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2022年5月6日金曜日

横浜バロック室内合奏団定期演奏会101回 〜ドイツバロックの華

2022-15-06 @ひまわりの郷



横浜バロック室内合奏団
 Vn小笠原伸子♯/茂原大朗♭/眞中望美/藤村陽子
 Va眞中千晴、Vc間瀬利雄、Cb大西雄ニ
 Cemb 山口範子、Fl高野成之*

●パッヘルベル:カノン(ニ長調)
●J.S.バッハ:
 トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
 バイオリン協奏曲 ニ長調 BWV1052♯
 2つのバイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043♯♭
●C.P.Eバッハ:フルート協奏曲二短調 H484.1*
----アンコール----
J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番から「G線上のアリア」(ニ長調)



メンバーはいつも少数だが、今日は特に少なく、弦7本と曲によってチェンバロとフルートが加わった。

耳馴染みの曲が多かった中、初聴きのC.P.E.バッハ:フルート協奏曲が相当難曲らしく、この時代にしては派手な作りに驚いたが、面白い。
当時はパパより人気があったというのも頷ける。

そのパパのトッカータとフーガ ニ短調BWV565は弦楽合奏版というのが珍しく(オケでは聴いたことあり。)、これも良かった。

ところで、今日のプログラム(記載誤り多し)には面白い仕掛けがあった。

前菜のカノンとアンコールのG線上〜がニ長調だったのは帰宅後調べて分かった。

主皿で並んだ大バッハの3曲と次男坊の作品がいずれもニ短調。

つまり、すべてニ調の作品ばかりだった。
なぜか?説明はなかったけど。

長短いずれも弦楽器には弾きやすいし、開放弦の共鳴が期待でき、響きが良いので、短調が好まれなくなった古典派以降でも<ニ短調>は比較的多いのだそうな。いや、実際名曲の宝庫だ。

惜しむらくは、ホールが乾燥しすぎたか、弦もフルートも乾いた響きで残念だった。

♪2022-063/♪ひまわりの郷-2

2021年9月15日水曜日

第1937回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2021-09-09 @サントリーホール



鈴木秀美:指揮
NHK交響楽団

J.S.バッハ:組曲第3番ニ長調 BWV1068
C. P. E. バッハ:シンフォニア 変ロ長調
C. P. E. バッハ:シンフォニア ニ長調
ハイドン:交響曲第98番変ロ長調 Hob. I-98

大Bach、その次男CPEバッハ、ハイドンを年代順に並べた。

最初の2曲は弦+チェンバロ(通奏低音)のみ。
残りの2曲は管打も入った。

弦編成は最初が8型。残りは10型。

このプログラムは、珍しい、面白い企画だと思うけど、これをN響が定期でやるのかなあ、という疑問は拭えず。

何より、中途半端な古楽アプローチにスッキリしない。


次男作はそもそも聴いたことがなかった。
ハイドンの98番も生は初めて。

しかし、この聴き馴染みの薄い3曲が面白かった。

これらに共通するのは、作曲家の発明心というか、遊び心だ。

その後の交響曲とは音楽の性格が違ったし、演奏場所や目的が違ったからこういう冗談ぽいのも歓迎されたのだろう。

ハイドン交響曲でチェンバロが入っているのは98番が唯一らしいが、帰宅後楽譜を見ると、通奏低音てそもそもこういうものなのかもしれないが、全曲にわたって他の楽器の旋律とかぶっている。

そのせいもあろうが、僕の耳にはほとんど聴き取れなかった。

モダン弦相手にせめてフォルテピアノを使うというのは邪道なのだろうか?

♪2021-091/♪サントリーホール-11

2020年1月18日土曜日

モーツァルト・マチネ第39回「青年時代」〜東京交響楽団〜

2020-01-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール


佐藤俊介:バイオリンと指揮
東京交響楽団

C.P.E.バッハ:シンフォニア変ホ長調 Wq. 182/2, H. 664
トーマス=リンリー:バイオリン協奏曲ヘ長調
モーツァルト:交響曲第26番変ホ長調 K. 184/161a
モーツァルト:バイオリン協奏曲第1番変ロ長調

弾き振りの佐藤俊介含め最大24人編成のこじんまりしたオケが実に小気味良いアンサンブルを聴かせてくれた。モーツァルト以外にCPEバッハとトーマス=リンリーというモーツァルトと同年生まれで22歳で夭逝した作曲家の作品が演奏されたが、2曲とも多分初聴き。こういう時代の音楽だから、七面倒なものはなくいずれも明るく軽快。
好漢俊介の弾き振りに団員も楽しそに応えて、音楽共々和んだ。

♪2020-008/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-001

2018年12月7日金曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜 上野由恵フルート、曽根麻矢子チェンバロ

2018-12-07 @みなとみらいホール


上野由恵:フルート
曽根麻矢子:チェンバロ

【第1部】
C.P.E.バッハ:フルート・ソナタニ長調 Wq83
モーツァルト:きらきら星変奏曲 K.265(チェンバロソロ)
武満徹:ヴォイス(フルートソロ)
J.S.バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV1032
J.S.バッハ:G線上のアリア

【第2部】
C.P.E.バッハ:ハンブルガー・ソナタト長調 Wq133/H564
ラモ―:村娘、鳥の呼びかわし、タンブーラン、一つ目巨人たち(チェンバロソロ)
細川俊夫:線 I(フルートソロ)
J.S.バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV1034
J.S.バッハ+グノー:アヴェ・マリア

上野由恵のフルートと曽根麻矢子のチェンバロでバロックから現代までのそれぞれのソロとアンサンブル。

2週間前に同じホールでJ.S.バッハのチェンバロ協奏曲を聴いた際も感じた音量不足を感じた。今回は持ち込み楽器の特性か特に音量が小さい。
フルートは見かけより音量もインパクトもあるので、チェンバロと組んだフルート・ソナタではバランス悪くチェンバロが埋没気味だった。

チェンバロという楽器は、やはり、貴族の屋敷のサロンでせいぜい数十名で聴く楽器なのだろう。

今回は小ホールだったが、それでも440人規模となると全く不向きだと言わざるを得ない。

とは言え、司会進行役の上野が素直な人柄を表して好感。

バロックから現代曲といっても、現代曲を演奏したのは2曲ともフルートの為の無伴奏曲だった。やはり、チェンバロ用の現代曲はないのかな。


♪2018-163/♪みなとみらいホール-38

2014年8月23日土曜日

アンサンブル・メゾン第33回演奏会

2014-08-23 @みなとみらいホール


田崎瑞博:指揮
アンサンブル・メゾン
チェンバロ 渡辺玲子

C.P.E. バッハ:シンフォニア ニ長調 Wq.183-1
(チェンバロ 渡辺玲子)
プロコフィエフ:シンフォニエッタ イ長調 Op.5/48
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92

かねてから、小ホールの室内オーケストラで古典派の交響曲を聴いてみたいと思っていたので、調度良かった。

アンサンブル・メゾンという室内オーケストラは今年で設立27年で定期演奏会も33回めと書いてあるけど、このオケ、知らなかった。
チラシにもあまり詳しいことが書いてない。

普通、アマオケならチラシ、プログラムなどにそれらしい表記がある。が、このオケに関しては見当たらない。
メンバーは京都に縁のある人たちだと書いてあるので、もっぱら関西で活動しているプロオケだろうと、<聴く前までは>思っていた。

この演奏会でもエマニュエル・バッハのシンフォニア、それもニ長調 Wq.183-1が取り上げられた。今年生誕300年だからで、この曲を演奏会で聴くのはもう3回めだ。

その第一声で、調子が狂った。
1stバイオリン…音が合っていないよ!

また、全3楽章を切れ目なく演奏したので、全曲終了時に、観客は第1楽章が終わったのかと勘違いして誰も拍手をしない。
かくいう僕も、この曲を聴くのは3度めなので、ああ、終わったな、とは思ったけど、イマイチ自信が持てず、様子を窺っていた。
会場は妙に白けたムード。

指揮者が演奏者を立たせ客席を向いたので、観客にもようやく事態が飲み込めて拍手が沸き起こったが、バツの悪いことであった。

少なくとも前2回(神奈川フィル・日フィル)はきちんと楽章の切れ目をつけて演奏していた。

帰宅後、ネットでスコアを調べると、なるほど、「楽章」の表示はなく、全曲が続けて書いてあり、拍子とテンポが変わるので、楽章の切れ目が分かるけど、演奏する場合は切れ目無しが正解なのかもしれない。
でも、それならそれで、プログラムに書いておくべきだよ。

出だしは悪かったけど、その後はだんだん良くなる法華の太鼓!



ベト7はなかなかの仕上がりだった。
小編成で聴いて初めて見えてきたようなものを感じた。

弦楽器だけだと25名程度、管・打楽器合わせて約40名というこじんまりした編成なので、各パートの音が明瞭に聴こえる。
おそらく、この日の3曲とも、初演された頃はせいぜいこの程度の規模のオケだったのだろう。プロコフィエフは20世紀の作曲家だけどシンフォニエッタ(小交響曲)だから、やはり想定した演奏規模は室内オケなのだろう。

演奏を聴いて、プロではないことは分かったが、アマチュアにしては高水準。
特に低弦はほとんど破綻がなかった!

それにしてもアンタ何者?

あれこれ検索をかけてようやく分かった。
京都大学OBによるアマオケだった。

気持ちは分かる。名乗りにくいんだ。

♪2014-80/♪みなとみらいホール-32

2014年8月7日木曜日

フェスタサマーミューザ:日本フィルハーモニー交響楽団

2014-08-07 @ミューザ川崎シンフォニーホール


マックス・ポンマー:指揮
小山実稚恵:ピアノ
日本フィルハーモニー交響楽団

C.P.E.バッハ:交響曲ニ長調 Wq.183-1
 (エマニュエル・バッハ生誕300年記念)
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73
-----------------
アンコール
ベートーベン:エリーゼのために イ短調 WoO59
(小山実稚恵)
ブラームス:交響曲第2番から第3楽章


この日はたくさん歩き、相当疲れていたので、コンサートの前半は睡魔との闘いだった。

今日は、僕の大好物、ドイツの3B、と言いたいところだけど、BachがJ.S.Bachではなく、彼の次男のC.P.E.Bachだ。

C.P.E.バッハの「交響曲ニ長調」は先月も他のオケで聴いた。「交響曲ト長調」は2月に聴いた。生誕300年ということでなければあまり演奏会で取り上げられないが、ちょっと好奇心をそそられる作曲家だ。

こういう時代の曲は、どちらかと言うと睡魔の餌食になりがちだが…^^;


小山実稚恵さんのベートーベンは年初に5番を聴いた。
彼女くらいベテランとなると音楽に安定感がある。
それが安心感になり、ついうとうとしてしまった(…と人のせいにしていいのか!)。
楽章の切れ目は自覚していて、あ、第2楽章だ、第3楽章だ、なんて思いながら此岸と彼岸を行ったり来たり。
万雷の拍手で我に返った次第。もったいなくもお恥ずかしいことであった。

アンコールに彼女が弾いたのは、なんと「エリーゼのために」だった。プロの生演奏を聴いたのは初めてだ。
なんでこんな子供の練習曲みたいなのを選んだのかなと一瞬疑問がわいたけど、お子様用だという先入観が間違いなんだね。
第一旋律以外のテンポがものすごく早いので驚いた。わざとらしいタメのない疾走するエリーゼにすっかり覚醒!


トリはブラームスの第2番。
ブラームスの作品はなんでも好き!
でも、交響曲で言えば、一番馴染みの少ないのがこの第2番だったが、最近、第2番を聴く機会が多いのはうれしい。
全体に重厚長大の印象が強いが、その中で一番小ぶりで曲調も可愛らしい第3楽章が谷間の百合という感じか。


定期演奏会でオケのアンコール演奏は極めて少ない。
個人的には、大曲の後にアンコールは不要だと思っている。
用意されたプログラムでもう十分満ち足りているのに余韻を壊す場合があるから。
でも、今日のような、本番の中の短い癒し系1曲を再演奏するのは粋だ。

♪2014-77/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-09

2014年7月26日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽堂シリーズ第2回定期演奏会

2014-07-26 @県立音楽堂




鈴木秀美:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

C.P.E.バッハ:シンフォニア二長調 Wq183-1
ハイドン:交響曲第88番ト長調 Hob.I:88「V字」 
ベートーベン:交響曲第5番ハ短調 Op.67「運命」

アンコール
ハイドン:交響曲第77番変ロ長調Hob.I-77から第2楽章



今年はC.P.E.バッハ(カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ⇒J.S.バッハの次男)の生誕300年ということで、コンサートの案内などにその名前をよく見かける。それも決まって「シンフォニア二長調 Wq183-1」というのはどうしてなのか、は分からない。

少なくとも今日のコンサートのテーマは古典交響曲の完成までの系譜ということなのだろう。

C.P.E.バッハはシンフォニア(交響曲と同義と考えていいと思っている。)を通じてハイドンに多大な影響を与えている。

ハイドンは言うまでもなく交響曲の父である。
古典派の交響曲を形式的に完成させた。

それを継承して究極の古典派交響曲を第5番「運命」として完成させたのがベートーベン。

今日はそういう流れとして3人の3つの交響曲が取り上げられた。


指揮者は客演の鈴木秀美。
チェリストとしては大御所だが(彼のJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲は愛聴品だ。)、指揮者としては実兄の鈴木雅明(バッハ・コレギウム・ジャパン)のほうが有名だろう。
でも、鈴木秀美氏もバッハ・コレギウム・ジャパンの首席チェリストであり、バロック、古典派のチェリストとして高名であるだけでなく、自ら古典派を専門とするオーケストラ・リベラ・クラシカを結成、ハイドンを中心としたプログラムで活動しているだけに、今日のプログラムにはふさわしかったように思う。

もう一つ。
取り上げられた3曲は、古典派交響曲の系譜を読み解くというだけではなく、動機(最初の2小節)で音楽を組み立ててゆくという、「運命」でその極みに達する絶対音楽の系譜でもあるところが実に興味深いものであった。

C.P.E.バッハ:シンフォニア二長調については初めて聴いた(?)と思うが、遊び心にあふれていると思った。

これはハイドンでも同様だ。
ハイドンは108曲も交響曲を作っている。彼の時代、交響曲は注文生産であり、大量生産を余儀なくされた。その中で、ハイドンは色々と音楽的実験を試み、遊んでいる。そこにハイドンのユーモアがある。


そしていよいよベートーベンの第5番の登場だ。

いや~、一体ナマで聴くのは何年ぶり、どころではないような気がする。
ここまでポピュラーになってくると、オケも何か特別の事情でもない限り「運命」を定期演奏会で取り上げることはないからだ。

名曲だということはよく分かっている。
でも今更、何か発見があるのだろうか?

という気持ちで最初のタクトが振り下ろされるのを待ったが、もう冒頭の運命の動機で惹き込まれてしまった。
テンポがいいのだ。とても早い。
そして、ほとんどインテンポに聴こえる。

「運命」は第2楽章を除いて全てAllegro楽章だ。
それらの楽章にはところどころに指揮者としてはとてもおいしい聴かせどころが詰まっている。

例えば炎のコバケンならここぞとばかりにテンポ・ルバートで溜めに溜めたうえで全強奏でカタルシスを演出するだろう。

ところがどっこい。鈴木秀美という人は、やっぱり、バロック・古典派の人だ。そういう情緒的な演出は一切ない。

あゝ、ここがおいしいところなのに…という部分でも平気で同じテンポで流れてゆく回転寿司のようなものだ。
あれこれ気取らず淡々と味わうのはむしろ贅沢だ。

そういう音楽だった。
あまりにも潔くて爽快な「運命」だった。
演奏実時間は35分だった。

聴きながら、僕は、トスカニーニがNBC交響楽団と演奏したベートーベンを思い出した。

県立音楽堂という極めて残響の少ないソリッドな音響空間の中で問答無用と言わんばかりにアップテンポで、かつ、インテンポで演奏される「運命」は、トスカニーニのそれとまるで生き写しのような気がした。

帰宅後、1939年録音のトスカニーニ版を聴いてみたが、こちらは演奏時間が31分(ほかにも録音が残っていてもっと短いのもあるという)。すると、トスカニーニには及ばなかったけど、そのテンポの取り方はむしろトスカニーニ以上にスリリングだった。
第3楽章の低弦がガリガリとヤニを飛ばしながら疾走する部分など、アクロバティックでさえあった。

因みに手持ちのCDで他の演奏家のものは、シプリアン・カツァリス版が38分、朝比奈版が39分。それぞれに味わいがあるけど、今日の鈴木秀美+神奈川フィルの「運命」は忘れられない体験となったことはまちがいない。

♪2014-72/♪県立音楽堂-10

2014年2月2日日曜日

横浜交響楽団第652回定期演奏会

2014-02-02 @神奈川県立音楽堂


バイオリン:宮﨑美里
指揮:飛永悠佑輝

【新春コンサート】〈音楽の都を巡る⑨ベルリン〉

●C.P.E.バッハ
6つのシンフォニアより 第1番ト長調 Wq182-1

●ベートーベン
バイオリン協奏曲ニ長調 Op.61
<カデンツァ by フリッツ・クライスラー>

交響曲第8番ヘ長調 Op.93

----------------
アンコール
●J.シュトラウスⅡ「美しく青きドナウ」



昨年の10月定期から、常任指揮者の甲賀氏が病のために飛永氏に代わり今回も同様だった。飛永氏の指揮に不満がある訳ではないけど甲賀氏の容態が案じられる。

さて、今日は「音楽の都を巡る」シリーズの最終回で「ベルリン編」。
C.P.E.バッハはJ・S・バッハの次男だ。ヴァイマル(ワイマール)の生まれでベルリンにも長く住んだので「ベルリンのバッハ」 と呼ばれるそうだ。なるほど。それで彼の作品が取り上げられた訳だ。
しかし、ベートーベンとベルリンはどう結びつくのか分からないなあ。

C.P.E.バッハの「シンフォニア」を聴くのは初めてだった。
ハイドンに先行する古典派交響曲のハシリなんだ。そういう意味でとても興味深かったが、演奏は、残念ながら寂しいものだった。いつも1曲めはがっくりくる。まあ、1曲めは指慣らし、唇慣らしで2曲めからが本番と思わなくちゃいけないな。

で、2曲めのベートーベンのヴァイオリン協奏曲は、現金なもので、もう出だしから音が違う。ニ長調という調性は弦楽器には弾きやすいと思う。多少はそのせいもあるかもしれない。

Soloの宮﨑美里さんは、いろんなコンクールで入賞しているがまだ東京藝大の二年生だそうな。才能ある若い人にオーケストラとの協演の機会を作ってあげるということはとても良いことだ。
これが実に巧い。正確で、端正だ。もっとも、もう少し、メリハリある、いわばケレン味のある弾き方でも良かったのではないかと思うけど、まあ、そういう味わいはこれから徐々に身につけてゆくのだろうな。

交響曲第8番。
ベートーベンの交響曲の中ではCDではよく聴く方だけど、生演奏では随分久々に聴いた。今後のコンサートの予定の中にもベートーベンの交響曲は何回も取り上げられるけど、すべて3番以降の奇数番号の曲ばかり。ホンに偶数番は取り上げられない。
しかし、2番はともかく、4番、8番はたまには生で聴いてみたい曲なので、今回横響が取り上げてくれたのは良かった。
少なくとも6番よりは格調高い名曲だと思うのだけどなあ。

♪2014-11/♪県立音楽堂-02