2022-05-14 @県民ホール
阪哲朗:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
クレア・フアンチ:ピアノ*
酒井健治:Jupiter Hallucination「ジュピターの幻影」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503
シューベルト:交響曲第8番ハ長調D944「グレイト」
邦人作「ジュピターの幻影」は初めて聴いた。
2021年初演という出来立てだ。
すっきりとした調性は感じられないが、その名のとおりモーツァルトの「ジュピター」のオマージュで、なので、「大管弦楽の雲の彼方に、モオツァルトの可愛らしい赤い上着がチラチラ…」(小林秀雄)することから、これも全体としてはハ長調を基調としているのだろう。
いじくり回したジュピターを聴きながら本物を聴きたいっ!と強く思ったよ。でも演奏はとても良かった。合奏力を感じた。
昨日の新日フィル「風神・雷神」の時と同じく作曲家も会場にいて終曲後紹介を受けていた。
そのモーツァルトのハ長調のピアノ協奏曲を、初聴きのクレア・フアンチが弾いたが、これもとても好ましい。
玄米23%まで削りました、みたいな真ん中の口当たりの良いところだけの音!でとてもまろやかだ。コロコロ転がって粒立ち良し。が、刺激的な音は見事に避けられている。カデンツァだけはややダイナミズムが現れたが、全体としてフォルテピアノを模しているように聴こえた。面白い!
「グレイト」。
冒頭のホルンが怪しくも見事に惹き込んた。
終演が16時15分。
カーテンコールもそこそこに席を立ち、次の日フィル定期@ミューザに走ったよ。