2017年7月29日土曜日

フェスタサマーミューザ2017 NHK交響楽団 ≪プリンセス・オン・クラシックス≫

2017-07-29 @ミューザ川崎シンフォニーホール


渡邊一正:指揮
NHK交響楽団
司会:平井理央
歌唱:新妻聖子、津田英佑

ディズニー:ファンタズミック!ーメイン・テーマ
チャイコフスキー:「眠りの森の美女」作品66から<ワルツ>
すぎやまこういち:交響組曲「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」から<序曲のマーチ、王宮のトランペット、愛の旋律、戦火を交えて〜不死身の敵に挑む、結婚ワルツ>
ディズニー:ファンテリュージョン!
「アラジン」から<ア・ホール・ニュー・ワールド>(新妻、津田)
シルヴェスター・リーヴァイ:ミュージカル「エリザベート」から<私だけに>(新妻聖子)
J.ウィリアムズ:雅の鐘
ホルスト:組曲「惑星」作品32から<木星>
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アンコール
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」から<結婚行進曲>

N響をミューザで聴く機会は、このフェスタサマーミューザだけかな。
居ながらにして首都圏のプロオーケストラを日替わりで、かつ、リーズナブルな料金で聴けるのはこの夏の祭典だけで、ありがたいことだ。ただし、N響について、つまらないのは、いつも正統派のクラシック音楽を取り上げず、映画やミュージカル、さらに最近ではゲーム音楽などを中心にプログラムが編成される事だ。まあ、夏休みの時期だしたまにはいいかとも思うけど、他の在京オケ(アンサンブル金沢の特別参加もあったが)が堂々たるクラシックを取り上げるのに比べて些かさびしい。

今日は、「プリンセス・オン・クラシック」という副題で、ディズニー映画、ゲームなどに登場するプリンセスにちなんだ音楽が中心だったが、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」の「ワルツ」とプリンセスにはこじつけっぽいホルスト「惑星」から「木星」の2曲を除いてはまったく馴染みがなかった。

歌もあって、新妻聖子と津田英佑がマイクを握ったが、1曲はデュエット、もう1曲は新妻のソロだ。せっかく2人を登場させるなら、「アナ雪」のナンバーも聴きたかったよ。…でも、アナ雪は一昨年の「N響ホットコンサート」でやったか…。


会場に入って舞台上の配置を見た時、まるでマーラーの大曲でもやるのかと思わせるような大編成だった。コンバスが8本寝かせてあるし、ティンパニーは2組。グランドピアノにチェレスタ、シロフォン、ビブラフォン、鐘など多種多様な鍵盤楽器に打楽器。全曲がこの特大編成という訳ではではないにしても、相当豪華なオーケストレーションが期待できる。

そして、大音量と多彩な響きという点ではまさしく期待に応えてくれた。
圧倒的に知らない曲ばかりだけど、全プログラムに共通しているのが「プリンセス」というより、ファンファーレだ。どの曲も全てに金管がけたゝましく咆哮し、それに負けじと大規模な弦楽合奏が対抗して豪快なものだった。

N響の真の実力を時々知らされる身には、真価には程遠く、浅く仕上げた音楽だなと思いながら聴いていたが、初めてN響のナマに接した子供達には良い思い出になったろうな。

♪2017-130/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-19