ユベール・スダーン:指揮
東京交響楽団
フランク・ブラレイ:ピアノ*
マックス・レーガー:ベックリンによる4つの音詩 作品128
ヴァンサン・ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲 作品25*
ドボルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
ところで、レーガー(1873-1916)、ダンディ(1851-1931)って誰?
レーガーの名前には聞き覚えがあったが、それ以外に何の知識もない。ダンディに至っては名前も知らなかった。20世紀まで生きた人だから、ひょっとして七面倒な無調とか調性拡大の独りよがり音楽ではないか、と心配していたが、全くの杞憂だった。
音楽史的には後期ロマン派らしい。
前者の「ベックリンによる4つの音詩」は4曲構成。ドビュッシーなどを思い出させるゆったりと幻想的な音楽。第4曲だけが、賑やかで諧謔的。
後者の「フランスの山人の歌による交響曲」は独奏ピアノが加わるけど協奏曲風な作りではない。
もちろんこの曲も初めて聴いたが、まずは「ローフォ・オブ・ザ・リング」の映画音楽にもそのまま使えそうな、実に分かりやすく親しみやすい音楽だ。そして明らかにドイツ的ではない(フランス人)。ラフマニノフ、ドボルザーク、ショパンなどのエッセンスが取り込まれているような気がした。ま、とにかく聴きやすい。遊び心もあってユーモラスな作品だ。
そして、メインは「新世界から」。
スダーンの指揮は引き締まって、テンポも速めで、オケも快調に飛ばしていた。
4楽章に木管の小さなミスがあったが、それを吹き飛ばすような金管のファンファーレで高揚して万事良し。
♪2017-178/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-30
レーガー:ベックリンによる4つの音詩⇒
https://youtu.be/fx0GnimY8GE
ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲⇒
https://youtu.be/C9yOyZQ4Tzw