ラベル 崔文洙 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 崔文洙 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年2月16日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#20

2024-02-17 @すみだトリフォニーホール



久石譲:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

崔文洙:バイオリン
ビルマン聡平:バイオリン
中恵菜:ビオラ
向井航:チェロ

久石譲:I Want to Talk to You - for string quartet, percussion and strings –
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」-2部によるロシアの異教徒の情景
 Ⅰ 大地への崇敬
   序奏/春の予言-若い娘たちの踊り/誘拐の遊戯/
       春のロンド/競い合う部族の遊戯/賢者の行進/賢者/   
       大地の踊り
 Ⅱ 生贄
       序奏/若い娘たちの神秘的な輪/
       選ばれし者への賛美/祖先たちへの呼びかけ/
       祖先たちの儀式/神聖な踊り(選ばれし者)





最初の久石作品は、いわゆるミニマルで、同じフレーズが10分間も繰り返される。面白くはないけど、不快な音が続く訳ではないので許容。

ジュピターはテンポ速目でシャキシャキとして好感。
ただ、速いユニゾンのフレーズ(特に終楽章)がもっと歯切れが良ければいいのにと思いながら聴いていたが、弦12型では無理だろう。いっそ10型以下の編成でガリガリっと駆け抜けられないものか。

本日の白眉。「春の祭典」は新日フィルが眠れる実力を発揮して管弦打鍵のにぎやかな演奏を、乱れぬアンサブルで聴かせた。久石氏は「春の祭典」に関しては、オケに指示をほとんど出すことなく、楽譜と睨めっこして、音楽に合わせて振っていたように見えたが、ともあれオケの実力を引き出した。

新日フィルでは、22年5月のミッキーが振った「風神・雷神」、同6月デュトワのチャイコ5番以来の管弦楽の面白さを味わった。

2024-027/♪すみだトリフォニーホール-01

2021年3月26日金曜日

新日本フィル:#38ルビー<アフタヌーン コンサート・シリーズ>

2021-03-26 @すみだトリフォニーホール


鈴木秀美:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

バイオリン:崔文洙(弟)*
ピアノ:崔仁洙(兄)*
チェロ:長谷川彰子*


ベートーベン:バイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲ハ長 調 op. 56*
ベートーベン:交響曲第5番ハ短調 op. 67 「運命」
-----アンコール-----
ベートーベン:ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調「街の歌」から第2楽章*
ベートーベン:12のメヌエット WoO.7から第11番


オール・ベートーベン・プロ。

まずは、バイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲がとても良かった。

昨秋、都響が豪華な独奏陣で華やかに聴かせてくれたが、今日の新日フィルの独奏者はほぼ自前。
しかし、土台となる弦楽アンサンブルが美しいので、3人の独奏がとても引き立った。

三重協は、正直なところ退屈な曲だけど、今日は、音楽の見通しが良く、独奏陣の演奏が各人ともしっかり聴こえたこともあり、これ迄で一番好感を持って聴くことができた。

いつもはチェロの首席として弾いている長谷川嬢が舞台最前面で時折笑顔を見せながら表情豊かに演奏しているのは見ていても楽しい。


鈴木秀美の「運命」は14年に神奈川フィルで聴いた際に、驚速で疾走する「運命」に驚愕すると共に実に爽快であった(その半年後、Jノセダ+N響の全速力で疾走する「運命」も忘れられない。)。

果たして、今回も秀美流に更に磨きをかけた指揮ぶり。

オケもきっちり意を汲んで、速いだけではなく細かい部分まで正確なリズムを刻んだ。特に弦は透明で明瞭な響を聴かせ、3楽章の低弦がガリガリ弾き切るところは興奮の坩堝だ。

こいういう「運命」を聴いていると、「音楽はスポーツだ!」という気がしてくる。

速ければ良い訳ではないが、緻密に積み重ねた音楽の疾走は爽快ではある。

♪2021-028/♪すみだトリフォニーホール-03