2023-09-28 @かなっくホール
TRIO AXIS(トリオアクシス)
佐久間聡一:バイオリン*
生野正樹:ビオラ
奥泉貴圭:チェロ
リスト:愛の夢(弦楽三重奏版)
パガニーニ:24のカプリース Op.1 第24番*
ベートーベン:弦楽三重奏曲第3番ニ長調 Op.9-2
かなっく「音楽史の旅」は従来年5回だったが、今季はホールの改修を控えて、今日の3回目で終了。
全3回のテーマはリスト。
それを担当するのが弦楽トリオ「TRIO AXIS」だが、リストは弦楽トリオを書いていない。ので、やや無理筋のプログラムになったが、ないものはしようがないね。それでも工夫をした変化球も面白かった。
奏者の一人が、そもそも弦楽三重奏曲は作品が少ない。その少ない作品も四重奏に比べて第2バイオリンが無い分他のパートに負担が大きく技術的にも難しいものが多い、と説明していたのが僕の興味をひいて、演奏中も弦楽三重奏についてあれこれ考えたので、聴く方は疎かになってしまった。
「愛の夢」は今日の為に編曲された弦楽三重奏版。
パガニーニはオリジナルのバイオリン無伴奏。
最後にベートーベンの弦楽三重奏曲作品9-2。
そもそも弦楽三重奏をナマで聴くという体験が驚くほど少ない。東京・春祭で数回聴いたほか、このトリオアクシスで数年前に一度聴いたくらい。
ベートーベンの本来の弦楽三重奏曲は3曲しかない(あと2曲はセレナーデと喜遊曲)が、今日の演奏で全3曲を7年かけて聴いたことになった。
3曲ともベートーベン28歳の作品。まるでモーツァルトの作品のようで軽やかで耳馴染みの良い音楽だ。
しかし、ベートーベンは結局その後はこの形式に手を出さなかったのは、やはり、形式として無理があると思ったのだろうな。
♪2023-162/♪かなっくホール-13
-----参考-----------------
ベートーベンの弦楽三重奏曲
弦楽三重奏曲第1番変ホ長調 作品3(全6楽章の喜遊曲)
弦楽三重奏のためのセレナードニ長調 作品8(全7楽章)
弦楽三重奏曲第2番ト長調 作品9-1(全4楽章)
弦楽三重奏曲第3番ニ長調 作品9-2(全4楽章)
弦楽三重奏曲第4番ハ短調 作品9-3(全4楽章)