2016年11月12日土曜日

ミューザ モーツァルト・マチネ 第27回

2016-11-12 @ミューザ川崎シンフォニーホール


飯守泰次郎:指揮
森麻季:ソプラノ
東京交響楽団

≪オール・モーツァルト・プログラム≫
交響曲第1番 変ホ長調 K.16
モテット『踊れ、喜べ、幸いなる魂よ』(エクスルターテ・ユビラーテ)ヘ長調 K.165(158a)
交響曲第29番 イ長調 K.201(186a)


モーツァルトは早逝だから一番最後の作品(未完に終わった「レクイエム」)でさえ35歳のときの作品だから、ほかの何を聴いてもたいていは随分と若い時代に作曲されたものだ。

特に今日演奏された3曲は、交響曲第1番がなんと8歳頃、モテット「踊れ〜」が17歳、交響曲第29番が18歳だ。
こんな若造、というより8歳じゃ小学生じゃないか。
子供の遊びのような作品をありがたがって聴くのも癪だな、と思いつつも、明朗快活で分かり易い純粋な音楽(絶対音楽)の魅力が溢れている。

モテットは聴いたことがなかったが、交響曲第1番は(CDでは何度か聴いているが)どこかのオケで聴いたことがあったように思う。冒頭の主題がとても特徴的だから印象に強く残る。
むしろ、29番が新鮮だった。

CDは交響曲全集全41曲と番外の7曲のセットを持っているが、なかなか聴く機会がなく、演奏会で取り上げられるのを機会にその前後に聴いてみるくらいで、どうやら29番はCDでも聴いたことがなく、今回が初聴きだったのかもしれない。

今回東響(こじんまりとした編成)で両方聴いてみて、そしてCDでも復習の為に聴いてみたが、8歳児の作品の方が面白い。

飯守泰次郎といえば、ワーグナーを聴く機会が多いが、なんだってできるのだ。あの好々爺然とした風貌とにこやかな表情で観客の気持ちもオケの気持ちもスーッと掴んでしまう。
ソプラノの森麻季は1曲だけの出番だったが、せっかくだから交響曲は1曲だけにしてモーツァルトの声楽作品をあと数曲聴きたかった。

♪2016-154/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-25