2017年11月18日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第334回

2017-11-18 @みなとみらいホール


マックス・ポンマー:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

J.シュトラウスII:皇帝円舞曲 作品437
シェーンベルク:浄められた夜 作品4
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」

今日に限ったことじゃないけど、プログラム編成の意味が分からなかったな。
最初の「皇帝円舞曲」と2曲目の「清められた夜」は、いずれもウィーンの作曲家の、19世紀末の(後者が10年遅いが)作品であるという共通性がある。19世紀末のウィーン音楽という括りは興味深い。しかし、どうして3曲目がメンデルスゾーンの「スコットランド」なのだろう?
解説によると、今日の客演指揮者ポンパー氏の故郷がライプツィヒで、メンデルスゾーンはライプツィヒで「スコットランド」を自ら初演したというのが繋がりだそうだ。
これを「巨匠ならではの多様性と統一感に富んだプログラムである。」と書いてあったので、おいおい…と思ったよ。モノは言いようだな。

マックス・ポンパー氏は、名前は聞いたことがあるくらいでどこの誰か知らなかった。もちろん、評判も知らない。札幌交響楽団の首席指揮者らしい。御歳81歳。身体が大きいためか、歳の割にはヨボヨボで、舞台袖と指揮台の往復に随分時間がかかった。
指揮ぶりも鷹揚なもので、技術の域を通り越して人間性で振るという感じかな。

で、神奈川フィルがその老練な指揮に応えたのか。

1曲目はどうもザワザワしていたが、2曲目は弦楽合奏なので、かなりスッキリと一定程度の透明感を確保してまずまずの出来。

メインの「スコットランド」もなかなか良かったが、やはり、管又は管弦の強奏による重音(Tutti)に透明感が不足するなあ。

これは神奈川フィルだけではないけど。ここに透明感が出れば、世界の一流どころに肩を並べるのかもしれないが、その差が大きい。距離があるなあ。

♪2017-182/♪みなとみらいホール-43