2023年9月20日水曜日

第1988回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2023-09-201 @サントリーホール



トン・コープマン:指揮
NHK交響楽団
神田寛明:フルート(N響首席)*

モーツァルト:交響曲第29番イ長調
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調*
モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調
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モーツァルト:歌劇「魔笛」から「私は鳥刺し」*





N響では5日前に弦16型のスペクタクルなワーグナーを楽しんだが、今日は、対極にあるような小編成のモーツァルトだった。

交響曲2曲(29番、39番)はいずれも弦10型。
この2曲に挟まれたフルート協奏曲第2番はさらに小編成で8+6+5+4+2だったと思う。こういう編成を8型とは言わないんだろうな。

ま、ともかく小編成だ。この弦に加わる管も29番と2番はオーボエ2+ホルン2のみ。39番は少し増えて管打で10人。
いずれにせよ滅多に聴けない小編成だ。過去にN響でこんな編成を聴いたことがあるか?思い出せない。

古楽が得意なトン・コープマンの指揮は、やはりN響でだいぶ前に聴いたが、その時もモーツァルトの序曲、フルートとハープのための協奏曲に交響曲と、今日と似たようなプログラムだった。

その時の印象を「刈り込んだ盆栽の如し」と書き残しているのは、我ながら上手い表現だったと思う。
まさに、今日も同様だった。

もとより、軽快な(全作長調)な音楽を、ひょいひょいと流して無理・斑・無駄なくコンパクトに仕上げていたように思う。

最初の音を聴いた時に、ガット弦だろうかと思ったがそうではなかったようだ。ビブラートは極力少ない。というより、この手の音楽ではビブラートをかけるべき箇所がほとんどないように思ったが。
最初の違和感、もう一つ。
少しピッチを下げて調弦しているのかとも思ったけど、これはどうだか分からない。聴いているうちに耳が慣れてなんとも思わなくなったから。

フルート独奏の神田氏もコープマンと同僚に気持ち良く協奏して楽しそうで良かった。そのあと、39番ではオケに加わって、今日のN響はホンに家内労働的調和を見せた。

♪2023-160/♪サントリーホール-18