2021-11-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:佐藤光
演出:山口将太朗
照明:稲葉直人
舞台監督:伊藤桂一朗
合唱指揮:辻博之
管弦楽:アイーダ凱旋オーケストラ
合唱:Coro trionfo
アイーダ:百々あずさ
ラダメス:村上敏明
アムネリス:鳥木弥生
アモナズロ:高橋洋介
ランフィス:伊藤貴之
エジプト国王:松中哲平
伝令:所谷直生
巫女:やまもとかよ
ダンサー5人
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」
(全4幕、セミ・ステージ形式・オーケストラ小編成版、字幕付き)
演奏会形式オペラ。が、大いに凝った作りだ。
まずは「アイーダ凱旋オーケストラ」って名前に惹かれたよ。遊び心十分。実際は、いろんなプロオケメンバーによる一夜限りのオケ。弦19人、打・鍵3人にアイーダ・トランペット4人という小編成だが、全く不足を感じさせない。
合唱は東響コーラスの有志94人!この数を、一昨日同じ場所で聴いた「カルミナ・ブラーナ」でも欲しかったね。
合唱団は舞台周りのP席とバルコニー4ブロックにゆとりを持って並んだ(そもそも、今日の客席は1C-2CAB-3Cだけで4階と周囲のバルコニーはお客を入れていなかった。)。
P席が塞がっているので、歌手の演唱はステージの奥、客席側前方、上手・下手に、時にはバルコニーと縦横無尽。アイーダ・トランペットも2階左右バルコニーに陣取って超ステレオ効果!
演奏会形式と言っても、サントリーの「ホールオペラ®︎」に近い。
衣装、小道具、照明で雰囲気を盛り上げてくれる。
さて、歌手は、百々(どど)あずさ、村上敏明、鳥木弥生、伊藤貴之ら名の知れたベテラン・中堅。
よく響くミューザでは声もよくとおりホンに人間の声の美しさに酔った。特に鳥木ちゃんのアムネリスがけっこうしおらしくて、本作に限っては「アイーダ」というより「アムネリス」というタイトルがふさわしかったよ。
演奏会形式でも手抜きなしで、グランドオペラらしくバレエもちゃんと5人登場して踊ってくれたのも嬉しい。
この贅沢な時空を享受して僅かにS席5千円って大丈夫なのかと心配したよ。
こりゃ少しカンパして帰るかと真面目に思ったが、よく考えたら財布を持たないので現金は1円も持っていなかった。
国のコロナ対策の一環の助成事業ならこそ実現できたのかも。
平日の17:30開演は勤め人には厳しいが、もう少し熱心に宣伝をしていたら、もっとお客が入ったのではないか。カーテンコールは熱く、長かったが、なにしろお客の絶対数が少ないので一生懸命の拍手も嵐のような轟音には至らなかったのが残念。
500〜600人の入りだったそうだ。
因みに、「DOTオペラ」とは、主唱者の百々(DODO)あずさ、小埜寺(ONODERA)美樹<コレペティトゥールであり今回のピアニスト>、鳥木(TORIKI)弥生の頭文字を綴ったもの。