村上寿昭:指揮
有希マヌエラ・ヤンケ:バイオリン*
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
●ビバルディ:「四季」全曲*
●ヘンデル(ハーティ編):組曲「水上の音楽」
1アレグロ
2エア
3ブーレ
4ホーンパイプ
5アンダンテ・エスプレッシーヴォ
6アレグロ・デチーゾ
●J.S.バッハ(マーラー編):管弦楽組曲
1序曲
2ロンドとバディヌリー
3アリア
4ガヴォット
指揮の村上寿昭さんて、初めて。小澤征爾の弟子筋に当たるみたいだ。
東京シティ・フィルも年に1回、このフェスタサマーミューザで聴くだけ。
たくさんの在京オケが登場する中で、東京シティ・フィルはやや、マイナーな印象を受けるが、これまで数回聴いたところでは、他の有名オケとも遜色のない演奏だと思うけど、どうだか。
有希マヌエラ・ヤンケは、昨春、ギターのエマヌエーレ・セグレとのデュオ・リサイタルをこのミューザ川崎シンフォニーホールで聴いた。オーケストラとの競演を聴くのは初めて。
彼女が登場したのはビバルディの「四季」全曲の独奏バイオリンだ。
彼女の指揮振りではなく、村上氏がタクトを振った。
まあ、よく聴く普通の「四季」だ。あまり闘争的ではないのが物足りない。
何しろ、昨年の「熱狂の日」でアンナ・マリア・スタシキェヴィチの弾き振りによるポーランド室内管弦楽団との格闘技のような「四季」を聴いて以来、どんな演奏を聴いても満足できないのは困ったものだ。
J.S.バッハの管弦楽組曲は全4曲だが、このうちから第2番の序曲、ロンドとバディヌリ、第3番のアリアとガヴォットをなんとマーラーが編曲をしているとは知らなかった。この編曲は、オーケストラものをオーケストラに編曲しているのだから、シューマンの交響曲などの編曲と同じということだ。原曲の楽器構成を維持し音符も加工はしても追加・削除はしていないそうだ。通奏低音の強化などは行っている。これによって、少しメリハリが付いたのかもしれないが、シューマンの作品を編曲したい気持ちが起こったのは分からないでもないが、よくぞ大バッハの作品に手を付けたものだなあ。
で、耳で聴いてどうなの?と言われても、ほとんど変わりはないのだから区別はつかない。できれば1曲くらい原曲と編曲版を続けて聴かせてほしかったよ。
♪2017-127/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-16