2021年10月11日月曜日

ロッシーニ「チェネレントラ」<新制作>

2021-10-11 @新国立劇場



【指 揮】城谷正博
【演 出】粟國淳
【美術・衣裳】アレッサンドロ・チャンマルーギ
【照 明】大島祐夫
【振 付】上田遙
【舞台監督】髙橋尚史

【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

ドン・ラミーロ⇒ルネ・バルベラ
ダンディーニ⇒上江隼人
ドン・マニフィコ⇒アレッサンドロ・コルベッリ
アンジェリーナ⇒脇園彩
アリドーロ⇒ガブリエーレ・サゴーナ
クロリンダ⇒高橋薫子
ティーズベ⇒齊藤純子

ロッシーニ「チェネレントラ」<新制作>
全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間15分
第Ⅰ幕 105分
  休憩25分
第Ⅱ幕 65分



元々、話は分かりやすく、アリアや重唱は変化に富んで明るい調子ばかり。なので、何にも手を加えずに順番に歌って行っても面白い。


でも、演出がNG。


大抵オペラをつまらなくするのは演出だ。粟國淳の演出は過去何度も観ているがどれも正統的で満足できたのに。


映画を作ると言う二重構造の設定で、劇中劇としてオペラ「チェネ〜」が進行する。


辻褄合わせに、字幕を一部変えたり、カメラマンや監督が劇中劇にもパントマイムで登場するが、目障りなだけ。


せめて、幕尻に「カット!」の声でも掛かれば工夫しているなと思うけど。


その無意味な演出には目を閉じて劇中劇を楽しめば、冒頭書いた様になかなかの傑作なのだ。


チェネレントラ役の脇園彩はハマり役だった。過去に新国ではドン・ジョヴァ、セビリアを観ていたが今回が一番魅力的(ま、誰が演じても良い結果になると思うが)。


大柄で舞台映えもするので、海外勢にも全く見劣り・聴き劣りなし。

むしろ、あちこちで長年Dマニフィコを歌っているAコルベッリに弾けたところがなかった。


ダンディーニの上江隼人も上出来で、存在感を示した。


下手な演出さえなかったらもっと楽しめたろうと思うと残念なり。


♪2021-110/♪新国立劇場-08