2023-10-25 @サントリーホール
尾高忠明(⇦ヘルベルト・ブロムシュテットの代理)
NHK交響楽団
レイフ・オヴェ・アンスネス*
ベートーべン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」*
ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 作品90
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ブラームス:幻想曲集作品116から第6曲 間奏曲ホ長調*
N響B-1の感想。1日違えば演奏もホールの響も違うから、今日26日は良かったのかもしれない。
1W前の19日(東フィル)は「今日のサントリーホールは1年に一度あるか!というレベルで良く響いたので驚いた」とツィートした。
でも昨日は1年に一度あるか!という最悪レベル。
ホールの響は重く、硬く、鈍く。
ピアノは、いつもよりさらにひどく石を叩いているよう。
N響の演奏にも満足できない。弦はキンキン不快音が混ざる。ブラームスは(あれを16型でやるかなあ…という不審感も手伝って)、ちっともブラームスらしくない。
1、4楽章は攻撃的なアタックの連続。
3楽章は、あのウルウルさせるような情緒的なメロディはどこへいった?
最終楽章の管楽器最終音のフェルマータは濁っていたよ。
これがブロム翁でなくて良かったよ。
土曜日に同じプログラムをみなとみらいホールで聴くので、多分、ピアノは輝いて聴こえるだろうが、オケはどうかな。しっかり調整して臨んでほしいよ。
終演後、客席を出る行列の前にいた老男女1組の会話。スタインウェイがどうとか聞こえたので、耳をそばだてたら、「今日のピアノの音がスタインウェイの明るさがなくて残念。場所が悪かったのかしら…」。
おお!同じ耳を持った人がいて嬉しよ。
が、お客さん、席のせいじゃないんですよ。
コンチェルト用の最高席に陣取っていてもおもちゃのピアノだもの。
僕の推測では、床の材料と床下の構造に問題があるのではないかと思っているが、専門家は気にならないらしい。
因みに加齢現象でもない。なぜなら、他のホールではスタインウェイは明るく輝いて美しいから。
この日のPfの屋根を支えた突上棒はアンスネスが持参したものだろう。前に聴いたのはやはりN響と共演した2016年で、その時はNHKホールだったが、突上棒の長さまでは気が付かなかった。
念のために過去の映像記録を見直したら、少なくとも3回の来日公演で、同じ手作り風の棒かスタインウェイ特注?を使っていた。
屋根を高く上げることで遠くまで音を飛ばそうというのだろうけど、果たして効果はあるのだろうか?
♪2023-184/♪サントリーホール-21