2016年3月11日金曜日

国立演芸場3月中席

2016-03-11@国立演芸場

落語 桂昇羊⇒初天神
落語 桂翔丸⇒つる
漫才 コントD51
落語 春風亭鹿の子⇒袈裟御前~かっぽれ~
曲芸 翁家喜楽・喜乃
落語 桂幸丸⇒野口英世伝
―仲入り―
奇術 山上兄弟
落語 春風亭柳之助⇒時そば
曲独楽 やなぎ南玉
落語 春風亭小柳枝⇒井戸の茶碗

 
寄席って過去に一度行ったきりで、それも数十年前のことだ。
落語など好きだけどわざわざ寄席へ行かなくとも、お気に入りの作品はCDでそこそこ持っているし、Youtubeで聴くこともできるのでながく行かなかったのだけど、歌舞伎の縁で国立劇場の「あぜくら会」にも入会したので、チケッが取り易くなり、自宅まで配送してくれるので、ちょいとついでに落語でもと思って出かけることにした。

国立演芸場といっても席は300しかないので建物自体も隣の大劇場と比べたらえらく小さい。というより外見は貧相だ。もっと立派にできなかったものか。

さて、たくさんの演目の中で、感心したものは、翁家喜楽・喜乃親子による「曲芸」だ。傘の上で色んな物を回したり、顎の上に棒を立てて茶碗やら房の付いた棒などを積み上げていくバランス芸だ。まあ、目新しさはないけど、そこがむしろ楽しい。
やなぎ南玉の「曲独楽」も同様で、最近ではTVでさえ見ることがなくなった回転している独楽を扇の紙の端や日本刃で刃渡りしたりして見せてくれるのだけど、驚きはないけど、懐かしさを感じて良かった。

「奇術」の山上兄弟。まだ20歳前後と見えたが、なかなか堂に入ったものだ。1人が箱の中に入り、蓋を占めてからその箱に何本もの先の尖った金属棒を突き刺して、蓋を開けるとあら不思議、誰もいない。再度蓋を閉めて棒を抜き取るとなかから最初の青年が入っている。そういうのが、もう一つあった。人間の体が箱ごと分断され多様に見えてまた元に戻る。
これもよく見る芸だけど、間近で見ているのにタネが分からない。

最後は春風亭小柳枝の「落語」。知っている話だったが、さすがにトリだけあって、それまでに出た落語家の話とは俄然違ってうまい。


フリをしているようでは一人前じゃない。
自然にそのまんまが芸になって表に出てそれがおかしい、そういうのでなくちゃいけない。でも、粋なフリをしているがそれが板についていない落語家が実に多いのは嘆かわしい。


♪2016-026/♪国立演芸場-01