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2023年6月23日金曜日

薮・井・佑・介  〜たったひとりのオーケストラ〜

2023-06-23 @アプリコホール(小ホール)


薮井佑介:電子キーボード

・映画「ひまわり」愛のテーマ
・銀河鉄道999
・Sing Sing Sing
・オリジナル曲 「風の如く 〜宇喜多秀家によせて〜」
など




アプリコの小ホールは初めて。広めの会議室のような造りで、「たったひとりのオーケストラ」にしては狭い。それに集まった人たち(多くが招待客のようだった)が、音楽や服飾、デザインなどの所謂<ギョウカイ人>が多くて場違いな感じもしたが、始まってみればクラシックコンサートのように両側・後ろに神経質のピリピリした様子の人は皆無で、お気楽なコンサートだった。

ウリが世界初の5次元キーボード奏者だそうで、特殊なセンサーがたくさん埋め込まれたキーボードがアコースティクな楽器を演奏しているように演奏できるというが、これは使いこなすのに相当な修練が必要みたい。

作曲・編曲も自分でやるのだそうで、冨田勲みたいな感じか。喧しいロックの爆裂音ではなく、穏やかな音楽が多く、まあ、ヒーリングミュージックと言えるかも。

惜しかったのは、拡声にホールのPA装置を使っていたことだ。やはり大出力アンプでドライブした専用の音響システムが欲しかったな。

https://youtu.be/R0IsAKFUMNg

♪2023-112/♪アプリコホール-01

2021年10月2日土曜日

都響Xアプリコ:大友直人&辻彩奈with都響

2021-10-02 @アプリコホール



大友直人:指揮
東京都交響楽団

辻󠄀彩奈:バイオリン*

モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 K.385《ハフナー》
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 op.64*
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551《ジュピター》
----アンコール--------------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第3番ホ長調BWV1003 からロンド風ガボット*
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジークから第1楽章


大田区民ホール:アプリコは、とにかくよく鳴るホールなので期待して出かけた。


モーツァルトの交響曲第35番ハフナーと同41番ジュピターに挟まれてメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲、ってちょっと気恥ずかしいようなプログラムだったが大いに楽しめた。


交響曲では、2曲ともオケが鳴り過ぎ?で、迫力があり過ぎで、つまり、ちょっと頑張り過ぎじゃなかったか(弦編成は全て12型)。


ところが、アンコールで演奏したアイネ・クライネ・ナハトムジーク1楽章(弦楽合奏)の美しいこと!

もう、全く文句の付けようがない澄んだアンサンブルで、こういう響ならずっと聴いていたい。


もっと素晴らしかったのは、辻彩奈を迎えたメンコンだ。

ここではオケもきれいだったが、彼女のバイオリンの音のよく響くこと!


楽器も、腕も立派というだけでなく、このホールによく合った響かせ方だったのか、最弱から最強まで実に美しい音色。

オケとのバランスもVn協とはかくあるべしみたいな心地良さ。


独奏者アンコールにオケ定期客演の定番、J.S.バッハの無伴奏を弾いたが、多くの場合、大ホールでは物足りなさを感ずるが、今日は滅多に聴けない美音が響いた。


調度は豪華とは言えないけど、本当に良い音楽体験をさせてくれるホールだ。


♪2021-105/♪アプリコホール-01

2019年11月2日土曜日

都響Xアプリコ:井上道義の『運命』&『田園』

2019-11-02 @アプリコホール

井上道義:指揮
東京都交響楽団

ベートーベン:交響曲第6番ヘ長調 op.68《田園》
ベートーベン:交響曲第5番ハ短調 op.67《運命》

ベートーベンの交響曲第5番「運命」と第6番「田園」という照れくさいようなプログラムだったが、そこは井上御大。凡庸な名曲コンサートには終わらせない。
見せる・聴かせる・楽しませる圧倒的な名演。

このところずっと都響には隔靴掻痒の思いを抱いていたが、今日、ようやく胸の痞えが降りた。やればできる!

「田園」は弦の編成は8型(全体的には10型だが、第1バイオリンが△2という変形)という極めてコンパクトだがこれがもうシャキシャキとして気持ちが良く、弦が透明感を保ち美しい。席もこだわりの良席だったが、初めて聴いたアプリコホールがまろやかに響いた。良いホールだ。

「運命」は弦14型。第1バイオリンは6人も増員。弦の響はぐんと厚くなった。

「田舎に着いた愉快な気持ち」とは大違いの次元の異なる響きで重く迫った。「苦悩から歓喜へ」は既にここに始まっている。こういう違いを明確に示した。

6番では指揮台もなく指揮棒もない。
5番では編成を拡大して指揮台に乗り指揮棒を持った。
この視覚的にも明らかな対比が井上流の一種のケレンだ。

弦のアンサンブルに注意して聴いたが、AB定期で時々気になる高音域の不快音が今日は全くなかった。無駄に16型にした場合に失敗が多い。

今日の「田園」の弦は計29人。「運命」は50人。
それでも「運命」では響が重くなった。それが狙いだとしても効果は発揮できたろうか?
むしろ「運命」も12型で聴きたかったな。

♪2019-168/♪アプリコホール-01