2016年5月5日木曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016 No.336 ジラール弦楽四重奏団演奏会

2016-05-05 @東京国際フォーラムB5


ジラール弦楽四重奏団
Vn1⇒ユーグ・ジラール、Vn2⇒アガト~、Vl⇒オドン~、Vc⇒リュシー~

モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調K.458「狩り」
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D810「死と乙女」


ジラール弦楽四重奏団については、存在さえ知らなかった。
南仏出身の9人兄弟姉妹!のうちの4人で結成しているそうだ。
一番年長がチェロ(女性)で83年生まれ。続いて歳の順で第1バイオリン(男性)、ビオラ(男性)、第2バイオリン(女性)が一番若く91年生まれというから、33歳~25歳(誕生日が来ておれば)による若手の四重奏団だ。

小ぶりのホールB5で舞台を3方から囲む客席の下手側だったが最前列なので室内楽の場合は好条件だ。原音が実に明瞭に聴こえる。
そして驚いたのは、どのパートの音も実に美しいのだ。
一つひとつの音が美しく、4つの楽器が重なる和音もなんて心地よいことか。
とりわけ、チェロの音色の美しさ。艶っぽい豊かな低音は驚きだ。

兄弟姉妹というつながりが好影響しているのかもしれないが、アンサンブルがいい。ピタッと決まる。
細かいニュアンスを丹念に表現して、これまで聴いたカルテットの中では最高点。

今年の「熱狂の日」の中でも堂々のベスト3。
ベスト3はそれぞれに良さがあったのでどれが1番とは決めがたいが、どうしても順番をつけるとなれば、やはりこのジラール弦楽四重奏団が1番か。

そして、今年の「熱狂の日」12ステージのすべてがこの演奏で終演した。まことに有終の美を飾る演奏だった。


♪2016-63/♪東京国際フォーラム-12