2023年5月3日水曜日

ジョヴァンニ・ソッリマ無伴奏チェロ・リサイタル

2023-05-03 @フィリアホール



ジョヴァンニ・ソッリマ:チェロ

ジョヴァンニ・ソッリマ:ヘル1 * 
ジュリオ・デ・ルーヴォ:ロマネッラ / タランテッラ🎻
コミタス:鶴 *
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007🎻
ジョヴァンニ・ソッリマ: *
 ナチュラル・ソングブックNo.1「プレリューディオ」
 ナチュラル・ソングブックNo.6「サティの『ジムノペディ第1番』より再創造」
-------------------休憩-----------------------------
シチリアのアルバニア系住民に伝わる伝承曲:美しきモレアよ(ソッリマ編) *
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010🎻
エリオドーロ・ソッリマ:田舎の歌(「コロノスのオイディプス」(1975)から)
ジョヴァンニ・ソッリマ:ラメンタチオ *
フランチェスコ・コルベッタ:カプリス・ド・シャコンヌ(ソッリマ編)🎻
サレント地方の伝承曲:聖パウロのピッツィカ(ソッリマ編)🏹
ジョヴァンニ・ソッリマ:ファンダンゴ(ボッケリーニへのオマージュ) *
-------------------アンコール-----------------------
坂本龍一:「ラストエンペラー」のテーマ  *
ジミ・ヘンドリックス:エンジェル *
ジョヴァンニ・ソッリマ:Terra Acqua🥢

曲目の最後の
* 印はモダン弓、
🎻はバロック弓、
🏹はモダン弓の先に錘(鈴入り)を付けた弓
🥢は割り箸



改修休館もあり、1年4月ぶりのフィリアが目立たぬように綺麗になっていた。
さて、今日は、指揮にもオケにも合わせる必要のない無伴奏でやりたい放題の独演会。こういうプログラムこそ即興性を持ち味にするソッリマの独擅場であり、面目躍如だ。

バッハ無伴奏Vc組曲1番&4番以外は、自作・父作・古今の伝承曲等で僕は殆どが初聴き(先日の日フィルでの独演会で少なくとも1曲は聴いたが他は不明)。これらを概ね新作・古典の順で交互に演奏し、それぞれに用意した複数の弓(モダン・バロック・モダン改作)及び割り箸で弾き分た。

いや、弾き分けるというより、両手・片手ではじいたり、腕で弦を押さえたり、楽器を叩いたり、駒の下・テールピース・エンドピンまで擦り、床を踏み鳴らし、奇声を発し、考えられるありとあらゆる発音手段で音楽を表現した。
Vc界のコパチンスカヤだ。
面白さに呆気に取られる!

バッハ以外は新旧作とも、類似の旋法なのか、或いは同一地方の独自の音階なのか、散り散りの旋律などに共通する哀愁の片鱗も感じて好ましかった。

バッハはどうだったか?
そもそもあれはバッハなのか?

Vc聖書さえも南国民謡風に超速でかっ飛ばしてこれも一興。
おお、仰天のソッリマ!

♪2023-073/♪フィリアホール-01