2022-11-18 @すみだトリフォニーホール
新日本フィルハーモニー交響楽団
大西宇宙:バリトン*
モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽 K. 477
マーラー:亡き子をしのぶ歌*
ブラームス:交響曲第4番ホ短調 op. 98
「亡き子をしのぶ歌」は6年ぶり…って初めてのようなもの。いずれも追悼曲らしい穏やかな音楽だった。
この前半で、今日の新日フィルがただならぬ音を出していたのでブラームス交響曲第4番に期待が高まったが、冒頭の旋律で、即、沖澤のどかの懐中に嬉しくも引き込まれた。
いや、これは彼女の采配も良かったのだろうけど、オケが本来の実力を遺憾なく発揮したということだろう。
ブラームスの交響曲には、旋律を幾つかのパートで繋いでゆくものが多い…ような気がするが、少なくとも4番の出だしは3パートでやり取りする。
ここで各パートがぴたりと息が合っていないと、音楽がバラバラになり気持ちが乗れないのだが、今日の沖澤のどか+新日フィルは見事な導入だった。
第4楽章の管楽器によるシャコンヌ主題も胸のすく響だ。
とにかく、今日は木管+金管の交わりが美しい。
管と弦の交わりが美しい。
特に後者はどのオケでも滅多に味わえないが、今日は管弦が溶け合って甘い響が。
最近、僕の中ではヒットを連打している感じの新日フィルだが、今日は格別だった。
しかし、不思議に包まれている。
どうしてこんなに美しいアンサンブルができるのか?
N響よりも美しく聴こえるのはどうしてか?
実は同じプログラムを20日にみなとみらいホールでも聴く。
どんな響を聴かせてくれるかとても楽しみだ。
♪2022-172/♪すみだトリフォニーホール-08