2014年8月23日土曜日

アンサンブル・メゾン第33回演奏会

2014-08-23 @みなとみらいホール


田崎瑞博:指揮
アンサンブル・メゾン
チェンバロ 渡辺玲子

C.P.E. バッハ:シンフォニア ニ長調 Wq.183-1
(チェンバロ 渡辺玲子)
プロコフィエフ:シンフォニエッタ イ長調 Op.5/48
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92

かねてから、小ホールの室内オーケストラで古典派の交響曲を聴いてみたいと思っていたので、調度良かった。

アンサンブル・メゾンという室内オーケストラは今年で設立27年で定期演奏会も33回めと書いてあるけど、このオケ、知らなかった。
チラシにもあまり詳しいことが書いてない。

普通、アマオケならチラシ、プログラムなどにそれらしい表記がある。が、このオケに関しては見当たらない。
メンバーは京都に縁のある人たちだと書いてあるので、もっぱら関西で活動しているプロオケだろうと、<聴く前までは>思っていた。

この演奏会でもエマニュエル・バッハのシンフォニア、それもニ長調 Wq.183-1が取り上げられた。今年生誕300年だからで、この曲を演奏会で聴くのはもう3回めだ。

その第一声で、調子が狂った。
1stバイオリン…音が合っていないよ!

また、全3楽章を切れ目なく演奏したので、全曲終了時に、観客は第1楽章が終わったのかと勘違いして誰も拍手をしない。
かくいう僕も、この曲を聴くのは3度めなので、ああ、終わったな、とは思ったけど、イマイチ自信が持てず、様子を窺っていた。
会場は妙に白けたムード。

指揮者が演奏者を立たせ客席を向いたので、観客にもようやく事態が飲み込めて拍手が沸き起こったが、バツの悪いことであった。

少なくとも前2回(神奈川フィル・日フィル)はきちんと楽章の切れ目をつけて演奏していた。

帰宅後、ネットでスコアを調べると、なるほど、「楽章」の表示はなく、全曲が続けて書いてあり、拍子とテンポが変わるので、楽章の切れ目が分かるけど、演奏する場合は切れ目無しが正解なのかもしれない。
でも、それならそれで、プログラムに書いておくべきだよ。

出だしは悪かったけど、その後はだんだん良くなる法華の太鼓!



ベト7はなかなかの仕上がりだった。
小編成で聴いて初めて見えてきたようなものを感じた。

弦楽器だけだと25名程度、管・打楽器合わせて約40名というこじんまりした編成なので、各パートの音が明瞭に聴こえる。
おそらく、この日の3曲とも、初演された頃はせいぜいこの程度の規模のオケだったのだろう。プロコフィエフは20世紀の作曲家だけどシンフォニエッタ(小交響曲)だから、やはり想定した演奏規模は室内オケなのだろう。

演奏を聴いて、プロではないことは分かったが、アマチュアにしては高水準。
特に低弦はほとんど破綻がなかった!

それにしてもアンタ何者?

あれこれ検索をかけてようやく分かった。
京都大学OBによるアマオケだった。

気持ちは分かる。名乗りにくいんだ。

♪2014-80/♪みなとみらいホール-32