2014年8月2日土曜日

フェスタサマーミューザ:NHK交響楽団

2014-08-02 @ミューザ川崎シンフォニーホール



山下一史指揮:NHK交響楽団
小林麻耶:司会

ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」から「プロムナード」
デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
ドビュッシー:交響詩「海」から「風と海との対話」
サン・サーンス:組曲「動物の謝肉祭」から 「白鳥」
プロコフィエフ:交響的物語「ピーターと狼」*
スメタナ:交響詩「わが祖国」より「モルダウ」 
ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」から「バーバ・ヤガーの小屋」、「キエフの大きな門」

*語り:小林麻耶

先月末からミューザで始まった「フェスタサマーミューザ」。
日替わりで在京の10のオーケストラが安価な料金で演奏を聴かせてくれる企画だ。

7月、8月は、音楽界はシーズンオフで、ほとんどのオーケストラの定期演奏会はお休みだから、オケにとっても、この時期閑古鳥が鳴くコンサートホールにとっても、夏休みの子供達にとっても好都合なのだろう。

5月ゴールデンウィークに有楽町で開催される「熱狂の日」の川崎版だが、こちらは主会場がミューザであるから、管弦楽主体のプログラムであり、だいぶ趣が異なるし、なんといっても、「熱狂の日」の会場は音楽専用ホールではないが、こちらはミューザという日本で最高レベルのコンサートホールだというのが魅力だ。


今日は、N響で、ポピュラーな作品ばかり。
お子様メニューのようでもあるけど、一貫したテーマがある。

展覧会の絵に始まって展覧会の絵で終わったが、間に挟まれたものも全て、描写音楽だ。
自然だったり、動物だったり、心象風景だったり、さらにはもっと具体的な物語(ピーターと狼)などを、音楽で表現したものばかり。

今日は、司会者も付き、指揮の山下氏も一緒に楽曲解説をしながら進めてくれた。


「ピーターと狼」は物語の朗読が付くのが通例で、今回も司会の小林麻耶が朗読を担当した。
狼退治の童話であるとともに、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」と似た趣向で、各登場人物(動物も)に特定の楽器が割り当てられているので、オーケストラの楽器紹介にもなっている。

小林麻耶って知らなかったけど、海老蔵の奥方のお姉さんだそうな。初めてお目にかかったが、朗読が終わった後、ホッとしたのか、音楽に感動したのか、泣き出す始末。これでよくアナウンサーが勤まるなあと少々驚いた。



N響は素晴らしかった。
やはり、日本を代表するオーケストラだ。
いつも抜群の安定感があり、繊細さ、透明感、そして重厚さを自在に表現する。

もう一つ感心したのは、ミューザではいつもほとんど舞台後方かその左右で聴いているけど、オケとの距離が近いので、ホールによってはギリギリした音になる場合があるが、ミューザではそれがない。適度に残響の混じった柔らかなサウンドで聴くことができるのが不思議だが、とても嬉しい。

♪2014-74/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07