2020-12-17 @みなとみらいホール
広上淳一:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
二期会合唱団
ソプラノ:小林沙羅
アルト:林美智子
テノール:西村悟
バリトン:加耒徹
ベートーベン:交響曲第1番ハ長調 op.21
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」op.125
今年3回目の「第九」だが、前2回は変種(ピアノ独奏による「第九」と古楽アンサンブルによる「第九」)だったので、本格的なモダンオーケストラと「合唱付き」なのは今日が最初だった。
ベートーベンの交響曲第1番とのカップリング。腕慣らしにはちょうどいい。
不揃いのピチカートで始まった1番だったが、オケはすぐ持ち直した。
第1番・第9番、いずれも弦楽器の編成は12型(低域増)で、1番では管楽器が弦に埋もれている風だったが、その分弦の透明感が増して好感した。
管楽器が増えた「第九」でも、管楽器がやたら吠えまくるという事なく、管弦のバランスがとても良かった。
また、今日の新日フィルはホームである隅田トリフォニーホールで聴くより弦が光っていた。
広上氏の指揮は踊っている割には正統的で素直に受け入れられる音楽だった(71分)。
驚いたのは合唱だ。僅か16人。男女同数。P席に横一列。
第4楽章の主題が始まったところで2階上・下手から静かに登場したのを見た時、ちょっと胸に迫るものがあった。
こんな形であれ、「第九」を演奏しよう、それを聴きたい、という熱い思いが客席と舞台に漲っているのを感じた一瞬だった。
ソリスト級二期会16人は仲々迫力があった。
とはいえ、僅か16人だ。
覆い尽くされるような大合唱には程遠い。
せめてもう16人並べられなかったか…。
さて、今年の「第九」はあと5回。
今日の演奏を70点として以後の演奏を「お好み」で評価してみよう。
♪2020-093/♪みなとみらいホール-27
備考:
弦の編成:12-10-8-7-6
合唱:女声8/男声8
演奏時間正味:71分19秒
1Mov⇒16:56
2Mov⇒12:12
3Mov⇒16:27
4Mov⇒25:44
Total⇒71:19