイオリン*
松下美奈子:ソプラノ**
池辺晋一郎:司会

【第1部】
スッペ:喜歌「軽騎兵」序曲
ケテルビー:ペルシャの市場にて
レハール:ワルツ「金と銀」
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「マドンナの宝石」から<第2幕への間奏曲>
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」から<時の踊り>

【第2部】
ヘンデル:歌劇「セルセ」から<オンブラ・マイ・フ>**
池辺晋一郎:大河ドラマ「黄金の日日」からテーマ
エルガー:愛のあいさつ*
クライスラー:中国の太鼓*
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン*
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」から<モルダウ>
-------------------------------
オッヘンバック:喜歌劇「天国と地獄」から<カンカン>




クラシック音楽自体が、そもそもレトロで”クラシック”なのだから、今回の企画は”変”ではあるけど、確かに、平成以降ほぼ聴かなくなったような音楽もあったな。

加えて、前半の<時の踊り>以外の4曲はいずれも中・高時代に吹奏楽で演奏したものなので、実に懐かしかった。

昭和マニア?の沼さんと昭和の生き字引のようなダジャレの池辺さんによる漫談擬の話も面白くて、客席も舞台も大いに盛り上がった。

後半の選曲は特に<昭和>は無理があったね。トリを飾った「モルダウ」なんて神奈川フィルで3月に「我が祖国」全曲を聴いたばかりだけど、しかし、しみじみと美しい音楽だと思ったよ。

♪2024-073/♪県民ホール-2

2024年4月7日日曜日

團伊玖磨生誕100年記念公演 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「夕鶴」

 2024-04-07 @横須賀芸術劇場



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横須賀芸術劇場少年少女合唱団:子どもたち

砂川涼子(すなかわりょうこ):つう
清水徹太郎(しみずてつたろう):与ひょう
晴雅彦(はれまさひこ):運ず
三戸大久(さんのへひろひさ):惣ど

團伊玖磨生誕100年記念公演
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
Dramatic Series
團伊玖磨:歌劇「夕鶴」<セミステージ形式>

第1部
 約85分
---休憩20分---
第2部
 約30分




「夕鶴」は、記憶が正しければ、半世紀近く僕が前に初めて観たオペラだ。つうは伊藤京子さんだったと思う。

それ以来の「夕鶴」だったが、物語自体は有名な木下順二の戯曲なのでいろんな形で頭に入っている。


横須賀芸劇は、あまり良い印象がないのだけど、今日の神奈川フィル・オペラの出来栄えが好印象に塗り替えた。


前回の神奈川フィル・オペラ「サロメ」も<セミステージ形式>と謳ってあったが、これが<演奏会方式>とどう違うのか、両者の違いに関する確立された見解はないようだが、この2回と、典型的な<演奏会形式>の東フィル・オペラと比べると、神奈川フィル版では、歌手はふさわしい衣装を纏い、舞台を縦横に動き回って演技をしながら歌う。舞台装置は極めて簡素だが一応ある。

したがって、歌手がドレスや燕尾服を着て立ったまま譜面台の前で歌うスタイルに比べるとずっと本舞台形式に近い上演だった。


特に、今回の横須賀芸劇では、ピット部分と客席の前3列を潰して舞台を拡張し、オケの前に相当広いスペースを確保したので、より本舞台に近い感じで観ることができた。


そして演唱と児童合唱とオケが、いずれも見事な上出来で、ぐいぐい引き込まれた。


なんと言っても、我がマドンナ、砂川涼子姫が抜群に良い。

これまでいろんな役を歌うのを聴いてきた。中ではミミやミカエラなどが嵌り役のように思っていたが、違うね。つうこそ砂川涼子にぴったりだ。もう他のソプラノじゃイメージできないくらいの嵌り役だった。


与ひょうの清水徹太郎も、運ずの晴雅彦も、惣どの三戸大久も、終わってみればすべて嵌り役だった。

横須賀芸術劇場少年少女合唱団もきれいな声で大役を果たした。


終盤のつうの最後の歌。

つうが鶴となって飛び立ち、残された与ひょうが痛恨の思いで「つう」と叫ぶシーンは、もうウルウルとしてしまった。


CCで並んだ際の砂川涼子の眼は潤んでいたと思う。オケの面々も心なしか眼を瞬かせていたようにも見えた。

舞台と客席が暖かい空気で一体感を以て繋がった、そんな印象を持った。


♪2024-049/♪横須賀芸術劇場-01

2024年2月17日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第392回定期演奏会

2024-02-17 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ニュウニュウ:ピアノ*

グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」




客席内に入った時からクリアな音の予感が。
ニュウニュウの第一打が見事に美しくて、これぞStwの音。
オケも美しい。いつも響の良いホールではあるけど、今日は格別だった。
音を聴いているだけで楽しい、ってこれが本当の「音楽」。

今日、このホールでピアノを聴いた人のほとんどは、日頃サントリーでもピアノを聴いているだろうけど、格違い・桁違い・雲泥の差に絶望しなかったろうか?
僕はサントリーでもお仕着せの定期でピアノ協奏曲などは聴くけど、ピアノリサイタル@サントリーは完全に拒否している。料金無料でも聴きたくない。

とにかく、クリアだった。
そのせいで、後半の、好きでもないマーラーを80分も聴くのは苦痛だと思っていたけど、意外に楽しめた。管・弦・打鍵の交わりの楽しさがあった。


ところで、この曲ではテナーチューバが活躍する(とプログラムに書いてある。)が、初めて聴く呼称ではないものの馴染みが少ない。形はワーグナー・チューバと同じに見えるが、それなら下手Hrセクションにいてもいいはずなのに今日は上手バストロやチューバの低管セクションで吹いていた。

で、調べてみたら、そもそもテナーチューバは楽器の名前ではなく、担当する音域のことで、担当する楽器名としてはテナーホルンやワーグナーチューバ、ユーフォニウムなどがそれに当たるらしい(手持ちのスコアにはテナーホルンと書いてある。)。

因みに、過去のプログラムの編成表を、読響、N響、東響、都響で調べたら、いずれもテナーホルンと書いてあり、P.ヤルヴィN響では指揮者の意向でユーフォニウムを使用と書いてあった。
では、テナーホルンとワーグナーチューバか同じかというと、構え方の違いで前者はチューバと、後者はホルンと同じ向きにレバーが付いているみたいだ。それで今日は上手に位置していたのだろう。

♪2024-029/♪みなとみらいホール-05

2023年11月11日土曜日

2023-11-11 @日生劇場



指揮:沼尻竜典
演出:粟國淳(日生劇場芸術参与)
美術/衣裳:アレッサンドロ・チャンマルーギ
照明:大島祐夫(A.S.G)
振付/ステージング:広崎うらん

マクベス⇒今井俊輔(大沼徹)
マクベス夫人⇒田崎尚美(岡田昌子)
バンクォー⇒伊藤貴之(妻屋秀和)
マクダフ⇒宮里直樹(大槻孝志)
マルコム⇒村上公太(髙畠伸吾)
侍女⇒森季子(藤井麻美)
マクベスの従者/医師/刺客/伝令(4役)⇒後藤春馬/金子慧一(両日)*
*1日2役ずつ、交互に出演
( )12日

オペラ『マクベス』
全4幕(原語[イタリア語]上演・日本語字幕付) 新制作

作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ
台本:フランチェスコ・ピアーヴェ
原作:ウィリアム・シェイクスピア

予定上演時間:2時間50分
第Ⅰ-Ⅱ幕 85分
 休憩 25分
第Ⅲ-Ⅳ幕 60分




NISSAY OPERA 2023は今年60周年記念。その第2弾。

「マクベス」は事実にインスパイアされた物語だそうだが、「歴史物語」には「今」に通ずる普遍性が読み取れるからこそ、面白いのだろう。今日は特にそれを感じた。

魔女や亡霊の『予言』は本来戯言のようなもので、マクベスが信じなければ…夫人に唆されて行動を起こさなければ悲劇は起こらなかった。しかし、権力への誘惑に抗しきれない弱さが、次々と『予言』を成就させることとなり、ついには自滅する。

マクベスは善意の人・国王を殺したことで周囲の実力者たちを敵に回すこととなり、スコットランドは戦乱に塗れる。
その最終幕冒頭は、戦乱から逃れようとする民衆の嘆きが表現される。
ここで、ハタと思った。
『予言』ならぬ『預言』によって与えられるという「約束の地」を巡る争いが、今、パレスチナでまたもや現実化し、多くの民衆が戦禍に苦しんでいるのは、無理にでも『預言』を実現させようとする権力の争いだ。なるほど、「歴史物語」が「今」に重なった。

この物語は『予言』がキーワードとなって、筋が分かりやすい。原作戯曲も読み易いし、黒澤版マクベス「蜘蛛の巣城」も面白いし、オペラ版も、実は!本当は!ちゃんとやれば!面白い。


いやいや、本題はオペラ版なのだが、この感想を読んで、明日行くのをやめようという人はいないと思うので、いつものように率直に書くと、僕の好みでは到底満足できなかった。

沼さん率いる読響は、今日は狭いピットでやむを得ないのだけど、響が薄い。
歌手陣も一部に(高音担当!)低域で音がふらつく場面があった。まあ、明日はキャストが変わるけど。

簡素でセンス溢れた舞台美術はいい。でも暗すぎ。
何より、犯罪的によろしくないのは、全4幕を通じて全編、全面紗幕を使ったことだ。


演出家(粟國淳)は何を考えている?

舞台全面・全幕・紗幕というのは《演出の完全放棄》だ。

紗幕は、時に効果を発する(プロジェクションマッピングの投影や序幕的効果等)が、最初から最後まで紗幕で舞台を遮るのは演出放棄だ。お客はずーっと鬱陶しい舞台を見なくてはいけない。声楽が僅かとはいえ損なわれる。

主要キャストが2-3度紗幕の外(客席側)で歌う場面がある。その時は、すっきりクッキリで声もよく通り輝いて聴こえる(客席に僅かながら近いというせいもあるだろうが)。

全編紗幕で見せたいのなら、観客にサングラスを配れよ!
そんなものかけて観るお客は1人もいないだろう。
そういうバカな演出だ。

ゼッフィレッリの「アイーダ」@新国立劇場も、全編・紗幕という暴挙で腹立たしいが、近年、演出に工夫をせず、安易に紗幕で楽しようとする演出家が増えてきたのが残念だ。いや、金返せっつうの!

2023-193/♪日生劇場-02