2017年7月27日木曜日

フェスタサマーミューザ2017 東京フィルハーモニー交響楽団 ≪チョン・ミョンフンのベートーベン≫

2017-07-27 @ミューザ川崎シンフォニーホール


チョン・ミョンフン:指揮
清水和音:ピアノ*
東京フィルハーモニー交響楽団

<オール・ベートーベン・プログラム>
ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37*
交響曲第3番変ホ長調 作品55「英雄」
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アンコール

リスト:「愛の夢」第1番*

今日は、チョン・ミョンフン指揮東京フィルでベートーベンプログラム。
ピアノ協奏曲第3番(ピアノ:清水和音)と交響曲第3番「英雄」という実に分かりやすい組合せだった。

東フィルは気になるオケであるにもかかわらずコンサートで聴く機会は少なく、毎夏のフェスタサマーミューザで聴く程度だ。その代わりピットで聴くオケではもう断然東フィルが群を抜いて多い。オペラで素晴らしい演奏を何度も聴いているので、相当レベルの高いオケだと思ってはいるが、コンサートの回数が少ないので、しかと、評価する機会はなかった。

しかし、今日の「英雄」はなかなかの聴きものだった。

最初に演奏された協奏曲も悪くはなかったけど、やはり、こちらはピアノが主役でそれを抜きにしたオケ自体の面白みは、少なくとも今日も感じなかった。名曲だと思うし、大好きなものの一つではあるけど。僕の関心が東フィルの実力如何というところに集中していたせいもあるかもしれないが、全体として可もなく不可もないという印象の弱い演奏だった。

ところが、休憩後の「英雄」では冒頭の2つの和音が素晴らしくて一挙に惹き込まれた。
硬くて、重くて、それでいて簡潔で引き締まった見事な和音の2連発。2つの和音の間に僅かな残響も美しい。
「英雄」は数え切れないほど聴いているが、こんな印象的な出だしは初めてだ。ここで心を掴まれてしまったから、あとはもうただ、キビキビした爽快な演奏を黙って聴くしかない。

協奏曲と異なり、「英雄」ではチョン・ミョンフンのコントロールがフレーズの細部まで行き渡っているように思った。終楽章に、若干管の乱れを感じたが、弦楽合奏の力強さが全てを補って余りあり。

ますます、東フィルは気になる存在だ。でも、既に6オケ7定期でもアップアップなのにこれ以上定期は増やせない。機会を見つけて一回券で聴くようにしようかな。

♪2017-129/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-18