2016-07-27 @県立青少年センター
●解説 歌舞伎のみかた
坂東新悟
若竹笛躬・中邑阿契=作
山田庄一=補綴
●卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)二幕三場
国立劇場美術係=美術
序 幕 紀州熊野山中鷹狩の場
二幕目 横曽根平太郎住家の場
木遣音頭の場
中村魁春⇒お柳<おりゅう>(実は柳の精)
坂東秀調⇒進ノ蔵人<しんのくらんど>
中村歌女之丞⇒平太郎母滝乃
市村橘太郎⇒伊佐坂運内<いささかうんない>
中村松江⇒太宰師季仲<だざいのそちすえなか>
坂東彌十郎⇒横曽根平太郎<よこそねへいたろう>
ほか
国立劇場で初日を観たが、7月の歌舞伎鑑賞教室は横浜でも公演があるので再度観にいった。
今回は、前方8列目、花道から7番目に席をとった。下手(しもて)に偏するけど、役者には近い。
国立の大きな舞台に比べると少し手狭だが、席が舞台に近かったことや客席全体もこじんまりとしているので没入感はむしろ大きかった。
芝居の感想は初日(7月3日)に書いたとおりだが、役者たちの熱演にはあらためて感心する。国立劇場で休み無しの22日間・42回の公演を終えて、中2日の休みを挟んで横浜での2日間・4公演だ。
少しは手抜きがあるかと思ったが、それは全く感じられなかった。おそらく、一度でも手を抜くと芸がダメになるのだろう。この日の午後の部で千秋楽だが、ゆっくり夏休みをとってほしいものだ。
子役(緑丸)が初日と同じ子供(2人交代)かどうか分からないけど、なかなかうまい。大先輩たちに混じって演じているうちに徐々に腕を上げてきたようだ。花道七三で短い足を踏ん張って見得を切る姿は堂々として可愛らしい。
地味な演目で、役者も花形とはいえない。
昨年の菊之助の公演の時のような熱気がなく、客席もおとなしくて大向うは全然かからない。拍手さえはばかられるような雰囲気で、多分、あまり歌舞伎を観慣れていないお客が多かったのではないか。それでも終盤に向かって徐々に拍手の和が広がっていったのは良かった。
尤も、歌舞伎鑑賞において拍手はするべきではないという意見もあるらしいが、これは少数異見だろう。
♪2016-104/♪県立青少年センター-1