2022-12-25 @みなとみらいホール
読売日本交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団
ソプラノ=キャロリン・サンプソン
メゾ・ソプラノ=オリヴィア・フェアミューレン
テノール=櫻田亮
バス=クリスティアン・イムラー
オルガン独奏
J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547
J.S.バッハ:イエス・キリストよ、汝はたたえられん
BWV604
ベートーべン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
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聖夜(きよしこの夜)〜独唱者4人+鈴木優人
「第九」に限定して。毎年多くのオケで聴いているが、双璧はN響と読響。年によって好みが合わなかったりする時もあるけど、総じてこの両者が横綱だ。
奇しくも今年の「第九」の9番目に、それも一番聴きたいホールで、読響自身第九演奏会の千穐楽として登場した。
「第九」に限らないけど、全般的なEnsの良さや弦の透明感などのほか、「第九」限定の各パートの聴かせ処など、僕なりの幾つかの関門があって、そこをクリアして美しい音楽を聴かせて欲しいといつも期待している。
今日の読響は、その関門のすべてをスラスラと通り抜けてしまった。
連日「第九」漬けなので、僕の頭が”勤続”疲労してきたのかもしれない。夢遊病感覚で聴いてしまったが、一体どうしたのかと自分を疑いたくなる。
特徴的なことは、第2楽章が約14分。
これはこれまでで最長だけど、聴いている時は長さを感じなかった。
無駄に長かったのは4楽章前の休止。
声楽陣は音楽開始前には着座しなかったので、3楽章の前だろうと思ったが、そこでも入らなかった。
4楽章の前、鈴木優人の手が長く止まっているので、ここで入場かと思いきや入らない。21sも休止したのは何故か分からないけど、たっぷり間を開けて4楽章が始まった。
そこで思い出した。
4楽章開始後声楽陣が入場するのは神奈川フィルのほかに読響にも例があり、昨年のバス妻屋は自分の出番ギリギリに雛壇に飛び乗った。ははん、同じことをやるのか、と思っていたら案の定、合唱は昨日の神フィルと同じで、歓喜の歌のオケTuttiの爆音に紛れて入場した。
独唱は更に遅れて、バス一人がソロの直前に登壇して歌い出し、その後、バスを聴きながら独唱3人も着座した。
独唱が出番ギリギリに入場するのは、もちろん指揮者の意図だが、その真意は分からない。違和感が拭えない。
それでも音楽は素晴らしかった。
独唱陣は櫻田以外は馴染みが薄いが、全員BCJの演奏会では聴いているので、その所属か、関係が深いのだろう。バスのソロに聴きなれない装飾があったのは古楽風なアレンジか。
演奏好感度★98点
弦奏者のMaskも2人だけでパッと見には気付かなかった。これも好感だ。