2021年11月26日金曜日

第12回 音楽大学オーケストラ・フェスティバル2021[上野音楽大学/武蔵野音楽大学]

2021-11-26 @東京芸術劇場大ホール



福島康晴:指揮/上野学園大学管弦楽団
ルドルフ・ピールマイヤー:指揮/武蔵野音楽大学管弦楽団

上野⇒ベートーベン:交響曲第1番ハ長調 作品21
上野⇒シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26

武蔵野⇒ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 WAB.107(ノヴァーク版)から第1-2-4楽章


上野学園大学はベートーベン交響曲第1番とシべリウスの交響詩「フィンランディア」。

弦編成が極めて小さい。

第一バイオリンは僅かは8名。弦全員でも30人!


山の分校じゃあるまいしと思ったが、演奏は見事。

実に軽快でシャキシャキしている。


シベリウスになると所要の管・打楽器が追加された。

弦5部も拡大して壮大な音楽を聴かせるのか…と思っていたら、1人も増えない⁉︎


30人で「フィンランディア」はないだろう…と思ったが、始まってみると、冒頭の重くて暗い金管の強奏にゾクゾクと来た。

さらに弦が入って管・弦の響きも美しい。


もう少し弦に厚みがあれば良かったけど、下手くそが加わって音を濁すくらいならこのままで十分。


上野学園、恐るべし!


ところが、後刻NETで知ったが、この上野学園が廃学の危機?

それで弦30人?

今年度新規学生募集を停止し、石橋メモリアルホールは売却済みらしい。


なんてこった!


このニュースを読んで、あの見事な演奏を思い出して、泣けてきたよ。


学生諸君がんばれ!


https://smart-flash.jp/sociopolitics/134766


上野学園が終わって休憩に入ったが、ずっと自席で見ていたら、舞台は次の準備が大変。

両校の学生たちが片付けと準備で錯綜して大忙しだ。

それもそのはず、こじんまりとした上野のあとは武蔵野音大が弦14型でブルックナーの交響曲第7番を演奏する。


ブックナーはあまり好きじゃないので積極的に聴かないが、10曲の中では7番は縁があるようで、抵抗感は少ない。


時間の制約から第3楽章は抜きだ。

それ位で丁度いい。

でも抜くなら第2楽章を抜いてほしいよ。もっと短縮できる。


バイオリン高域の濁りはやむを得ないか。

1楽章抜きでも50分超?これを破綻させなかったのは、やはりうまい。


大袈裟で俗っぽくなりやすい部分が散りばめてある!音楽だけど、名前も知らない大学の教員らしい指揮者は、とても抑制的で上品にまとめて、ブルックナーも悪くないぞと思わせてくれた。好感したよ。


♪2021-141/♪東京芸術劇場大ホール-05