2019年11月10日日曜日

名曲全集第151回 オランダの彗星、ユッセン兄弟

2019-11-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール


沼尻竜典:指揮
東京交響楽団

ユッセン兄弟(アルトゥール&ルーカス・ユッセン):ピアノ*

モーツァルト:3台のピアノのための協奏曲へ長調 K.242「ロドロン」(ピアノ2台バージョン)*
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト短調 作品103「1905年」
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イゴ・ローマ:シンフォニア40*

前半のユッセン兄弟のモーツァルトの3台のピアノのための協奏曲を2台で演奏(モーツァルト自身の編曲)は初聴き。
音楽は軽快で面白いが、兄弟だから機械のように揃うかと思ったが、やはり人間ぽい演奏だった。アンコールのイゴ・ローマのシンフォニア40が傑作。モーツァルトの交響曲第40番を素材にジャズっぽく編曲されていた。

メインはショスタコーヴィチ交響曲第11番。
10月に井上道義+N響ですごいのを聴いたばかり。それがこの曲の初聴きだったのに、今日聴いて明日も都響で聴く。どうなっているのだろう?

で、今日の演奏。
第1楽章の拙さ。管はミス。弦はキンシャリ。アンサンブルは空中分解しそうで危ないこと。こんな調子で最後までなら苦痛でしかないなと思っていたら、打楽器中心に強勢に入ってようやく盛り返した。それまでに30分近く経過していたと思う。
だいたい全4楽章に切れ目がないのだから、どこで楽章が変わったかも分からないのだけど。

その後は、ひたすら大音響で激しいリズムが原始脳を揺さぶり、類人猿に戻ったような気分。

舞台後方にアクリルで囲まれた中のチューブラベルとプレートブロッケンが鳴り響いてその余韻が消えるまで音楽が続いた。

アクリルは鉄板が客席に飛んでゆかぬように防護したのかと思ったが、響き抑制の為に囲ったそうだ。たしかに良く響いていたが何の「警鐘」だったのだろう。明日の都響の趣向如何。

♪2019-173/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-23