2022年11月13日日曜日

NISSAY OPERA2022 オペラ『ランメルモールのルチア』

2022-11-13 @日生劇場



指揮:柴田真郁
演出:田尾下哲
読売日本交響楽団
グラスハーモニカ(アルモニカ):サシャ・レッケルト

ルチア⇒森谷真理
エドガルド⇒宮里直樹
エンリーコ⇒大沼徹
ライモンド⇒妻屋秀和
アルトゥーロ⇒伊藤達人
アリーサ⇒藤井麻美
ノルマンノ⇒布施雅也
泉の亡霊(助演)⇒田代真奈美


オペラ『ランメルモールのルチア』
全2部3幕(原語[イタリア語]上演・日本語字幕付)
作曲:ガエターノ・ドニゼッティ
台本:サルヴァトーレ・カンマラーノ

予定上演時間:3時間
第一部
第Ⅰ幕 40分
 休憩 20分
第二部
第Ⅰ幕 40分
 休憩 20分
第Ⅱ幕 60分


2年前の11/14にコロナ対策版「ルチア」をほぼ同キャストで観たがこれが最悪。
180分を90分に、3幕を1幕に縮め、舞台に登場するのはルチアと亡霊だけ。他の歌手は舞台袖に。
観ているのも惨めな気分になったが、スタッフも捲土重来を期して今回は「完全版」。

とはいえ、相変わらず合唱団は歌う時はマスク。マスクしたまま乾杯ってなんだよ。マスクするより検査しろ!
…という残念な問題は引き摺ったままだったが、舞台装置は「本格的」になって、狂乱の場には何故か、是非とも欲しい(そういう演出が多いから…)「階段」も用意された。

演出的にはライモンド(妻屋)をどう描くかで、筋書きが明確になると思うが、これが成功している例を知らない。今回も日和見ですっきりしなかったのと、亡霊の出番が多すぎて物語の全体像が希薄に。

その他は、狭い舞台を有効活用して日生版らしい「ルチア」として上々の出来だったと思う。

期待するのは歌唱。それも当然、ルチアの「狂乱の場」。

アリアだけでも13分位か。
続く重唱を含む一連の「シーン」まで含んで約20分。
超絶技巧含みほぼ歌い詰め。
森谷真理は破綻なく歌い切った。
胸掻き毟られるような感情の昂りは催さなかったが、ま、歌い切るだけでも凄い事だよ。

♪2022-171/♪日生劇場-01