2022-03-06 @ミューザ川崎シンフォニーホール
井上道義:指揮
東京交響楽団
グラスハープ:大橋エリ*
フルート:相澤政宏*
オーボエ:荒木奏美*
ビオラ:西村眞紀*
チェロ:伊藤文嗣*
≪オール・モーツァルト・プログラム≫
◆交響曲第25番ト短調 K.183(173dB)
◆ グラスハーモニカのためのアダージョとロンド ハ短調 K.617*
◆交響曲第29番イ長調 K.201(186a)
副題4文字熟語は「疾風怒濤」。
これ迄で一番内容に即しているかと思ったが、弦8型対抗配置(8-8-6-4-2)+管8の25番シンフォニーは、本来がこういう編成で、こういう響きなのだろう。
てことは「疾風怒濤」には遠かったな。
29番になると弦8型に管4だからさらに室内楽化した。
もちろん、編成が小さいと各パートの輪郭明瞭で、今、誰が、どの音を出しているかさえほぼ分かる。
個が集積して音楽が立ち上げる様が面白い。
さて、今日のメインはグラスハーモニカの為のアダージョとロンドで、これは弦2+木管2に(Gハーモニカではなく)グラスハープでの五重奏。
大橋エリのGハープは先月同じミューザで聴いたばかり。
この時は独奏と途中からギター1本が加わった。
今回もPA(拡声装置)を使っていたと思うが、それでも音が小さい。
木管奏者はかなり気を使って演奏していたと思う。
文字どおり傾聴したが、この音は天使の溜息なのか。
ティンカーベルの魔法の粉か。
元来がGハーモニカの為の作品なので、それをGハープで演奏するのはなかなか難しいだろう。
早いパッセージでは遅れを取る場面もあったが、ま、それもご愛嬌。
もう2度と聴けないかもしれない得難い経験だった。
本来は昨年のモーツァルト・マチネに登場するはずだったが、コロナで公演中止になった。井上道義は、自分が指揮をする訳でもないのに再度今季のプログラムに入れて捲土重来を果たしたが、モーツァルト・ファンに是非とも聴かせたかったのだろう。
ところで、今日で、今季のモーツァルト・マチネは終了した。
来季はモツ・マチが実質的に変質し、崩壊したので買わなかった。6年間継続してきた(パスした回もあるが)ので、ここで止めるのも寂しい気がするが、メンデルスゾーン・マチネやらチャイコフスキー・マチネみたいになったんじゃ面白くないもの。
最後がオール・モーツァルト・プロで良かったよ。
♪2022-031/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07