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2023年11月23日木曜日

読売日本交響楽団第130回横浜マチネー名曲シリーズ

2023-11-23 @みなとみらいホール



小林資典:指揮
読売日本交響楽団
HIMARI:バイオリン*

ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
クライスラー:ジプシーの女*
ワックスマン:カルメン幻想曲*
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
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J.S.バッハ:無伴奏バイオリンソナタ第2番イ短調BWM1003 第3曲 アンダンテ*


「運命の力」の冒頭のブラスが何て美しいこと。続く弦がこれを台無しにしないでくれよ…と祈るような気持ち…が通じたか、透明度の高い響が重なって、とても良い出来。
読響の実力を感ずる。9月に続いて(10月は体調不良でパス)
横綱相撲のような安心感。

メインの耳タコ「幻想交響曲」もきめ細かくて迫力があって、管も弦も美しい。ハイレベルの職人仕事だ。こういう管弦楽をみなとみらいホールで聴く幸せ。

このところN響の不調(僕の耳で。)もあって、読響の方が実力があるんじゃないかとも思わせる。

しかし、間に挟んだ小ぶりの作品2曲はイマイチだった。
いずれも独奏バイオリンが妙技を発揮する協奏曲風なつくりで、ソリストは今年8月に初めて聴いた12歳のHIMARIくん。
短期間になぜか今日で3回目。
いずれの回も同じ感想。
まだ協奏曲(風)を演るには早過ぎる。
筋力や内臓の力も十分ではないのだろう。
名器を以ってしても音が弱い。
でも、あと5-6年もすれば、自身が大器に成長する予感はある。

今回もアンコールにバッハだったが、これは受け入れ難いよ、お嬢ちゃん!
「赤とんぼ」とか「ぞうさん」とかでいいんじゃないの。

『なぜか』は続く。
「運命の力」はなぜか今年4回目。
この4回中、今日の読響が最高の出来だった。

「幻想交響曲」に至ってはなぜか今年5回目。
大植+神奈川フィル、C.デュフレーヌ+東フィルと本日の読響が拮抗する。

これら2曲はいずれも名曲ではあるが、首都圏オケ連盟(があるかどうか知らないけど)で調整して、記念年以外は同じ作品は最高3回までで調整してほしいね。

♪2023-199/♪みなとみらいホール-42

2023年11月10日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#19

2023-11-10 @すみだトリフォニーホール



ジャン=クリストフ・ スピノジ:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
HIMARI:バイオリン*

ロッシーニ:歌劇『アルジェのイタリア女』序曲
ヴェルディ:歌劇『運命の力』序曲
ヴィエニャフスキ:バイオリン協奏曲第1番嬰ヘ短調 op.14*
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』から「前奏曲と愛の死」
ビゼー:歌劇「カルメン」から第1幕への前奏曲
ビゼー:カルメン組曲(フリッツ・ホフマンの選曲・編曲)第1番から アラゴネーズ、間奏曲、セギディーリャ
 同第2番から ジプシーの踊り
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J.S.バッハ:無伴奏バイオリンソナタ第2番イ短調BWM1003 第3曲 アンダンテ*
ビゼー:歌劇「カルメン」から第1幕への前奏曲




指揮者は初聴き。ロマン・ロランの小説の主人公みたいだが、あれはベートーベンがモデルなんだったな。

メリハリのついた音楽だが、メリとハリのほかには何にもない感じだ。

最初の2曲でもう受け入れ不能状態になった。
Vn協奏曲も、頭に入ってこない。
HIMARI君は今回も線が細い。音が十分出ていない。どんなに技術が優れていてもコンチェルトを弾く筋力が出来上がっていないのではないか。

Encではバッハを弾いたが、12歳の子供のバッハを聴かされるとはなあ…。

カルメン前奏曲は弾けていたが、それでも、あんな遊び半分のようなテンポ設計は受け入れ難い。
Encで同曲をもう一度やったが、今度はラデツキー行進曲のように客席に手拍子を求め、さらにはハミングまで求められて、それに乗って楽しんでいた素直なお客さんもいたけど、僕は、もう寒くなるほど白けてしまった。

新日フィルは実力があるのに、こういう演奏もやらされるのは気の毒に思ったよ。


2023-191/♪すみだトリフォニーホール-08

2023年8月8日火曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 日本センチュリー交響楽団 天下の台所からクラシックフルコース

2023-08-08 @ミューザ川崎シンフォニーホール



秋山和慶:指揮
日本センチュリー交響楽団
HIMARI:バイオリン*

シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D.485
ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番ト短調 Op.26*
ドボルザーク:交響曲第8番ト長調 OP.88
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ナタン・ミルシテイン:パガニーニアーナ*



居ながらにして地方のオケを聴けるのがFSMuzaの楽しみの一つ。日本センチュリーは初めて。びっくりするほどの出来でもなかったけど、ともかく「整然」という言葉がピッタリの演奏だった。

オーストリア、ドイツ、チェコのロマン派のやや通好みの作品3本立て。これでは2時間に収まるまいと思った…とおりで、だいぶ時間を超過したが、これは幸せな時間だった。

3曲とも弦編成は12型を通した。それで1-2曲目は程良い感じだったが、ドボ8はやはりこれは14型で演って欲しかったな。
管、特に金管の「整然」とした勢いに対して弦が薄い。薄いだけでなく、低域にもう少し「やんちゃな」勢いが欲しかった。こちらも「整然」としすぎだ。
とはいえ、終楽章のHrの嘶(いなな)きが素晴らしい。指揮者によっては、ふつうのTrillで済ませる場合もあるが、あそこは、もう、強力に嘶いてほしいところだ。今日は、新日フィルの日高氏が客演していたが、期待に応えてくれたよ。

初めて聴いたのはオケだではなく、ブルッフでVn独奏したHIMARI嬢(12歳)だ。こちらもかなりの難曲だと言われているが、「整然」とこなした。年齢の割には相当な腕前なのだろうが、オケと協奏曲をやるには身体が出来上がっていないのではないか。枯れ枝の如き細腕からは本来ソリストに要求される周囲を圧するような音量は無理なのだろう。狭いダイナミックレンジの中で上手に弾いてはいても、とても協奏曲にはなっていなかったな。まあ、将来の楽しみにしよう。

たまたま見つけた8歳の娘さんの演奏がなかなか優れもの。
https://youtu.be/kQ9CXQm4UzM


♪2023-141/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-20