2018年12月1日土曜日

N響第1900回 定期公演 Aプログラム

2018-12-01 @NHKホール


アレクサンドル ・ヴェデルニコフ:指揮
NHK交響楽団

アンドレイ・コロベイニコフ:ピアノ*

スヴィリドフ:組曲「吹雪」~プーシキン原作の映画から
 1トロイカ
 2ワルツ
 3春と秋
 4ロマンス
 5パストラール
 6軍隊行進曲
 7結婚式
 8ワルツの残響
 9冬の道
スクリャービン:ピアノ協奏曲嬰ヘ短調 作品20*
グラズノフ:交響曲第7番ヘ長調 作品77「田園」
-----アンコール-----
スクリャービン:練習曲 作品8から第12曲「悲愴」*

ヴェデルニコフは多分3回目。過去N響と東響で聴いた。N響とは3曲ともロシアもの。東響とはヒンデミット、ストラヴィンスキー、シベリウスだった。

今回のN響ではやはりロシアものばかり3本立て。
全曲初聴きだったが、戸惑いもなく、寧ろ<初めて>を楽しめた。

スヴィリドフ(1915-1998)組曲「吹雪」は、映画音楽として作曲され、後に演奏会用組曲に編曲された。映画音楽として公開されたのが1965年というから、まだとても新しい。僕より若い作品だ。しかし、曲調は国民楽派風のロシア味でモロに哀愁に満ちており、聴いていて恥ずかしいくらいだ。しかし、それだけ、聴き手の気持ちを惹きつけるものがある。

スクリャービンのピアノ協奏曲(初演1897年10月23日)も、グラズノフ交響曲7番(初演1903年1月3日)も感性のツボを突いてきて心地良い。新しい作品であるにも関わらず、どこか、郷愁を感じさせる。

こういう情緒に流されるような音楽ではどちらかというとボロが出やすいものの、N響の演奏は乱れることなく、さりとて、あまり硬直的にもならず、自家薬籠中のモノとしているかの、ヴェデルニコフのあしらいにうまく乗って好演だったと思う。

しかし、グラズノフの終曲直前のクライマックスの総休止で観客席から思い切りブラボー叫んだオヤジさん。恥ずかしかったろうね。たしかに、そこで音楽が終わってもおかしくないような休止だったが、よく知らないのに知ったかぶりをしてブラボーするなんて。
いずれEテレのクラシック音楽館で放映されるよ。
声はNHK技術陣が消すかな?


♪2018-160/♪NHKホール-12