2023年6月24日土曜日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「サロメ」
2023年3月11日土曜日
落語 de オペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
2023年1月26日木曜日
ランチタイムコンサート〜音楽史の旅⑤
2021年3月20日土曜日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第10回
2021-03-20 @県民ホール
川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
二期会合唱団*
青木エマSP*
高野百合絵Ms*
大山大輔Br*
加耒徹Br*
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」から"間奏曲"
シュミット:歌劇「ノートルダム」から"間奏曲"
ベートーベン:ウェリントンの勝利 Op.91
音楽劇による「レ・ミゼラブル(ヴィクトル・ユゴー原作)」~若者たちの60分のレ・ミゼ~*
構成台本:田尾下哲 Les Misérables
①大橋晃一編曲:ラ・マルセイエーズ
②ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」から"Nemico della partia"
③グノー:歌劇「ファウスト」から“宝石の歌”
④ミュージカル「レ・ミゼラブル」から"A heart full of love"
⑤ミュージカル「レミゼラブル」より “On my own"
⑥ミュージカル「レ・ミゼラブル」から “One day more"
⑦ミュージカル「ジキルとハイド」から“This is the moment"
⑧プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」から“ハミングコーラス"
⑨レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」から “Lippen schweigen"
⑩マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から“間奏曲”
後半に<若者たちのレ・ミゼ〜>って一体どういうコンセプト?と思ったが、
前半は「レ・ミゼ〜」の世界の雰囲気作りというかなり強引な構成。
後半はミュージカル「レ・ミゼ〜」の3曲を含む色んな歌劇のアリアの寄せ鍋。
…と書くと不満があるように読めるけど、聴いてみれば大傑作だった。
まずは神フィルは今年に入って4連勝だ。
いずれの回も素晴らしい演奏が続いているが、今回はとりわけ見事。管打も良かったが、今回はゲストコンマス(東フィルから三浦文彰のパパ、三浦章宏)の起用が奏功したのか、いつになく、弦の透明感が高く美しい。
「ウェリントンの勝利」は先月同じ賢太郎氏が都響で振ったが、演奏は神フィルに軍配。
尤もべートーベンにしてはつまらない曲だが。
後半が4人の歌手に8人の合唱が加わって、演出家の田尾下によるコゼット、エポニーヌら若い世代を中心に「レ・ミゼ〜」の物語を新たに構成した音楽劇。
パッチワークのような作品だったが、Brの大山大輔が歌のほか語りも務めて分かり易く、あちこちから寄せ集めた音楽も不思議と違和感なく一つの物語に溶け込んでいた。
これなら、いっそ前半の音楽も物語に組み込んで「60分のレ・ミゼ」ではなく100分版をやってくれたらもっと感動できたかも。
それはともかく、「音楽の力」、「歌の力」を強く実感して高揚した気分で県民ホールを後にした。
♪2021-025/♪県民ホール-03
2020年12月23日水曜日
東京交響楽団 東響オペラシティシリーズ第119回「第九」❺
2020-12-23 @東京オペラシティコンサートホール
秋山和慶:指揮
東京交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団
ソプラノ:森野美咲
メゾソプラノ:鳥木弥生
テノール:小原啓楼
バリトン:大山大輔
ベートーベン:「エグモント」序曲
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」op.125
今年5回目の「第九」。
1曲目、序曲「エグモント」の弦の強奏が力強く美しく響いて、今日の出来栄えを予感させた。
秋山御大が東響で第九を振るのは100回どころじゃないだろう。
同じ指揮者とオケの組み合わせでかくも続いているのは他に例がないのでは?
されば御大の呼吸がオケの呼吸になる。
そんな両者の息のあった抜群の安定感。なんら不安要素のない「秋山第九」を今年も堪能できた。
これまではこの組み合わせによる「第九」はミューザで聴いてきた。
オペラシティコンサートホールでは初めてだったが、このホール、とても響きが良い。今日は特段に響きが良くて弦の透明度が高く、管弦の混ざり具合も絶妙で、生ならではのアコースティックなシンフォニックな音の美しさを味わった。
秋山御大の指揮は、遅過ぎないが、ゆったりとしたテンポ。
全体に緊張感を求めない穏やかさ。
4楽章の低弦のレシタティーヴォは無限に表情の付け方があると思うが、御大の呼吸感が自然でいい。
インテンポに終始するかに見せて時に溜(タメ)を作り、直後の強奏が際立つ。
第3楽章から第4楽章への流れは、なぜかこの頃少なくなった、一呼吸の間も置かずになだれ込むスタイルが健在でこれは嬉しい。
合唱団は男女同数計40人。入場した時は全員マスクをしていたのでがっかりしていたが、いつの間に外したのか出番では全員マスク無し。
こうでなくちゃ!
マスクを付けて歌った日フィルの場合(東京音大合唱団48名)より人数は若干少ないが流石に新国立劇場合唱団。メリハリの効いた歌唱で、今回初めて「合唱付き」を実感できた。
終演後のカーテンコールが気持ち良い。
オケもソリストも合唱団も御大の下で良い音楽ができたという充実感が表れている。御大への信頼と敬愛が溢れている。客席から見ていても、その幸福感が伝わってくる。
恒例のLEDランプを点しながらの「蛍の光」に、以前は少女趣味だと思っていたが、今では感動してしまう。
評点90点
♪2020-097/♪東京オペラシティコンサートホール-05備考:
弦の編成:12-10-8-6-4
合唱:女声20/男声20
演奏時間正味:69分08秒?
3-4楽章は半呼吸
2018年10月27日土曜日
60分miniminiオペラ ようこそ!魔法の箱へ ロッシーニ「セビリアの理髪師」
斎藤みゆき:脚本・演出
二瓶浩一:舞台監督
小峰優希:照明
関孝之:音響
大山大輔:Br
長谷川寧:ストーリーテラー
藤井麻美:Sp
渡辺大:Tn
宇根美沙恵:Pf
60分miniminiオペラ
ロッシーニ「セビリアの理髪師」
近所のホールで時短オペラ鑑賞。
「セビリアの理髪師」を大山大輔Brほか歌手3人+ピアニスト+ナレーションが60分でエッセンスを聴かせてくれる。
なんて楽しい!
千円。なんて安い!
ママに連れられたちびっこ達が大勢来ていたが、アリアの一節を子供達と一緒に歌わされた。恥ずかしや。
かなっくホールでは毎年1回、このシリーズをやっているそうだ。家から徒歩10分以内というホンに近いところなのに灯台下暗しだった。
♪2018-136/♪かなっくホール-01
2018年8月8日水曜日
みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜
大山大輔:バリトンB
野々村彩乃:ソプラノS
中桐望:ピアノ
ホワイト(騎士道)とブラック(欲望)をテーマに、オペラとミュージカル作品の登場人物を歌い分ける!
【第1部】ホワイト(騎士道)
●モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より“彼に目を向けてください”【グリエルモ役】B
●ワーグナー:オペラ「タンホイザー」から“夕星の歌”
【ヴォルフラム役】B
●クロード=ミシェル・シェーンベルク:ミュージカル「レ・ミゼラブル」から”星よ”【ジャベール役】B
●レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」から”間抜けな兵隊さん”【ダニロ役】&【ハンナ役】B&S
●ミッチ・リー:ミュージカル「ラ・マンチャの男」から“見果てぬ夢”【セルバンテス&ドン・キホーテ役】B
●プッチーニ:オペラ「トスカ」から“歌に生き 恋に生き”【トスカ役】S
●ヴェルディ:オペラ「ドン・カルロ」から“最後の時が来た”【ロドリーゴ役】B
【第2部】ブラック(欲望)
●ヴェルディ:オペラ「オテロ」から“俺は信じる 残忍な神を”【イアーゴ役】B
●モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」から“女も15にもなれば”【デスピーナ役】S
●沼尻竜典:オペラ「竹取物語」から“かぐや姫へ捧げるアリア”【庫持皇子役】B
●モーツァルト:オペラ「ドン・ジョヴァンニ」から”お手をどうぞ”【ドン・ジョヴァンニ役】&【ツェルリーナ役】B&S
●ベートーベン:オペラ「フィデリオ」から“絶好の機会だ”【ピッツァロ役】B
●A・ロイド・ウェバー:ミュージカル「オペラ座の怪人」から“ミュージック・オブ・ザ・ナイト”&”ザ・ポイント・オブ・ノー・リターン”【オペラ座の怪人役】&【クリスティーヌ】B&S
●宮川彬良:オペラ「ブラック・ジャック」から”コップ一杯の空を飲んでいるか”【ブラック・ジャック役】B

野々村といえば、横浜・みなとみらいホールで開催されている「全国学生音楽コンクール」声楽・高校の部で優勝(後日大学の部でも優勝)し、高校野球春の選抜で「君が代」を歌って超有名になった人だ。
今日の楽しみはその一点。
大山くんはオペラなどで何度か聴いている。
オペラ座の怪人にも出てたんだね。とても上手です。
でも、興味は野々村嬢。あの「君が代」には痺れた。
あれから8年余か。
すっかり大人になった野々村嬢。歌唱力はプロに相応しいがあの感激は得られず…(/_;)。
アンコールで「君が代」をやってほしかったが、今日はアンコールはなしだった。
ま、いつまでも「君が代」の野々村と言われたくもないだろうけど。

♪2018-096/♪みなとみらいホール-22
2017年6月18日日曜日
NISSAY OPERA 2017『ラ・ボエーム』
園田隆一郎:指揮
伊香修吾:演出
新日本フィルハーモニー交響楽団
ミミ⇒砂川涼子
ロドルフォ⇒宮里直樹
マルチェッロ⇒大山大輔
ショナール⇒池内響
コッリーネ⇒ デニス・ビシュニャ
ムゼッタ⇒柴田紗貴子
パルピニョール⇒岸浪愛学
アルチンドロ⇒相沢創
ベノア⇒清水良一
作曲:ジャコモ・プッチーニ
台本:ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイジ・イッリカ
「ラ・ボエーム」全4幕
砂川涼子のことは1月の新国立のカルメンまで意識したことはなかったが、その時の彼女のミカエラにとても惹かれた。後日調べると既に藤原歌劇団のオペラで観ていたし、その「ラ・ボ」公演でまさにミミを演じたビデオも持っているのに最近気づいた。
ミミの娼婦性をどのように描くかは演出家の考え方だけど、砂川涼子のミミでは汚れなき薄幸美人と設定するしかないな。それはそれでいいし、初めてロドルフォの部屋に入った時わざと自分の部屋の鍵を落として誘惑するミミも悲しいさがとも解釈できる。
前回の日生オペラ「セビリアの理髪師」からちょうど1年ぶりだった。前回の舞台装置は簡素だったが、今回は本格的に作ってあってこれも見応え十分。また、見せる演出も心憎いものがあった。冒頭は墓石以外何もない暗い舞台に人物4人。背景は真っ白。
暗転して第1幕屋根裏部屋。最終幕も再び同じ屋根裏部屋。
ミミがついに息を引き取りロドルフォらがミミが横たわるベッドの回りで悲しみに沈む。オペラはここで幕切れだが、同時に舞台が暗転し部屋のセットは分割されて両袖に引き取られた。
舞台中央のベッドもミミを乗せたままセリの下に埋もれ代わりに墓石が現れ、背景が真っ白という冒頭と同じ情景が出現して、ドラマが見事に円環を閉じた。おお、味な演出だなあと感心したものである。
歌手たちも新日フィルも素晴らしい。
ところで、今回は日本語上演だったにもかかわらず、その言葉どおりの日本語字幕も付いた。これで良かった。もし、字幕がなければアリアでも半分以上、2重唱・3重唱ならほとんどすべての<日本語>を聴き取ることができなかったろう。
文字としての日本語は漢字という表意文字があるおかげで表現力に富むが、旋律に乗せた歌は表音文字でしかないので無駄に文字数を使ってしまい表現力が激減する。だから、最初から日本語で作曲された作品は別として、オペラは原語・日本語字幕に限る。
♪2017-105/♪日生劇場-01