2017年7月2日日曜日

ハーゲン・カルテット演奏会

2017-07-02 @県立音楽堂


ハーゲン・カルテット
 ルーカス・ハーゲン(第1バイオリン)
 ライナー・シュミット(第2バイオリン)
 ヴェロニカ・ハーゲン(ビオラ)
 クレメンス・ハーゲン(チェロ)

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 作品73
ベートーベン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 作品135

シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810「死と乙女」
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アンコール
ハイドン:弦楽四重奏曲第78番「日の出」から第3楽章

ハーゲン・カルテットは特に意識していなかったが、モーツァルトの弦楽四重奏曲CD全集を物色していて、試聴の結果彼らのセットを購入した。だいぶ昔のことなのでどこが良かったのか覚えていないが、もう、モーツァルトの弦楽四重奏曲と言えばハーゲン・カルテットの演奏に馴染んでしまっている。

今年の1月に河村尚子とチェロのクレメンス・ハーゲンのデュオ・リサイタルを同じ音楽堂でかぶりつきで聴いた。これがなかなか良かった。間近で聴くチェロの脂を飛ばすようなガリガリ音が爽快だ。

さて、今回はハーゲン兄妹3人+1だ。今やどうでもいいことだけど、カルテット創設時は兄妹4人でスタートしたらしいが、なぜか、長女の第2バイオリンが変わった。辞めざるを得なかった長女とこの弟妹たちとは仲良くやっているのだろうか、とつまらないことを心配したりする。

モーツァルトで始まった縁だったが、今回のコンサートではモーツァルトはなくショスタコに独墺の組合せだった。弦楽四重奏のレパートリーとしてはいずれも外せないのだろうな。

ハーゲン・カルテットは想定以上に良かった。実に細部まで神経が行き届いている。習字で言えば、払い、とめ、はねがキッチリできている感じだ。十分満足した。

しかし、弦楽四重奏団といえば、昨年の”熱狂の日”で聴いたジラール弦楽四重奏団があまりに素晴らしかったので、つい、彼らと比べて物足りなさを感じてしまう。
しかし、実際のところ、メンバーがまだ若いジラール・カルテットはハーゲン・カルテットに比べると技術的にも音楽的にもまだまだ修行を要するのかもしれないが、一番修業が必要なのは僕の感性だったりして…。

♪2017-113/♪神奈川県立音楽堂-05