2016-03-15 @ミューザ川崎シンフォニーホール
尾高忠明:指揮
首都圏9音楽大学選抜オーケストラ
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品64
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調作品47「革命」
首都圏の9つの音楽大学から選抜されたオーケストラだ。
ミューザの舞台に目いっぱいの楽員が並んだところは壮観だ。
まず、コンバス10本が目に飛び込んだ。これはすごい。
これまでに見たことがあるかなあ?8本はさほど珍しくはないけど10本はひょっとして初めてかもしれない。
客席からは10列目だったので舞台より少し高い程度なのでパート毎の人数を数えられたのはコンバスの他にチェロが12本だけ。
プログラムに名簿が出ていたので、それを数えると、コンマスを含めバイオリンは第1も第2も18名ずつ。ビオラが14名。弦5部全体で70名という大所帯だ。チャイコ、ショスタコいずれも交響曲第5番ということで、管打楽器も大勢だ。
チャイコとショスタコで管打はメンバーが入れ替わったが、人数の少ないチャイコでも合計100名はいたろう。
この大編成を聴くには1階10列目は近すぎたかもしれない。
なにしろ弦の響が厚い。ピアニシモでさえ普段聴く弦の音とは違う。こんなに大勢がユニゾンすればピッチの狂いが出るのではないか、と思っていたが、さすがはプロの卵達で、アマチュアオケとは格段の違い。きれいな響だ。
管楽器も上手で、特に印象に残ったのはチャイコの第2楽章のホルンソロが見事だった。
チャイコは音響・音圧の迫力が心地よく、ワクワクしながら聴いた。
ショスタコについては、残念ながらチャイコほどのまとまりがなかった。もとより、チャイコのように歌えるメロディーが次から次と繰り出されるような音楽とは異なるから、どうしてもばらつきが出やすい。よほど練習を積んで気脈を通じあっていないとオケ全体の集中力が生まれないのではないかと思う。
それにしても圧倒的な大管弦楽は異次元の体験だ。これは中毒になりそうな予感。来年も同日・同場所で開催されるので、予定表にしっかり書き込んだよ。
♪2016-034/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07