2021-11-25 @サントリーホール
NHK交響楽団
フランチェスカ・デゴ:バイオリン*
パガニーニ:バイオリン協奏曲第1番ニ長調 作品6*
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64
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ジョン・コリリャーノ:レッド・バイオリン・カプリスから 第4変奏、第5変奏
いずれも指揮はDルスティオーニで、いずれの回も好感したので今回のN響デビューは楽しみだった。
今日の彼女の演奏がパガニーニで、Fルイージと指揮者まで揃ったとなればメインも、レスピーギとか伊イタリアものが良かったな。
なのになぜか、チャイコフスキーが組み合わされた。それも交響曲第5番。10月末からもう5回目だよ。
さて、デゴのパガニーニのバイオリン協奏曲は、生では初聴きらしいが非常に耳に馴染んでいるのはなぜ?
まるでロッシーニのオペラ前奏曲風で明るい超絶技巧。
N響も小ぶりな編成で軽やかにサポートした。
アンコールは映画音楽でも多少馴染んでいるコリリャーノの作品。やはり映画「レッド・バイオリン」で使われた作品らしい。もちろん現代曲だが、イタリアルネサンス期を思わせる古風な作り。それでいて、超絶技巧の難曲のようだった。
本来はN響Bの1日目(B1)会員だが、昨日のオペラを優先したので今日(B2)に振り替えた。それが凶と出た。
大抵、振替席は悲惨だ。
本来席よりずっと後ろだったがこれは許容範囲。
問題は席番がずっと上手寄りで、目線の先はコントラバスというバランスの悪さだ。
前半のデゴ嬢の時はあっさりした音楽で編成も小さかったのでさほど目立たなかったが、編成が14型に膨れ、音楽も複雑になり、大音響も飛び交うとなると、もう管も弦もシャリシャリ言い出して話にならない。
決してN響のせいではない。
5回目のチャイコ5番はN響こそ真打だと期待していたのに、最悪の響きだった。東邦音大@Muzaの方が良かったよ。
サントリーホールはスウィートエリアがホンに狭い。
今日の響きの悪さは「音楽」以前だと思ったな。