2014年5月10日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団第297回横浜定期演奏会

2014-05-10 @みなとみらいホール



小林美樹:Vn
山田和樹:指揮 
日本フィルハーモニー交響楽団

コルンゴルト:バイオリン協奏曲ニ長調Op35
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調Op27


●昨日に引き続きみなとみらいホールだが、昨日は前から2列目という過酷な鑑賞環境だったが、今日は、定期演奏会なので、いつもの3回最前列席正面という、遠いけど、バランスよく音楽が聴こえる席だ。
たしかに、昨日とは全然音の響きが違う。
いくら舞台そばが好きと言っても、近づきすぎては音のバランスが悪い。

●コルンゴルトという作曲家の名前を知ったのはつい最近のことで、今年3月の読響定期で彼のヴァイオリン協奏曲を初めて聴いた。

半世紀にわたるクラシック音楽ファンにして、日本のオーケストラが演奏会で取り上げるような作曲家を(初演は別として)知らない、なんて、ちょっとショックだった。
まあ、もう一度聴く機会は数年間はあるまいと思っていたけど、なんてことはない。1月強で再び聴くことになった。

前回からあまり日が経っていないので、音楽全体の感じはぼんやりと覚えていて、あと数回聴けば自分のテリトリーに入ってくるという感じだ。

元々ハリウッドで映画音楽も書いていたという人なので、ところどころに映画音楽風なメロディーが登場して、現代曲(1945年)ではあるけど、親しみ易い。


●ラフマニノフの交響曲第2番も恥ずかしながら聴くのは初めてだ(厳密には放送で聴いているかもしれないけど、記憶が無い。)。
20歳台に発表した第1番は大コケしたらしく、長くそのトラウマに悩まされながら30代にして満を持して発表した第2番は満場の喝采で迎えられたという。

ラフマニノフといえば4曲のピアノコンチェルトが超有名だが、この交響曲の第1楽章だったか、第2楽章だったか記憶が定かではないけど、彼のピアノ協奏曲と同じ楽想の断片も出てきたように思う。

全体が、ラフマニノフ印(ピアノ協奏曲にみられる旋律と類似)で満たされた、どちらかと言うと甘美でドラマチックな音楽だ。
第3楽章のAdajioはラフマニノフらしい癒し系の心地よさがある。
ただし、演奏に60分を要する大曲で、今の僕の感受性では間延び感は否めない。


●さて、バイオリンのソリストは小林美樹。この人の演奏も3月はじめに聴いたばかりだったが、前回(モーツァルト5番)より一段と貫禄を増して別人のようであった。

●今日のゲスト・コンサートマスター白井圭クン。
「熱狂の日」でベートーベンの七重奏曲を聴いた時のバイオリニストで、巧いしメンバーのリードも良かったと思ったが、1週間後にこの大舞台で再会するとはこれも縁だ。今後の活躍に注目していようと思う。

余談だが、ベートーベンの七重奏曲でチェロを弾いていた横坂源クンも、7日早朝に放映されたNHKEテレのクラシック倶楽部で、ブラームスの六重奏を演奏していた(再放送)。優れた若者がキラ星のようにいるんだ。

♪2014-51/♪みなとみらいホール21