2022-11-12 @NHKホール
NHK交響楽団
伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調 作品93
伊福部「シンフォニア・タプカーラ」は4年ぶりだった。その時が初聴きだったが、非常に面白い楽しい音楽だ。
今回は、N響の一層精緻な、かつ、ダイナミックなアンサンブルで、この傑作を聴くことができてとても良かった。
アイヌの祭りを描いているようだが、和風の旋法も混じっているような気もする。
この元気一杯の音楽を聴いていると、心身ともに健康が回復するような気さえしてくる。
メインがショスタコヴィッチ交響曲第10番。
井上道義、得意中の得意とか。
ショスタコの交響曲でよく聴くのは5番が抜きん出て多いが、記録を見たら、10番が2位に付けている。そういえば、今年も2回目だ。
そのくせ、さっぱり覚えていないというか、なんにも思い出すところがないな、と思いながら聴いていた。でも、其処此処にショスタコ印がばら撒かれているのは良く分かる。
今日のNHKホールも、ミューザほどではないにしても響が重かったが、それがむしろ、アンサンブルに重厚感を与えて、この音楽にふさわしかったのではないかと思った。
良い出来栄えに、ショスタコには正装に着替えて臨んだ井上センセも大満足の体。もちろん客席も。
いつもながらサービス精神に溢れたパフォーマンスで客席も大いに沸く。幸せな気分で帰途につく。
♪2022-170/♪NHKホール-03