2016年1月9日土曜日

ミューザ川崎アフタヌーンコンサート 横山幸雄ピアノ・リサイタル

2016-01-09 @ミューザ川崎シンフォニーホール


横山幸雄:ピアノ

【オール・ショパン・プログラム】
バラード第1番 ト短調 op.23⇒23歳
ノクターン ハ短調(遺作)⇒38歳
幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66⇒24歳
ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調 op.18⇒22歳
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22⇒25歳
4つのマズルカ op.24⇒23歳
12の練習曲 op.25 全曲⇒完成28歳
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アンコール
ノクターン第8番 op27-2⇒25歳
マズルカ op17-2⇒完成23歳
ワルツ第4番 op34-3⇒28歳


横山幸雄のショパンはCDで擦り切れるほど聴いていたからナマを聴くのが楽しみだった。

オールショパンプログラムで、いろんなスタイルの作品が集められている。見当たらないのは前奏曲とスケルツォか。

そして、横山幸雄自身の説明では、ショパン20歳台の前半の作品を集めたそうだが、一部に20歳台後半のもの(練習曲、ワルツ)やノクターンの遺作のように異説があるが一般に最晩年作と思われているものも混じっていたが、いずれにせよ39歳という短い人生の中で、比較的健康を保っていた時期の作品集ということで、音楽的には早くも脂が乗っていた頃なのかもしれない。

個人的にはいずれも馴染みの曲ばかりで、すべて楽しめた。

演奏スタイルは、CDで聴いているものより淡々とした演奏のように感じた。情緒に流れることなく激したところがない。
意外だったけど、聴き続けているとそれが落ち着くような世界ができあがっている。

ミューザの音響の良さは折り紙つきだが、とりわけ、ピアノの音が綺麗だと思っている。
ffはカーンと抜けるような吹っ切れた音で、ppはビロードの上で玉を転がしているようなソフトな軽やかさがある。

残響が長いホールでは原音が埋もれてしまいがちだが、ミューザでは、これは聴く者の好みによるだろうが、原音(直接音)と残響音の混ざり具合が絶妙な塩梅だ(音源からあまりに遠い場所だとどうか分からないけど。)。


♪2016-002/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-01