2017-05-16 @国立劇場
●寿柱立万歳 (ことぶきはしらだてまんざい)
竹本三輪太夫・竹本津國太夫・竹本南都太夫・竹本小住太夫・竹本文字栄太夫/
鶴澤清馗・鶴澤清丈ほか
(人形役割)
太夫⇒桐竹紋臣
才三⇒吉田清五郎
●菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
茶筅酒の段⇒豊竹芳穂太夫/鶴澤清友
喧嘩の段⇒豊竹咲寿太夫/豊澤龍爾
訴訟の段⇒豊竹靖太夫/野澤錦糸
桜丸切腹の段⇒竹本文字久太夫/鶴澤藤蔵
(人形役割)
親白太夫⇒吉田玉也
百姓十作⇒吉田勘市
女房八重⇒吉田簑二郎
女房春⇒吉田一輔
女房千代⇒桐竹勘十郎
松王丸⇒吉田玉男
梅王丸⇒吉田幸助
桜丸⇒吉田簑助
豊竹英太夫改め 六代豊竹呂太夫
襲名披露 口上
寺入りの段⇒豊竹呂勢太夫/鶴澤清治
襲名披露狂言
寺子屋の段⇒前:豊竹英太夫改め豊竹呂太夫/鶴澤清介
切:豊竹咲太夫/鶴澤燕三
(人形役割)
よだれくり⇒吉田玉翔
菅秀才⇒桐竹勘介
女房戸浪⇒桐竹勘壽
女房千代⇒桐竹勘十郎
一子小太郎⇒吉田簑太郎
下男三助⇒吉田玉彦
武部源蔵⇒吉田和生
春藤玄蕃⇒吉田分司
松王丸⇒吉田玉男
御台所⇒吉田簑紫郎
ほかに大ぜい
菅原伝授手習鑑は歌舞伎で観る機会が多いが、大抵「車曳き」か「寺子屋」の段と決まっているからイマイチ面白さが伝わって来なかったが、今月の興行は茶筅酒の段、喧嘩の段、訴訟の段、桜丸切腹の段、寺入りの段、寺子屋の段とたっぷり!
これで話が繋がって、成る程面白い。
3つ子で産まれた3人兄弟が菅公を取り巻き敵味方に分かれて育つ中で絡み合う悲劇。
寺子屋はそのクライマックスだが、前半に手習いに来ている小僧達が思いがけずに面白い。
落書きや墨を掛け合う等子供らしいリアルな悪戯に満場爆笑。
それだけに後段我が子を犠牲にする松王丸夫婦の悲哀が際立つ。
白装束の夫婦が息子の骸を墓に送る終盤の詞章が凝った作りで、いろは歌をなぞりながらこの悲劇に幕を降ろす。
♪2017-084/♪国立劇場-08