2022-05-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール
山本裕康:チェロ*
ビーバー:パッサカリア
テレマン:12のファンタジアから
第1番、第7番、第9番、第12番
ブロッホ:無伴奏バイオリンのための組曲第1番
コダーイ:バイオリンとチェロのための二重奏曲op.7
J.S.バッハ:無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番からシャコンヌ
------アンコール-----------
モーツァルト:バイオリンとチェロのための二重奏曲ト長調 K.423から 第3楽章*
テレマン:12のファンタジア第8番から スピリトゥオーソ
ピアソラ:タンゴ・エチュード第3番
ハルヴォルセン:パッサカリア*
石田泰尚「熱狂の夜」は今日が第一夜「無伴奏」。
以後9月まで1回毎に編成を大きくして全5回続くが、今日が第一夜にして既にクライマックスだったのではないか。
”熱狂”とは裏腹に、こんなにも静粛に音楽を傾聴したのは久しぶりだ。
いつもながらの繊細な美音。
ステイジングが苦手の兄いは1人では間が持たないと思ったか、ゲストに山本裕康を招いたコダーイのデュオも息の合ったところを見せた。
無伴奏はどれもよく知っているか、初聴きもあったが何やら懐かしいような調べで楽しめた。
特にテレマンの12のファンタジアからの4曲中、1番と7番は僕の睡眠の友として親しんでいるのでうっかり寝そうになった…は冗談で、しっかり覚醒して味わった。
なんと言っても白眉はJ.S.バッハ「シャコンヌ」。
小節頭に多い重音の弾き方に個性が出るところだが、初めて聴いた石田の弾き方は独特だったが、繰り返されるうちに耳に馴染み説得力がでてきた。
ほぼ1曲毎に(時には楽章毎に)調弦を繰り返すのもいつものスタイル。その必要はないのではないかと思うが、コンマスとしての習慣か、あるいは彼のルーティンなのか。
ともあれ、長時間(休憩込み2時間半)弾いていても繊細な響きにこだわり抜くスタイルは見事だった。
♪2022-066/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-15