2014年5月4日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014 No.215

2014-05-04 @東京国際フォーラムA


ミシェル・コルボ指揮
ローザンヌ声楽アンサンブル
シンフォニア・ヴァルソヴィア

レティツィア・シェレール (ソプラノ)
キャサリン・ピロネル・バチェッタ (アルト)
クリストフ・アインホルン (テノール)
ピーター・ハーヴェイ (バリトン)

モーツァルト:レクイエム K.626



同じ曲を、同じ場所、同じ指揮者、同じ演奏団体で6年前の2008年5月3日に聴いた。
熱狂の日のコンサートだったから、そう不思議なことでもないけど。

毎年「熱狂」している訳じゃないから事情は知らないけど、まさか毎年の熱狂の日に演奏しているってことないよね。

ともかく、大好きな曲だし、指揮者が誰であろうと生で聴きたい曲だ。

そして、熱狂の日というお祭り騒ぎにふさわしい5千人を超える大ホールで1曲くらい聴いておきたいという気分もあって、選んだ。

1階席の後方の真ん中という良い席だったし、コンサート専用ホールではないとはいえ、音響面で特に問題があるとも思えないし(もし、問題ありとすれば、ミシェル・コルボはじめ多くの第一級の音楽家たちが演奏しないだろう。)、演奏はいかにも専門家集団といったプロの芸を感じさせる抜群の安定感で、良かった。

が、実は心底楽しめた訳ではない。



「千人の交響曲」クラスならむしろこういう大ホールはふさわしいかもしれないけど、小~中規模のオーケストラに声楽も(さて何人いたろうか)それに合わせたサイズなので、どうにも遠くで音が鳴っているという感じ。
それは会場の大きさゆえの物理的な問題ではなくて、5千人の「人気(ひとけ)」が発する妙な臨場感に飲まれて自分の居場所がわからなくなるような思いが払拭できなかったからだ。
つまり、大音響が鳴り響くというたぐいの音楽ではないので、気取って言えば、音楽と自分との対話が求められるのだけど、それが十分ではなかった。

音楽を聴くのは楽しみであって、座禅するようなことではないけど、如何に共感できるかは、集中力にかかっている。

でも、また、来年以降、ここで聴く機会があったら、また聴きたい。
1曲くらい国際フォーラムのホールAで聴くというのは、いわば、お祭りへの参加だ。

♪2014-45/♪東京国際フォーラム07