2023年12月2日土曜日

かなっく de クリスマスコンサート 小林沙羅 with 加羽沢美濃

2023-12-02 @かなっくホール


小林沙羅:ソプラノ
加羽沢美濃:ピアノ*

フンパーディンク:クリスマス
クリスマスメドレー(加羽沢美濃 編曲)
 もみの木
 もろびとこぞりて
 ホワイトクリスマス
 ジングルベル
ハーライン:星に願いを(加羽沢美濃 編曲)
ドビュッシー:星の夜
レーガー:マリアの子守歌
カッチーニ:アヴェ・マリア(加羽沢美濃 編曲)*
シューベルト:アヴェ・マリア
バッハ&グノー:アヴェ・マリア
アメージング・グレイス(加沢美濃 編曲)

宮沢賢治(詞も):星めぐりのうた(加羽沢美濃 編曲)
山田耕筰(北原白秋詞):ペチカ
武満徹(詞も)(轟千尋 編曲):小さな空
加羽沢美濃(金子みすず詞):みえない星

<加羽沢美濃リクエストコーナー>
 客席からのリクエスト曲/即興5曲メドレー

加羽沢美濃(阿久悠詞):ララバイをどうぞ
加丹沢美濃(小林沙羅詞):月夜の祈り
ドボルザーク:歌劇「ルサルカ」から “月に寄せる歌”
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」から “私が街を歩くと”
-----アンコール----
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」から“私のお父さん”
小林沙羅(詞も):えがおの花
加羽沢美濃(詞も):ひととせのクリスマス


沙羅&美濃の組合せだ。
それぞれ個別には経験済みだが、この2人のDUOリサイタルは初めて。しかも、小ホールのかぶりつき。

2人がきれいなドレス姿で姿を見せた途端、年甲斐もなく照れてしまって、これは場違いな処に来てしまったか、と思った。
鑑賞の構えが定まらないまま、やっと前半が終わった休憩後は、2人ともお色直しして登場。また振り出しに戻る高揚感。
眼福というより、危険物に接近してしまった気分。

さて、中身。
プログラム編成の妙に感心した。
ピアノ独奏を挟んで小品ばかり23曲の歌が、関連性を持った一括りにして繋がって、いろんなジャンルを聴かせた。最後にソプラノの面目躍如のオペラアリアをアンコール含め3曲続けて、かなりの音圧で歌い切ったという感じ。

また、美濃さんの方も、作曲家兼ピアニストの力量をリクエストコーナーで発揮した。客席からのリクエスト5曲をすべて織り込んだ即興演奏は相当高等な”芸”で面白い。普通の上手なピアニストではこうはいくまい。「作曲家」の面目躍如。


余談:2人が別々に、期せずして「かなっくホール」の音の良さに言及した。美濃はピアノ独奏の独り舞台の際に、沙羅は歌の合間に。多分、リハーサルの際に2人の話題になったのだろう。それは、演奏者としての音の良さで、自分の音・声がクリアに聴き取れるという点で、かなり驚いていた様子だった。

僕の耳にはいつもの好ましい響だったが、この日特に感心したのは、ピアノが良く整えられていたことだ。休憩中も調律師がポロンポロンと微調整していたが、ピアノ本来の美しさがピュアに発揮された気がした。

♪2023-206/♪かなっくホール-17